X「X SINGLES」


X「X SINGLES」 (1993)

手近なところにあったX(JAPAN)はコレだけだったので。とりあえずシングル集。
TM NETWORKBOφWYTHE BLUE HEARTSとかを聴いてた小学生(←半ズボン)当時、ENDLESS RAINでお茶の間に殴り込みを掛けてきた(ように感じた)Xは、その過激(っていうか歌舞伎?)なビジュアルとそれに相反するような美しいメロディをもって私になかなかの衝撃を与えてくれました。「Jealousy」をリリースする頃(中学生)にはかなりの同級生が彼らにハマっていたように思います。そんな中、私は数曲は良いと思うもののあまりハマりきれず、周りとの温度差をちょっと感じていたのでした。
その違和感の原因に後になって思い至ったのですが、私のXに対する捉え方によるものではないかと。

YOSHIKIの頭の中にある音楽を具現化するためのプロジェクト

私にとってのX(JAPAN)はコレに尽きるな、と。私が彼らのどこに魅力を感じているか、と言い換えてもいいです。
“プロジェクト”なのでバンド形式でなくても構いませんし、ヴォーカルはさて置き、演奏陣は的確に世界観を表現できれば誰でも良い。逆にヘンに色を付けられると困っちゃう、という認識です。
さて、やや問題発言します。YOSHIKIと人気/評価を二分する(もしかしたらYOSHIKI以上かも)HIDEの存在が「違和感」の正体です。私の考える、「YOSHIKIの頭の中にある音楽を具現化するためのプロジェクト」としてのX(JAPAN)にはHIDEの色は強烈過ぎました。ここで言う「YOSHIKIの頭の中にある音楽」とはすごく簡単に言っちゃうと「クラシック音楽の影響下にあるヘヴィメタル」ということになります。もっとジャンルを狭くするとメロディック・スピード・メタルか。彼らのファンでもない私が勝手に言うことなので当てずっぽうもいいとこですが、YOSHIKIはクラシック音楽のバックグラウンドを持つと同時にKISSも好きだったりと、完璧主義者であると共に“分かりやすい事”も大好きな人なんだと思います。彼の作るメロディも割とベッタベタな(褒めてます)ものが多いですし。かたやHIDEはというと、独特のポップセンスや捻った歌詞、その先進性(zilchは当時なかなか尖ってたと思う)で、YOSHIKIとは対極にあるような魅力を放っていたと思います。そんな二人が一緒のバンドに在籍していたことが凄いし、二人の音楽性を飲み込んでいたところにX(JAPAN)の魅力があったのかもしれませんが、私にとってはそうじゃないんです。

なので、YOSHIKIの作った曲のみ褒めます。彼の作った曲は大好きなので。

かなり久しぶりに聴いたX、めちゃめちゃかっこいいですね~。いまさらこんな事言ってる奴、そんなにいないんでしょうが。①紅は緩急自在、特にツイン・ギターのアイデアの豊富さに驚かされます。歌詞と曲調とのハマり具合も完璧。TAIJIのベース・ラインが素晴らしい。さっき「ヘンに色を付けられると困る」とか言っておきながら何だが。
「YOSHIKIの耳元囁き系の語り」一点を除いて完璧な出来の⑦Silent Jealousy。彼ら流のメロディック・スピード・メタルとクラシカル・アレンジの幸せな結婚。最重要曲でしょう。特にピアノに導かれて始まるギター・ソロの余りにもクッサクサでベッタベタな悶絶フレーズが最高!⑫のライブversionもTOSHIの声が出てて非常に良い出来栄えです。
上記のような激しい曲があるかと思えば、③ENDLESS RAIN,⑪Say Anythingといったバラードでは極端なまでに分かりやすい泣きメロの応酬です。激しい曲とバラードという両輪が共に「メロディアスで分かりやすい」という時点で既に彼らの勝利は決まっていたのかもしれません。あとクラシック音楽からの影響が「下品さ」を払拭していたのが大きい。それに加えてHIDEのセンスとTAIJIのテクニカルさ、TOSHIの兄貴イズムがあったのだから完璧だ。
アルバム未収録のスラッシーな⑨Standing Sexは、YOSHIKIには珍しい「オイ!オイ!」系のノリノリ・チューンですが、ギター・ソロは流麗なのが、らしい。
聴いた当時、歌詞とYOSHIKIがアバラを浮かせて横たわるCDジャケが怖かった⑤WEEK END。自殺がテーマと知って納得。X、というかYOSHIKIの美意識の固まりのような曲です。静かなピアノ・パートがアクセントになって怖さを助長しています。他のバンドでは似たような曲が書けないのでは、という点では最も彼ららしい曲の一つとしてお気に入りです。このシングルverは、アルバムverとはかなりアレンジが異なっているようなのでちゃんと聴き比べてみないとな。
曲としては好きではないが、このアルバムの目玉は④X (ライブver)。観客との掛け合い、TOSHIのMCが熱過ぎる!「てめえら!気合入れて行けよォオラ!」「全員で、全員でかかってこいよ!オイ!」「ぶっ壊してやるゼ!」「胸張れ!」「よくやった、お前達!」等、名MCのオンパレード。特に「胸張れ!」は唯一無二で最高(笑)。HIDEの「飛べ飛べ飛べ飛べー」の煽りもイイね。しかしライブにおけるTAIJIの存在感ハンパないな。

【お気に入り】
⑦Silent Jealousy
①紅
⑤WEEK END
⑪Say Anything
③ENDLESS RAIN
⑨Standing Sex

【お気に入りMC】
「胸張れ!」(笑)
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