ELECTRIC SUN「FIRE WIND」


ELECTRIC SUN「FIRE WIND」 (1981)

Uli Jon RothがSCORPIONS脱退後に結成したトリオ編成バンドの2nd。ヴォーカルとギターは勿論Uli。ベースに現FAIR WARNINGのUle Ritgen、(このアルバムでの)ドラムはSidhatta Goutama。「釈迦」である。「天上天下唯我独尊」である。バンドの3分の2が普通の人間じゃないとは凄まじい。

Jimi Hendrixに傾倒するあまり、その音楽性からバンド編成まで影響を受け、あまつさえジミヘン最後の恋人であるMonika Dannemannと自ら付き合っちゃうというウルトラC級の技をやってのけるUli。さすがだぜ。その手練手管を教わりたいくらいです。ちなみに異様なインパクトのジャケはMonikaによるものです。

超名曲①Cast Away Your Chains。プレイボタンを押すと、Uliの泣きのギターと共に流れてくるのはone&onlyなヴォーカル。いや、これをヴォーカルと呼んでいいのか?常人にはうかがい知れぬポイントで力を込めてコブシを回しまくるその様子は、上手い下手とか言う議論を吹き飛ばすほどの衝撃を聴き手に与えてくれます。まぁ、上手いか下手かと言われたら「下手糞」と言わざるを得ません(笑)し、笑わずにいられるかと言われたら「絶対無理」と答えます(笑)。しかし、それは我々一般市民の感覚であって、なんせ相手は「釈迦」をバンド・メンバーに迎えてしまうくらいの浮世離れした「仙人」です。そのヴォーカルは人の声というよりもはや「託宣」、神のお告げです。形而下というより形而上(意味不明)。そして間奏ソロとエンド・ソロの悶絶っぷりよ。限りなく美しくスリリングで、フレーズ、トーン共に完璧だ。あのヴォーカルにこのギター。それぞれの存在が互いにその特性(笑、っていうか「巧拙」)を際立たせており、期せずしてメロディック・デス・メタルにおける「美と醜の対比」に似た効果を上げていて面白いです。ソロが切り込んできた瞬間のカタルシスったらないですからね。
ファンキーすぎる②Indian Dawnも唯一無二のヴォーカルがウネウネと(独りで)ノリノリ状態ですが、パーカッションが活躍する中間部から後半にかけての展開が凄い。燃えたぎるギター・プレイにまるで自ら油を注ぐが如く勝手に盛り上がって白熱していくUli様。ものすっっごい泣きっぷり!チョーキングが唸りを上げています。続くバラード③I'll Be Loving You Alwaysでも聴き処はやはり泣きのギターです。
タイトル・トラック④Fire Windがやはり一番の名曲でしょうか。と同じく歌に入ると吹き出しちゃうんですよね。なんかカッコイイ系の曲ほどUli様のヴォーカルのずっこけ度合がデカイんだよな。これだけ真似できない歌唱もあるまい。しかしテーマ・メロディとエンド・ソロの尋常じゃないかっこよさよ。特にエンド・ソロはもう“奇跡”としか言えんですわ。
ここまでの前半があまりに素晴らしいため後半はやや尻すぼみ感はありますが、訳分からない歌詞の⑥Just Another Rainbow,⑧Chaplin And Iもあり、「Uli迷宮」の混迷度は増すばかり。相変わらずギター・プレイは圧巻ですし。特に組曲⑨Enola Gay (Hiroshima Today?)におけるギターの饒舌さは必聴。「ひぃろ~しぃ~ま~ぁ」の脱力っぷりももちろん必聴です。

【お気に入り】
④Fire Wind → 2006年の悶絶プレイ
ヴォーカルはDREAMTIDEのOlaf。ギター・プレイ、まじヤヴェェェエエエ!
①Cast Away Your Chains
1983年のライブ → コチラ ライブの方がまだ歌えているように思えるのは何でだ?
②Indian Dawn

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