DRAGONFORCE「MAXIMUM OVERLOAD」


DRAGONFORCE「MAXIMUM OVERLOAD」 (2014)

ちょっぱや・メロディック・ハイパー・エクストリーム・メタル・バンド、DRAGONFORCEの6thアルバム。Voが金髪サラサラのマー君ことMarc Hudsonに代わっての2作目ですね。プロデュースを手掛けたのは、売れっ子Jens Bogren。
本作制作後にDrのDave Mackintoshが脱退、後任として元KILL RITUALのGee Anzaloneが加入しました。

振り返ればこの(アルバム制作時の)メンバーによる、LOUD PARK 12でのドラフォのステージは凄かった。何が凄かったって、キビキビしてメリハリの効いたパフォーマンスも、マー君の「サイタマケ~ン!」というMC(笑)も凄かったけど、一番驚いたのはコーラスの強化による歌モノとしての魅力向上でしたね。マー君と弦楽器隊3名がステージ前方で並び立つインパクトには強烈なものがありました。

そのコーラスの強化が本作でさらに推し進められているように感じました。分厚く重ねるコーラス、ダッサダサ(褒めてる)だけど心躍る後追いコーラス、さりげない導入だけど効果抜群のグロゥル(ゲストのMatthew Kiichi Heafyに依るものでしょう)…。バッキングVoのClive Nolan(ARENA, PENDRAGON)という人選にも驚きでした。
結果、一緒に歌えるような歌メロのキャッチーさ・メロディアスさはさらに強力なものに。

マー君が加入した前作「THE POWER WITHIN」のしなやかでコンパクトな作風について、私は好意的に捉えていますし、聞き手を飽きさせない工夫を盛り込むソングライティング能力は向上してきたと思います。その上で本作は、(私の中で勝手に)確立した「疾走メロハー」という印象は堅持したまま、吹っ切れたような爽快感を感じさせる意欲作に仕上がりました。
以前のバカバカしいまでの疾走感がちょっと戻ってきているかな。ただ、基本は前作の延長にあるので、常に走りっぱなしというわけではなく、コンパクトかつメリハリの効いた楽曲群が並びます。また、前作での不足ポイントであった、「サビがきて…さらに大サビキターッ!」的展開をみせる楽曲もチラホラ。まぁ、その大サビの歌メロが過去のものと少し似通っていたりはするんですけどね。


コーラスの強化。
巧みな曲展開。
バンドのアイデンティティたる疾走感。

これら要素が見事結実したのが⑤Symphony Of The Night。過去の名曲群を葬り去る必殺の一撃(言い過ぎか?w)。サビメロが強力過ぎますね。この複雑に絡み合うサビのコーラス、ライブで完璧に再現されたら確実に漏らすぞ。間奏で、収束するかと思わせて一旦ブレイク、そこから本作最高速まで達するかの如きツインGtの応酬に突入する様も凄まじい。
そのを挟み込むように、④Three Hammers⑥The Sun Is Deadという緩急ある展開の妙で聞かせる楽曲を配置しているのも上手いですね。特に後者のオルガンまで使った成熟っぷりには驚きました。

前作で更新したバンド最高速をさらに更新したという①The Game(まぁもはやどれだけ速いかなんてあんまり意味は無さそうですけど)、詰め込みまくりの歌詞なのに驚くほどの叙情を撒き散らす②Tomorrow's Kingsも最高。後者からは、某ソナタが失ったものがここにあるような風にも感じましたねぇ。
③No More⑦Defendersのガッツィーさも◎。

惜しむらくは後半(というか終盤)の楽曲がちょっと弱いことかなぁ。若干息切れ感アリ。そして作曲面におけるVadim Pruzhanov(Key)の存在感がますます減退してる…(その髪の量に比例するように)。
それでも前作より良いよ、さらに。Seasons並みの哀メロチューンがあれば最強だったな。
いいよ、コレ。かなりの力作。

【お気に入り】
⑤Symphony Of The Night
②Tomorrow's Kings
①The Game MVは → コチラ。
⑥The Sun Is Dead


あ、そうそう、Through The Fire And FlamesとかOperation Ground And PoundとかHeartbreak Armageddonみたいな、長ったらしくてバカバカしい曲名が減ったのは少し残念ですね(笑)
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COMMENT 6

しょうや  2014, 09. 10 [Wed] 00:51

ラウパ12のドラフォはカッコ良かったですねー
マイクに向かうメンバーを横から撮るカメラワークとか

メロも歌詞もダッサダサで最高です!>Symphony Of The Night

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ヒゲ・スカイウォーカー  2014, 09. 10 [Wed] 21:08

しょうやさん、

あのステージで、成熟したドラフォを目の当たりにして驚きましたよ。それが新作で結実しているようで、嬉しいですね。かといって、相変わらずバカっぽさも失ってないですし(笑)

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kazz_asai  2014, 09. 10 [Wed] 21:08

長汀曲浦

IRON MAIDENの1stについて、「曲を聴きながら、次はこういう風に展開したらいいな…と思っていたら、本当にやってしまった!」という趣旨の文を、リリース当時伊藤正則氏が綴っていました。
DRAGONFORCEは、その感覚を体験させてくれる数少ないバンドです。
新作は「Ultra Beatdown」以降では最もその希求を満たしてくれる作品でした。
「Symphony of The Night」と「Ring of Fire」が入った時点でもう本作は合格なのですが、できればアルバム全体の緩急よりも、1曲の中でのそれを希望します。
曲名も内容も長くてクドい奴。大歓迎(笑)

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DD  2014, 09. 11 [Thu] 19:12

 前作だってWings~と長いのがあり、今回は⑥が6分ぐらいとあるので、決して長い曲を書かなくなったわけではないのですが、確かにつかみのところが短いのが固まってるので、その印象はあるかもしれませんね。

 それに長いのは確実にliveで外してこないバンドでしょうから、それでのパフォーマンスの成長を楽しみにしたいところ(今後まったくそういう曲を書かないわけでもないでしょうし)。

 どんな曲を書いても、彼ららしさが出るので、聴く限りでは興味深い成長をしてるのではないでしょうか。

 お気に入り・・1,4,6,7,10(現時点なので、日によって変わることあり)

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ヒゲ・スカイウォーカー  2014, 09. 12 [Fri] 20:24

kazz_asaiさん、

浅井さんは私よりも感性がお若いでしょう?(笑)私は最近では(彼らの)長い間奏は疲れてしまいますね。「早くサビ、来ないかなぁ…」って。
というか本作でも他のバンドに比べれば十分クドいです(笑)

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ヒゲ・スカイウォーカー  2014, 09. 12 [Fri] 20:29

DDさん、

感覚が麻痺してきたのか、彼らの場合、6分台ではまるで長く感じなくなってきたのかもしれません(笑)確かに前作のWings~は7分以上ありましたね。
曲展開がスムーズになってきたので、コンパクトに感じたのかもしれません。

個性を失わずに順調に進化しているようで、嬉しいですね。

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