RAGE「21」


RAGE「21」 (2012)

ドイツのベテラン・メタル・バンド、RAGEの21作目。どう数えると21作になるんだろう。AVENGER時代の1枚も数えるのか?

前作「STRINGS TO A WEB」は、シンフォニックな組曲をアルバムの中核に据え、その周りを比較的キャッチーで明るめの曲が包囲するという構成の力作でした。その反動なのか、はたまた楽曲が「死」というテーマで統一されているためか、本作は彼らのカタログ史上最も重苦しい作品ではないかと感じます。もちろんいきなり音楽性がドゥームになったとかではないのですが、Victor Smolskiのソリッドなギター・プレイを中心にバンドが一丸となって突進してくるような、攻撃性に秀でた作風です。デス・メタルっぽい要素まで飛び出してくるし。

私はVictorのギター・プレイが好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで(21回言ってみた)しょうがない程好きで、彼が弾いてりゃある程度は満足できてしまうんですが、そのプレイは本作でもキレまくっている。イントロダクションに続くタイトル・トラック②Twenty Oneから独特のトーンの引っかかりのあるリフが駆け巡ります。緊張感に満ちたトリッキーなソロも魅力。③Forever Deadはヘヴィなリフからスラッシーに疾走、Peavy Wagner(Vo&Ba)のヴォーカルも吐き捨て風でスラッシュっぽいです。本作における新機軸か。この曲めちゃめちゃいいな。サビでは彼ららしく伸びやかでキャッチーなのも最高。リフもかっこ良けりゃソロもかっこよくて隙無しです。わざとノイズっぽいのを交えながらフレーズを紡いでいくのが好きなのよねー。④Feel My Painでは正統派HM的なプレイで魅せてくれるし、⑦Destinyでもテクニカルなプレイが冴えわたっています。ギターがまるで自分の手足のようだ。

パワー感溢れる力作ですが、RAGE独特の捻くれた、でもキャッチーなメロディーが控えめな気がします。とりわけサビのフックが足りない。ブリッジまではなかなか良い曲が多いんですけどね。アルバム後半のVictorとPeavyの共作曲でPeavyの良さが出てないように思います。彼らの底力はこんなもんじゃないはずだ。
Peavy、Victor、Andre Hilgers(Dr)という今のメンバーが最強編成だと思うので、このまま頑張ってほしいです。特にPeavy!最近Victorに押され気味なのでもっと自己主張するように!

私が買ったのは輸入盤のLimited Editionなんですが、曲間に「ブツッ」っていうノイズが入るんですよね。某巨大掲示板をのぞいてみると、どうやら私だけではないようで…。何なんだコレ。不良品?曲中にノイズはないんですが。

【お気に入り】
③Forever Dead


ボーナスCDとして2010年にGAMMA RAYとのカップリングで行われた渋谷O-EASTのライブ音源が収められています。この、私も参加したライブ音源が目当てでLimited Editionを買いました。音質とバランスは悪いですが、ボーナスCDとしては大盤振る舞いな上、日本での(ココ重要!)彼らのパフォーマンスが聴けるので貴重です。オイラの拍手や歓声も入ってる(はずだ)というのも個人的には嬉しい。
彼らのライブに行ったことのある方はご存じだと思うのですが、日本のRAGEファンの皆さんはとっても熱く献身的。観客動員数は他のバンドに負けても熱さなら負けねえ、みたいな。ライブ中も時折「レイジ!レイジ!」のコールと拍手が巻き起こりますし、ファンは歌いまくるのなんの。バンドも終始にこやかで、でもプレイはめちゃめちゃソリッド(このCDからはあまり伝わらないかも、ですが)。CDでもPeavyが何度も「アリガト!」って言ってますが、この時の彼の表情、凄い可愛いんですよ。嬉しそうで。観客の事を「My Friends!」って呼びかけるのもとても好印象です。Peavy絶対イイヤツだわ。VictorもAndreもね。こういうのってライブではとても重要だと思います。性格良かろうと悪かろうと、良い作品を作ってくれれば基本ミュージシャンとしてはいいんですが、ライブはステージの演者とフロアの客とが共に作り上げるものだと思うので、ミュ-ジシャンが楽しそうに演奏してたりバンドの雰囲気が良かったりするのはアドバンテージになりますね。楽しそうに演奏することでスキルの稚拙さを誤魔化せる(目を逸らさせる?)場合もありますし(苦笑)。RAGEのライブは、曲良し・プレイ良し・雰囲気良し、の超一流のプロのライブですよ。

CDの感想よりライブのことばっか書いてますが、まぁいいでしょ。東京と大阪で来日公演決まってますよー!行こーよ。バンドと客の相乗効果が味わえます。特にVictorは凄いよ(このアルバムの曲じゃないけど → ヤング・ギターのDVD映像、確か)。

このライブの後、Peavyがテレビに出たんだよなぁ。アイスランドの火山噴火の影響で飛行機が欠航しちゃって。その運転が再開されるのを待ってる場面でインタビューされて。「俺たちはドイツのロック・バンドなんだけど、日本でライブした後、ナンチャラカンチャラ…困ったな。」みたいな。
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