MANOWAR「KINGS OF METAL」


MANOWAR「KINGS OF METAL」 (1988)

筋肉軍団、6thマッスル。
代表作中の代表作ですね。最高傑作に挙げるマノウォーリアーも多いことでしょう。
HR/HMが持つ熱さ、暑苦しさ、バカバカしさ、勇壮さ、マッチョイズム等々をデフォルメ化させたストロング・スタイルの曲。大仰さとメロディの美しさに驚くバラード・スタイルの曲。その両方を、ドラマティックかつコンパクト、そしてキャッチーに纏め上げた、彼らのカタログの中でも幅広さとバランスに長けた一枚です。

ブイーンブイーンというバイクの排気音からスタートする①Wheels Of Fire。まるで不良がノーヘルで運転する改造バイクに強引に二ケツさせられているかのようなスリル感とスピード感と「もうどうにでもしちゃって!」という諦念を感じる名曲。…かどうかは分かりませんが、このオープナーの威力は凄まじい。問答無用の迫力に笑いが出ちまうほど。
この曲で始まり、爺さん(というか、またしても登場のオーソン・ウェルズだ)が延々と熱く語りまくる⑨The Warrior's Prayerを経ての⑩Blood Of The Kingsというドラマティックな大作で締めるという構成が、大仰なアルバム・タイトルから受ける印象をさらに補強しているようです。
は『ロード・オブ・ザ・リング』的な合戦シーンのSEをバックに、4分以上に渡ってオーソン・ウェルズ(扮するお爺ちゃん)が孫に向かって昔話を語るような曲ですが、最初の穏やかな語り口からは想像もできないほどエキサイトしていってしまう様子がもうね、凄い。もう完全に孫のこと忘れて盛り上がっちゃってるよね、お爺ちゃん(笑)。そこからへの曲の入り方がべらぼうにカッコイイ。デケデーン!デケデーン!(?)って最初のリフで一気にぶち上がるもんな。名盤を締めくくるに相応しい名曲。


そして、MANOWAR最強楽曲にしてHR/HM史に燦然と輝く⑧Hail And Killの存在。これに文章を割かねばならないのだ、兄弟。

ところで、『魁!!男塾』って漫画、ご存知ですかね?

剣桃太郎!
剣桃太郎
赤石剛次!
赤石剛次
大豪院邪鬼!
大豪院邪鬼
江田島平八!
江田島平八

仮にね、この男塾で騎馬戦(運動会的なアレね)をやるとするじゃないですか? そりゃ騎馬戦っつっても男塾でやるくらいですからね、お弁当のお重を広げながら「白かてー!赤かてー!」みたいな長閑なものにはならないでしょう。確実に。いつの間にか、ドスやら蛇轍槍やら持ち出してきてそこらじゅう血の海でしょうし、しまいにゃ、フラッシュピストンマッハパンチですよ。
で、ですね。この騎馬戦やる時のテーマソングというか主題歌というかBGMはこれ、Hail And Killしかない。それくらいこの曲の血湧き肉躍る度は異常。少なくとも私がこの曲を聴く時、脳内では上記登場人物達が暴れまわっておりますよね。

男塾名物 『飢罵戦』
赤組・白組に分かれた屈強な男(=漢)共が4人一組で騎馬を作り、その肉体美を誇示しながらぶつかり合う競技のこと。武器の使用も可。勝負は、生死を以って決することとし、最後に生き残った者が所属する「組」の勝利となる。正に、死して屍拾う者なし、である。生き残りが3人以下となった場合、正しい形で騎馬を作ることはできなくなるが、「それじゃあ既に騎馬戦じゃないじゃん」という無粋なツッコミは止めていただこう。
その起源は古く、マルコ・ポーロの『東方見聞録』には既にその記述が認められるが、詳細は不明である。
なお服装規定(ドレスコード)はふんどし一丁であるが、対戦相手のふんどしを奪うことが勝敗を決する決め手となるわけではない。
参考文献:1919年 髭空書房刊 『亜細亜武術大全』


「Brothers I am calling~」から始まるアカペラ・パートは、両陣に分かれて待機した状態の、正に戦いの火蓋が切って落とされる前の静寂。そして「Hold your hammers high~!」である。
生死を以って決する闘いがゆえに、「Blood and death are waiting like a raven in the sky. I was born to die」と描写されるのも必然であろう。Eric Adamsのヴォーカル・パフォーマンスたるや、正に奇跡の域。勇壮な歌い上げ、血管ブチ切れんばかりのアグレッシヴな捲し立て、力強い言い切り口調、ウギャー!という悲鳴にも似たシャウト、完全ヤケクソなヒステリック・パート、そしてとどめの高笑い。完璧だ。(スピーカーの)左右から交互にヴォーカルが飛び込んでくる様子が、正に赤組・白組に分かれた様子を現しているかのようで、もう最高ス。

曲名を繰り返すだけのあまりにも単純極まりないサビに至ると、それまでのハイテンションとは対照的にEricはやや抑え気味にシャウトして、逆にそれに火を点けられたかのようにコーラスが馬鹿みたいに「ヘィッ!ヘィッ!ヘィアンキッ!」と高らかに繰り返す様子がまた、騎馬戦的応援合戦の様相を呈していて萌える。いや、燃える。
「Power and dominion are taken by the will By divine right hail and kill」のとこなんて、しょっちゅう脳内で真似してるもんな。架空の力こぶ作りながら。特に「divineッ rightッ!」の言い切り口調が至高。
所々で唸りを上げる、Ross the BossのGtも素晴らしいね。

もはや曲の説明だか漫画のワンシーンの説明だか(そんなシーン無いけどw)分かんなくなってきましたが、つまりはそういうことです。←

聴け。

全ての瞬間が完璧な名曲。


このアルバム、メタル以外の何物でもない①⑧⑩の名曲っぷりもさることながら、他の曲がバランスをとっているので、全体の印象としてはメタル一辺倒・一本調子に陥っていないのはポイント。
「Other bands play, Manowar kill(他のバンドは演るが、MANOWARは殺る)」という名(迷)言を残したノリノリの②Kings Of Metalと、明るめのアンセム⑥Kingdom Comeが幅を広げ、ピアノの響きが印象的な③Heart Of Steelと、弦&合唱が映える⑤The Crown And The Ring (Lament Of The Kings)という2曲のバラ-ドがただのマッスル野郎ではないと証明する。バラードはEricの歌唱力の高さを味わえると共に、それぞれタイプが違うところが良いね。
「熊蜂の飛行」のカヴァー(と言っていいのか?/笑)のBaソロ曲、④Sting Of The Bumblebeeもしっかり収録、その飽きもせずにブリンブリン弾きまくる様子に、ようやるわって思わず笑っちまいます。マッハ!マッハ!


ちょっと音がショボい(というか全体の音量レベルが低い?)のが残念ですが、マッチョ軍団面目躍如の名盤。

【お気に入り】
⑧Hail And Kill
①Wheels Of Fire
⑩Blood Of The Kings
③Heart Of Steel
⑤The Crown And The Ring (Lament Of The Kings)
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COMMENT 2

グラハムボネ太郎  2015, 04. 03 [Fri] 17:05

マノウォーと男塾

まさに! って感じ
漢と書いて男と読む!
男塾最高! マノウォーよりも最高!

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ヒゲ・スカイウォーカー  2015, 04. 06 [Mon] 20:12

グラハムボネ太郎さん、

実は、男塾はそれほど詳しくなかったりします(笑)
ただHail And Killが騎馬戦っぽいなぁとは昔から思っていまして、こんな記事にww

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