RAGE「SECRETS IN A WEIRD WORLD」


RAGE「SECRETS IN A WEIRD WORLD」 (1989)

ジャケの醸し出す『マッドマックス』感というか『世紀末救世主伝説』的ヒャッハー感が物凄い、RAGEの4thアルバム。1989年作。
初期の名作でしょう。まだまだ洗練とはほど遠い作風ながら、逆にそのアンダーグラウンド臭がマニア心をくすぐるし、強烈に個性を主張してくる若々しいサウンドが眩しい。Peavy Wagner(Vo&Ba)、Manni Schmidt(Gt)、Chris Efthimiadis(Dr)というトリオ編成、メンバーそれぞれの世間擦れしていない才能が楽曲の端々から溢れ出してますわ、コレ。

英国勢や同郷の先輩ACCEPTの正統派HMサウンドともHELLOWEENを由来とするメロパワ・サウンドとも違う、彼らならではの捻くれアグレッションが爆発。音質が良くないのでA級とはとても言えないけれども、最高のB級と言えそうな、そんな楽曲粒揃いっぷりが素晴らしいです。

イントロ①Intro (Opus 32 Nr 3)でクラシック音楽を気取ってはみても②Time Waits For No One以降は彼らでしかありえないヘンなリフと歌メロの曲が連発します。その様子にニヤニヤしつつも熱くなれる。特に③Make My Dayのワン&オンリーっぷりには笑う。前作譲りの素っ頓狂Voもまだまだ健在、というか全開なのでPeavyファン(私だ)には堪らないし、ManniのGtも実に冴えわたっていて頼もしいです。

おそらく多くの人が認めるキラー・チューンは⑤Invisible Horizonsでしょう。上記の初期RAGE要素が全て爆発した、前作収録のDon't Fear The Winterと並ぶ初期の名曲。飛翔感に満ちたサビメロも素晴らしいですが、全編タッピングによるGtソロもキラーッ!

⑩Without A Traceは9分を超える大作ですが、ManniのGtワークを主軸にしたスピード感のある展開が肝。スリリングな展開にあっという間に聴き終えてしまう感覚。歌メロもメロディアスで飽きさせませんし。「メイデイ!メイデイ!」
⑦Light Into The Darknessのキャッチネスも光りますね。この曲、2012年の来日公演で披露された時は驚きました。勿論サビのタイトル部分は合唱で。


初期RAGEのねちっこさ、野暮ったさ(笑)、スリリングさを味わうならば本作からがオススメ!

【お気に入り】
⑤Invisible Horizons
PVがあまりにもイモなんで(笑)、現編成のライブ映像をドゾ → コチラ。ただのオッサンと化したHansiさんもいるよ。
⑩Without A Trace
⑦Light Into The Darkness
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COMMENT 2

kazz_asai  2014, 04. 10 [Thu] 21:53

会心の作

とにかく「Invisible Horizons」「Light Into The Darkness」の2曲の素晴らしさは語り尽くせません。
カイ・ハンセン期のHelloweenを踏襲したゴリ押しのアグレッションと豊かなメロディ。そこに彼らは豊かな叙情性を加えてみせながらも、各々の要素が決して拮抗することなくむしろ相互を高める方向に醸成している。現在に至ってもその説得力の高さは、彼らの作品群の中でも傑出しています。
あとこの2曲に関しては、贔屓の引き倒しとそしられるかも知れませんが、例のニワトリVoも気にならないんですよね…
もちろんこれ以外にも「Talk To The Granpa」「Distant Voices」など大好きな曲も多いのですが、アルバムを一貫するヴィジョンには欠ける憾みがあり、この点では「Trapped!」「The Missing Link」に一日の長があります。しかしRAGEが一介のジャーマンメタルバンドに非ずということを最初に雄弁に語ったという点で、初期の代表作と呼ぶに値する作品と考えます。

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ヒゲ・スカイウォーカー  2014, 04. 14 [Mon] 00:14

kazz_asaiさん、

私もその2曲に関してはPeavyのVoでニヤニヤしたりはしませんね(笑)

本作、アルバム全体から余裕っぷりじゃなくて「素晴らしい作品を作ってやろう」っていうがむしゃら感が溢れているようで好きです。

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