LUNA SEA「A WILL」


LUNA SEA「A WILL」 (2013)

LUNA SEA、再始動後の第1弾アルバム。オリジナル作としては2000年の「LUNACY」以来、13年ぶりの8thアルバムになります。この作品、リリースされたこと自体が奇跡のようなもんで、生きてると何が起きるかほんと分かりませんなぁ。
花々をあしらったジャケが美しい。そしてなによりバンドロゴが変わってないのが嬉しいですね。

私にとって、かつてのLUNA SEA(~'97)ほど「この5人のメンバーじゃなきゃダメなんだ」と感じたバンドは無かったし、メンバー個人々々の実力やセンスではなく、「バンドであることのケミストリー」を感じさせてくれたバンドも無かったわけです。
彼らはシングルヒットも多くありましたが、基本的には“アルバムのバンド”だと思うので、先行シングルにはイマイチに感じたものもあれど、このアルバムには期待をしていました。同時に不安も、ね。


さて、
全体的にはジャケットのようなダークな感じはありません。かつてのような妖艶さもありません。もはやSUGIZO(Gt,Violin)もINORAN(Gt)も大物ヴィジュアル系ギタリストのトレードマークとも言える自身のシグネチャーモデルをメインに使っているような人ではないんだよなぁ、とそんなことも改めて考えて、この作風もむべなるかな、と。ただ、明るめの作風なんだけど、その“明るさ”が能天気なものではなく、力強く前に進もうというポジティブな意識の元に芽生えた“明るさ”であるように感じられて良いっすね。そこら辺の感触は、「SHINE」「LUNACY」期とは少し違うものがあるように思います。

アルバム一枚通して聴くとLUNA SEAらしいバンド感がしっかりあってホッと安心しました。と同時に非常に驚きました。ストリングスやKeyエフェクト、ゲスト・コーラス等の“外部”からのインプットはあれど、ド真ん中の芯の部分には5人の個性がキラキラと輝いており、しっかりと「バンド・LUNA SEAを感じることができたのは嬉しい驚き。5人それぞれの貢献が感じ取れる作風ですが、リズム隊、特に真矢(Dr)のプレイは光ってますね。個人的にはもっと装飾を取り払ったシンプルなバンド・サウンドで、個々のメンバーが何をやってるかもっとダイレクトに分かる作風の方が好みですがね。サウンド・プロダクションももっとしょぼくてもいい(笑)

シングル曲⑥乱「伝説の夜に 革命は起こった」なんて歌詞は、“集”よりも“個”について歌う方が似つかわしい彼らには合ってないと思うし、彼らのトレードマークたる「月」を冠した⑨銀ノ月は期待に反してあんまり面白くないしと、「やっぱ彼らに日本語タイトル、ダメなんだってば(苦笑)」と感じますが、あとの曲は総じて良曲だと思います。
今回、必殺のシングル曲が無い(=それほどインパクトのあるシングル曲ではない)ことが功を奏したのか(苦笑)、それらが妙に浮くこともなくアルバム曲としっかり馴染んでるように感じます。いちロック・バンドとしてのスケール感は増していますが“刹那の煌めき”は無いので、「STYLE」までの私が愛したバンドとは別物。ではありますが、アルバム一枚丸々長く楽しめそうな予感がします。


希望に満ち溢れたオープニング①Anthem of Light(原曲:J)から、サビ以外がかっこいい(笑)②Rouge③The End of the Dreamの序盤の流れで、「今のLUNA SEA」を力強く印象付ける。
中盤にはメロディがジワジワと染み入ってくる曲が多いですね。特にRYUICHIの絶品歌唱が映える④MARIAと、幸福感マックスなメロディがなんでこんなに沁みるのかさっぱり分からないけどやっぱり沁みる感涙曲⑦absorb(ラストの大サビの破壊力たるや!)の存在はデカいです。
そして、⑧Metamorphosis(原曲:SUGIZO)。極端なまでに“かつて”の要素を詰め込んだこの曲にニヤニヤが止まりません。スピード感の要となるリズム隊、ディストーションGtとクリーンGtの交錯、エフェクトをかましたVo、そして極めつけはラストの「フゥーーーーッ!」(笑) サビメロはあんまり面白くないんだけどね。
シングルで聴いた時はさほどピンとこなかった⑩Thoughtsは、アルバムの終盤のこの位置にあると愁いのある歌メロが沁みるなぁ、と再評価。


強烈に心動かされることはないものの、聴いていて非常に心地良い、かつ聴き応えのある力作。「SHINE」以降に彼らを知った人にとっては傑作たりえるのではないかな。
「遺書」というタイトルどおりにはならずに、次作も作ってくださいな。

【お気に入り】
⑦absorb
④MARIA
⑩Thoughts
まさか、INORAN曲が表彰台独占とは!!
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