CRIMSON GLORY「TRANSCENDENCE」


CRIMSON GLORY「TRANSCENDENCE」 (1988)

マスク!正統派!仮面!
アメリカ産正統派HMバンド、CRIMSON GLORYの2ndアルバム。プロデュースとエンジニアリングはフロリダ「モリサウンド」スタジオのJim & Tom Morris。1stはB!誌で伊藤政則氏が97点を献上して話題になった(らしい)作品ですが、私はこの2ndの方が好きです。
凄まじい歌唱力を持つMidnight(Vo、2009年に逝去)はどうしてもGeoff Tateを彷彿とさせ、音楽性も初期QUEENSRYCHEと類似点がありますが、私は「OPERATION: MINDCRIME」しか好きじゃないQUEENSRYCHEよりは彼らの方により感ずるところがありますね。

疾走曲はありません。全曲スロー~ミドル・テンポですが、これが退屈しないんだから素晴らしい。正統派HMらしいツインリードGtを筆頭に高度な演奏能力やドラマティックな展開等を備えていますが、アメリカ産らしからぬヨーロピアンな香りのするサウンドで、特にミステリアスな雰囲気が濃厚なところがこのバンドならではの特徴でしょうか。

私は叙情的な曲が好みなので、ドラマティックに歌い上げられるバラード調の③Painted Skiesと、泣きのツインリードが存分にフィーチャーされた⑦Lonelyがお気に入りですが、冒頭の①Lady Of Winterから一気に彼ら独自の世界に引き込まれます。
凝ったリズム・パターンとMidnightの凄まじいハイトーンVoに驚かされる②Red Sharks、エドガー・アラン・ポーの小説に題材を取った妖しい魅力の④Masque Of The Red Death、アルバムの中でも一際ミステリアスな⑤In Dark Places(軋みを上げるGtソロが印象的)、サビでの明るい転調が印象的な⑧Burning Bridges、緩急多彩なリズムを叩き出すDrプレイが聴き処の⑨Eternal Worldと佳曲揃い。

現在ではメロスピやシンフォニックメタルを始め、ある意味装飾の多い「派手」なメタルが色々あるので、CRIMSON GLORYの音楽は一聴地味に感じられますが、実力派ならではのしっかり作られた高レベルの本作は時折引っ張り出しては聴きたくなるアルバムです。

【お気に入り】
③Painted Skies
⑦Lonely → PV。仮面よりMidnightの髪の毛ボワンっぷりが気になる。
②Red Sharks
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COMMENT 4

kazz_asai  2013, 01. 26 [Sat] 22:03

逸材ながら…

1stは善くも悪しくも、ミッドナイトのVoの凄さが前面に出過ぎた感じで、曲そのものの完成度ははるかにこの2ndの方が上だと私も思います。
ただ、確かに文句なく高品質のHMなのですが、この後の3rdでの失態によって、どうもこのバンドの印象があまり宜しくありません。
さらには、あれだけの内容を有していながら、話題性優先のギミックが必要だったのかということまで思い至ってしまいます。
それが自分の中でどうも彼らにB級感を抱くのを禁じ得ません。何年経っても、そういうイメージは変わらないものです。

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ヒゲ・スカイウォーカー  2013, 01. 26 [Sat] 23:43

kazz_asaiさん、

私は幸せなことに3rdは聴いてなんですよ(再結成作も同様に未聴です)。
なので、彼らのイメージは“綺麗”なままです(笑)。後追いファンの特権でしょうか…。

あとこれは先入観かもしれませんが、80年代のアメリカ産(&アメリカで売れた)HR/HMってギミック有りのバンドが多いと思っています、音楽的な質が伴っていようがいまいが。

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ピッペン  2013, 01. 27 [Sun] 13:11

プログレがかった正統派メロディック・メタルの名作ですよね~。
歌詞的にMasa Ito先生はNGなのかもしれませんが、"Lonely"は名曲です!

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ヒゲ・スカイウォーカー  2013, 01. 27 [Sun] 19:19

ピッペンさん、

Lonely、良いですね!
1st信奉者のMasaは、「愛」をテーマにした歌詞はこのバンドには似つかわしくないって仰ってましたね(笑)

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