GALNERYUS「ANGEL OF SALVATION」


GALNERYUS「ANGEL OF SALVATION」 (2012)

8作目。ここ最近毎年新譜をリリースしているのに驚きの安定度と完成度。ファンなら勿論「買い」。ファンじゃなくっても、テクニカルでメロディアスでキャッチーで明るめのヘヴィ・メタルが好きなら「買い」。私がそんなこと言っても言わなくても、買うべき人はもうとっくに買っているでしょうけれど。今回は特に明るめのトーンでアルバムが統一されているように思いました。

さて、高次元で安定&完成されていたとしても自分の好みにハマッているかどうかは別、というのが問題でして(笑)。発売前からの本作の話題というか注目点、目玉曲は②The Promised Flag⑨Angel Of Salvationの2曲であったろうと思います。前者は小野“SHO”正利(Vo)加入後、初となる“Flag曲”(というか“Flag曲”の復活か?)、後者は14分を超える大作で、AKANE LIV(LIV MOON)の参加もアナウンスされていました。しかし、個人的にはこの2曲が期待外れで…(苦笑)。これは文字通り、私の「期待」から「外れ」たものがテーブルに出てきたから「こんなのはチガウっ!」ってむくれているガキンチョみたいなもんで、まぁ気にしないで無視していただいても結構なんですが、せっかくの機会なんで(なんのこっちゃ)、私がどう「期待」したかと、そこからどう「外れ」たのか説明、というか言い訳しようという次第です。
まずは②The Promised Flag。「ガルネリの“Flag曲”にハズレ無し!」という格言があるかどうか知りませんが、今までの“Flag曲”は名曲佳曲の宝庫であったと思います。で、重要なのは私が“Flag曲”に抱いていた「勇壮」というイメージ。前任VoのYAMA-Bの声質の影響も勿論大きかったですが、曲調も「勇壮」という言葉がぴったりだったと思います。大仰に言うならば、困難に立ち向かう時の決意を感じる曲調だ。「『覚悟』とは!!暗闇の荒野に!!進むべき道を切り開く事だッ!!」って感じっすよ。しかし今回のこの曲、私が期待した「勇壮」というよりは「爽快」、爽やかで明るい曲調になっています。そこのところに「期待外れ」を感じたのです。あとは英詩の乗り方、単語の区切り方がちょいと気持ち悪く感じる箇所がありますかね。
お次はタイトル・トラックの⑨Angel Of Salvation。こちらはさらに私の身勝手な妄想が迸りますが、どう「外れ」ちゃったのかをまず言ってしまうと、「明るい曲調」、コレに尽きます(またかよ/苦笑)。この曲を聴く前から私が考えていたキーワードは「大作」「salvation=救済」「AKANE LIVのコーラス」の3点。そこから私の脳ミソによって生み出された妄想は、苦難に満ちたヘヴィな前半→善と悪の攻防を想起させるスリリングな展開の中盤→AKANE LIVのコーラスと共に“救済の天使”降ー臨ーッ!な終盤、という流れ。自分でも呆れるほどの妄想っぷりですが、まぁしょうがない。そんな私の「期待」「妄想」とは裏腹に、この曲はスリリングではあるけれど、初っ端から明るく、雨後の青空のように爽やかに疾走するのです。始めっから「救済」されちゃってる曲調です(あくまでも歌詞ではなく、曲調ね)。ネ申曲になり損なった気がしてしょうがないんですよね~。あと、終盤のコーラス、引っ張り過ぎだと思います。もうちょっとコンパクトにしても良かったように感じました。個人的にはこの曲のテーマ・メロディを拡大し、凄まじいほどの泣きを発するSyu(Gt)のプレイが存分に味わえるインスト、⑩Longingの方が好きですね。
という具合ですが、ファンの方は私の戯言はあまり気にしないで(しねぇよ)楽しんでいただければ、と思います。曲自体は良いと思いますので(特に)。因みに(冒頭に言及した)アルバムの明るいトーンは、この2曲のムードが支配的なためかもしれません。

その他の曲は小野さん加入後の、テクニカルでスリリングな演奏とキャッチーであることを恐れない歌メロを持つ、いつもの高品質HMが揃っています。私が特に気に入ったのは、クッサクサのテーマ・メロディで始まる⑦Lament。真っ直ぐ過ぎて恥ずかしくなるようなメッセージを臆面もなく言い切るメロディ・ラインが、THE ALFEEのような雰囲気。ラスト、クドいほどにサビを繰り返す様が堪らんです。サビでの歯切れのいいフレーズが、メロディ・ラインへとバシバシと気持ち良くハマっていく様が癖になる④Lonely As A Strangerも大好き。ハナモゲラで鼻歌歌いまくりっすよ(笑)。ラストに爆発するギター・ソロもいい。この上記2曲のバックで大フィーチャーされている、YUHKI(Key)のオルガン・サウンドがとても心地良く、他の曲でのシンフォニックな音色よりも好きですね。
ヘヴィでキメキメのミドル・テンポで進行、サビでいきなり疾走&明るめに転調する⑤Stand Up For The Rightも素晴らしい。小野さんの歌い回しがYAMA-Bぽく(つまり戦隊モノのレッドっぽい/笑)、私にとっては、この曲のサビこそ“Flag曲”のイメージですね。歌詞もクッサクサだし。ラストの希望に満ちた、I can overthrow~のフレーズもFuture Never Dies等を想起させて好きです。

記事の大半を文句が占めているような気がするようなしないような(笑)記事ですが、アルバム全体としては前作より(少し)気に入っています。発売初動のランキングも良かったようですし、質は勿論高い。間違いなく今年を代表する力作だと思います。

【お気に入り】
⑦Lament
④Lonely As A Stranger
⑤Stand Up For The Right

しっかし、このCD、歌詞見にくいよなぁ~。初回版だけ?
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COMMENT 4

ドイツ特派員  2012, 10. 26 [Fri] 23:17

わかりますねえ

ヒゲ・スカイウォーカーさん、

多分Yama-Bと小野さんの違いは「戦車と戦闘機」の違いのようなものかも知れないですね。どちらにも戦い方があるんですけど、やり方は全然違うという。で、どちらにもかっこよさがあるわけで。

しかししっかり聴いてしっかり書いてますねえ。私の20分くらいの殴り書きとは違うな(汗)。

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ヒゲ・スカイウォーカー  2012, 10. 27 [Sat] 00:00

ドイツ特派員さん、

仰る通りタイプは結構違いますよね。どちらも違った良さをガルネリの音楽に付与することに成功しているわけで、こりゃもう完全に好みの問題かと。

しっかり聴く&書くというより、しっかり妄想ですね、私の場合は(笑)むしろ私は20分で特派員さんくらいのまとまった文章を書ける能力が欲しいです。試しに私と入れ替わってみます?特派員さん、「なんでこんなに文章まとまらねぇんだ?コイツは馬鹿か!?」って思って苦労されること確実ですよ(笑)

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よしよ  2012, 10. 27 [Sat] 22:16

こんばんは。先日はコメントありがとうございました。期待外れの2点についてはわかるような気がします。特に⑨は僕もヒゲ・スカイウォーカーさんと同じような展開を勝手に妄想していたので最初は違和感もありましたね。といいつつ、曲を聴き終える頃には「こう来たか!」と感動してましたが(苦笑)。僕も本作ではLamentが一番好きですね。

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ヒゲ・スカイウォーカー  2012, 10. 28 [Sun] 19:07

よしよさん、

こちらこそコメントありがとうございます。
その2点に関しては私が小野さんの凄さを認めつつもYAMA-Bが好きっていうところから来ているような気もしてます。確かに先入観を抜かせばタイトルトラックはかなりの名曲だよな、とは客観的には思います(笑)

Lamentはクッサクサで良いですよね。

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