ジョン・ハート『川は静かに流れ』

ジョンハート_川は静かに流れ
ジョン・ハート『川は静かに流れ』 (東野さやか 訳、ハヤカワ文庫)

ジョン・ハートの『川は静かに流れ』を読みました。アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作。
以前感想を書いた『ラスト・チャイルド』は3作目、これは2作目になります。

上手いなぁ。人間を、特に家族小説を書かせたら右に出る者がいないんじゃないの、というくらい上手いです。登場人物への感情移入の度合いからいって、私は『ラスト・チャイルド』の方がやや好みですが、作品の深みについては甲乙付け難いですね。今回もスリリングな展開で読者をグイグイ引っ張っていくわけでもなく、美しい描写を重ねながらジワジワと心の中に染み入ってくるよう。それぞれの“章”の終わり方が絶妙なのよね。
あまりにも苦い結末。でもそれだけで終わらせず、仄かな光が射すようなエピローグの何と美しいことよ。

1作目、『キングの死』も読まないと。
スポンサーサイト

COMMENT 0