cali≠gari「グッド、バイ。」

caligari_グッドバイ
cali≠gari「グッド、バイ。」 (2003)

cali≠gari。カリガリ。一応、ヴィジュアル系ロック、…なんでしょうか?バンド名は聞いたことある、またそのバンド名表記は見たことがあったものの、音は聞いたことがない。「個性派」「異端」みたいな評判は聞いたことあるようなないような気もするが、メンバーがどんな容姿をしているかも知らない。メンバー・チェンジが激し(いらし)く、作品数も多いし、いまいちその活動状況が把握できない。興味は(少し)あるもののどこから触っていいか分からない。そんなcali≠gariに対して、私が勝手に何の根拠も無く頭の中で作り上げたイメージは、「椎名林檎っぽいヴィジュアル系」。いや、何も言わないでください。ほんと根拠も理由も無いし、自分でも何をイメージしているのか分からないんで(苦笑)。
2011年の暮れ、期間限定再結成・聖飢魔Ⅱをさらに再集結させ、両国国技館で2日間開催されたイベント、「Tribute to JAPAN」。そこにcali≠gariの姿もありました。って私は観に行ってないんですけど(汗)…。久しぶりに彼らの名前を見掛けた私がちょいっと調べてみると、おおベスト盤が出ているではないの(←今さら)。こりゃ好都合とばかりに購入したのが、上に画像を挙げたcali≠gariのベスト「グッド、バイ。」です。聞いてみました。

これはミクスチャー・ロックでしょ、とびきりポップな。ごった煮ポップスと言い換えてもいい。昭和歌謡っぽいメロディ使いが印象的。聞く前から椎名林檎をイメージしたのは当たらずとも遠からず、か?その音からはヴィジュアル系っぽさはさほど感じないなぁ。まぁ音はともかく「ヴィジュアル」がそれっぽかったらヴィジュアル系なのかもしれませんが。ズバリ、聞いた一週目の感想は「つまんない」でしたね。派手に動き回るベースはなかなか面白いなとは思いましたが。
しかし、これが何回か回してるとジワジワくる。アルバム後半に好みの曲が集中していることもあり、初めの頃は途中で集中力が途切れていました。具体的に言うと⑩ハイカラ・殺伐・ハイソ・絶賛以降がいい。印象的なギターのカッティングで始まり、途中ハッとするような場面展開を挟み終盤に至って緊張感を増す、この曲の構成に唸らされました。まぁ逆に言うとそれより前の前半の曲があまり好みではないんですけどね…(苦笑)。⑤舌先3分サイズの小気味よさや⑨マグロの癖になるコーラスも耳に残るっちゃあ耳に残りますが。因みに私、石井秀仁(Vo&Gt)の声は好みではありません。桜井青(Gt&Vo)のバンドでありつつも、石井の加入以降でガラッと変わったという話も聞きますし、初期作(というかオリジナル録音)はどんな感じだったんでしょうかね?

私の好みの曲について若干触れておきます。
⑪まほらばぶる~ずは「まほらば憂愁」という曲のリメイク。太宰治から川端康成へ宛てた手紙の内容をそのまま歌詞にしちゃってるのですが、これが実にパンク。ノリが良いだけじゃなくてギターとKeyのフレーズと響きがとても知性的ですね。ベースの粘りもさすが。彼らの特異性を端的に示している曲ではないでしょうか。
⑬ゼリーはジャジーな曲。cali≠gariは歌詞に定評のあるバンドのようですが、この曲の跳ねるリズムと言葉の選び方がぴったりハマっていて良いですね。下世話な雰囲気も◎。
穏やかなバラード風の⑭冷たい雨が白眉。ベタベタしないセンチメンタリズムが満ちる佳曲です。この曲での石井のVoは好き。歌詞も泣けるなぁ。ここでも主張するベースが光っていますが、アウトロのギター・ソロもいい。そうそう、こういう曲が私の好みよ!
彼らにしてはストレートなロック⑮青春狂騒曲、懐かしさを覚える哀愁のメロディが秀逸な⑯ブルーフィルムも爽やかで、でも捻りが効いてていい。アルバムを締める⑰いつか、どこかでは曲自体はどうってことないが、再会を願う歌詞が素晴らしい(本作は活動休止にあたってリリースしたベスト)。

どの曲がcali≠gariの王道たる曲なのかさっぱり分かりません。きっとそんな風に考えること自体が野暮で、色んなタイプの楽曲が整然と同居しているのが作風であり、そのまま受け入れろってことなのでしょう。彼らのアルバムには「~実験室」というタイトルのものがありますが、「実験室」とは言い得て妙。活動再開後の作品はどんな感じになっているのやら。

【お気に入り】
⑭冷たい雨
⑪まほらばぶる~ず
⑩ハイカラ・殺伐・ハイソ・絶賛
⑯ブルーフィルム
⑬ゼリー
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