EMPEROR、DEAFHEAVEN@渋谷TSUTAYA O-EAST (2019/11/15)

EMPEROR 『 Anthems to the welkin at dusk - final japan tour 』 渋谷TSUTAYA O-EAST (2019/11/15)



皇帝様に謁見して参りました。

その御姿を一度も観ぬまま一生を終えるんだろうなぁと思っていた皇帝様ですが、1st「IN THE NIGHTSIDE ECLIPSE」20周年記念ツアーで1度(レポは→コチラ)、2nd「Anthems to the welkin at dusk」20周年記念ツアーではこうして2度も(LOUD PARK 17のレポは→コチラ)観ることができまして、こりゃあ幸せ以外の何物でもございません。

おまけに今回、皇帝様のゲストとして迎えられたのはDEAFHEAVEN。豪華すぎる。管理人的には「単独公演じゃあ行かないだろうなー。でも観てみたいよなー」枠のバンドなので、これは嬉しい限りです。
O-EASTではたいていPAブースの上手側横辺りで観るのですが、今回もそこで。


DEAFHEAVEN
なんつーか、もっとファワァァァアアアとしたライブをやるもんだと思っていたんですよ。
ブラックメタルの要素はあれど、管理人自身は彼らをブラックメタルを鳴らすバンドだとは捉えていなくって、正体のよく分からないポストメタルであったり、シューゲイザーの一派と近い位置にいるバンドではないか、という認識で。なので、音源での知識はあれど、Keyないし同期音源主体の、包み込まれるようなサウンド・スケープを展開してくるんじゃないかと考えていたんですよね。

それはあながち間違いでもなく、そういう要素はあります。生で観てもありました。反復する美旋律に包まれる多幸感。それを楽曲のクライマックスにもってくる手法。照明効果もそれに準じたものでしたし。
でも、ガガガ!ガガガ!っと攻めるメタリックなパートもそこそこあってですね、これがまたカッチョええのよね。さほど爆走感はないんだけど。メタル耳でもプログレ耳でもアンビエント耳でも満足できるバランスの良さと魅力がありました。

で、そんな音楽的なアレコレなんぞ吹っ飛ばすほどに衝撃的だったのが、フロントマンであるGeorge Clarke(Vo)の存在。
あなた、ミケランジェロのダビデ像でしょ?と言いたくなるような彫刻っぷり。
過剰なイケメン。

リアル・ダビデ氏、ポストメタル勢の内省的なイメージからすると、真逆と言ってもいいような極めて外向的なパフォーマンスです。自分の中にある衝動を爆発させるようなところも多分にあるけど、その手法が独りよがりなものではなく、オーディエンスに訴えかけるような、一緒に盛り上がろうぜ的なやつなんですよね。ダビデ像から指差されて「キミの反応、いいね!」みたいな表情されるんだぜ? たまらんだろ。
声の使い分けに関しては一本調子(彼らに対する管理人の苦手ポイント)ですが、アクションや表情は一本調子どころか千変万化です。エキセントリック&ナルシスティック。常にステージ上をノシノシと歩き回り、フロアの隅から隅まで視線とレスを送り、ハンドマイクで吼えてたかと思いきや、マイクスタンドをガッと引っ掴んでポージング。ちょっとは落ち着けww
楽器隊は演奏の動静に合わせて多少の動きはあるものの、あまりに激しく動き回るリアル・ダビデとの差が大きく、微動だにしていないのとイコールな印象(笑)。なので、ライブ中ずっとGeorge Clarkeを観てた。ダビデしか観てなかった。

DEAFHEAVEN良かったですね。
音量やバランスもちょうどいい塩梅で、爆音でファワァァァアアアされることもなく、良いエンジニアが付いてるんだろうなぁ、と。
素晴らしいステージを見せてもらいました。

<セットリスト>
1.Black Brick
2.Honeycomb
3.Glint
4.Dream House


EMPEROR
皇帝降臨。

もう何もかもがカッコイイ。
ステージ後方に掲げられたバックドロップ。濃緑/深紅/群青のシンプルな照明。前にも観たような光景だけど、同じように鳥肌が立つほどのクールさ。
Ihsahn様(Vo&Gt)の声、ギターの構え方、指板を駆け巡る指。他のメタルバンドの人がやったら様にならないであろう、オールバック&黒縁眼鏡の学者っぽい風貌ですら神々しい。彼らの存在を知った頃の殺人マシーンのような気配は薄れ、どこか穏やかになったようなTrym(Dr)の佇まいと、黙々とリフを刻み倒すSamoth(Gt)。
何もかもがカッコイイ。

EMPERORのライブを構成するひとつひとつの要素、例えば上に書いたような舞台演出であったり、メンバー個々の演奏や歌唱であったりしますけど、そういうものがそれぞれ抜きん出てカッチョイイのは事実。神は細部に宿るって言いますし。
でも色々あるけど、何が凄いって、こんな曲を書けることが凄いんですよね。緻密に構築された大伽藍の中に、息衝く獣性。禍々しくて荘厳で、同時にキャッチーでさえある。ちょっとしたノイズを入れるパートがあって、それがどんだけフックになっていることかっつー話ですよ。天才の御業だ。マジ驚かされる。
曲なんです、行き着くところは。その楽曲を具現化するのに最適なメンバーが揃っているからこそ、皇帝が皇帝たりえるんですが。

至福のひとときでした。
唯一心配なのは、2ndのアニヴァーサリー・ツアーが長引いたために、1999年発表の3rd「IX EQUILIBRIUM」20周年記念のタイミングが過ぎてしまったことですね。アルバム毎に再結成してくれる期待があったんですが、さてどうなることでしょう…?

<セットリスト>
【 Anthems to the Welkin at Dusk 】
01.Alsvartr (The Oath) ~ Ye Entrancemperium
02.Thus Spake The Nightspirit
03.Ensorcelled by Khaos
04.The Loss And Curse Of Reverence
05.The Acclamation Of Bonds
06.With Strength I Burn

07.Curse You All Men!
08.Towards The Pantheon
09.The Majesty Of The Nightsky
10.I Am The Black Wizards
11.Inno A Satana



EMPERORDEAFHEAVENの組み合わせ、とても良かったんじゃないでしょうか。音楽性とファン層がぴったり重なるわけでもなくて、かつ、両者に共通する要素はしっかりあるという、いいとこどり。
とってもおいしゅうございました。


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