アンダービースティー @ Zepp DiverCity Tokyo (2019/10/9)

アンダービースティー 『 UB ANTHRO SHOW 』 Zepp DiverCity Tokyo (2019/10/9)

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【ANTHRO(アンスロ)】
①anthropomorphの略。英語のスラングで、擬人化、獣人化、または獣人そのものを指す。
②肉食系女子集団UB。
③食べちゃうぞ。

【ノンストップ】
①乗り物が途中で止まらずにまっすぐ目的地まで行くこと。
②たのむ、水飲ませてやってくれ。



アンダービースティーのワンマン・ライブに行ってきました。ガンダム大地に立つ!!な大箱Zepp DiverCity Tokyoにて、全編バンドによる演奏でお届けしますろ。
しかしリーマンにとっては、平日お台場で19:00スタートってなかなかハードル高いよね。

Zepp DiverCityのキャパは、1Fスタンディングで2,100人超え。アンビスの現在の集客力ではそれをみっしり埋めるのは不可能。というか、アイドル・ライブの客入れってバンド系とは異なり、スタンディングのフロアにそこまでギュウギュウには詰め込まないんですわな。単独公演でソールドアウトを狙っていないわけじゃないんでしょうけど、キャパ大きめの会場を選択して、そこにどれだけ集めることができるか試す、みたいな方式。
…のように思える。

そんなDiverCity、一段高くなったフロア後方は左右の一部スペースを除いて封鎖されていました。2Fは関係者席。会場の前方半分くらいを活用するつくりです。管理人はその一段高くなったとこの上手側で観てました。すぐ横はスタッフさんが動き回るエリアで、そこにカメラがずらっと並べてある。
カメラの台数が多いんですよ。それも手持ちのちっちゃい一眼レフみたいのじゃなくて、デカいやつ。レールの上を左右に動きまわるタイプのも二人がかりで操作してたし、上手前方にはクレーン・カメラも有り。なんたる重装備。こりゃあ映像作品出すつもりマンマンだな、というのがヒシヒシと伝わってきて、おいらワクワクすっぞ。
さてどうなるか…と少々不安だった集客も、開演する頃には概ねフロアが埋まっているという見事な結果になりました。いやー凄いなこりゃ。派手な広告を打つわけでもなく、Twitterを利用した宣伝と、熱心なファンによる口コミと、メンバーたちの地道なチケット手売りが結実した景色が、この日のDiverCityでした。

ステージセットが圧巻です。
幕が開いたら、予想のナナメ↑をいく光景が広がってました。バンドの楽器がステージのはるか高みにある。中央にドスンと鎮座した横長の巨大スクリーンの上、非常階段のように折り返しつつ登っていった先に、ドラムとギター2本とベースとキャビネット類が並んでいる。ステージ上は天井に近い位置から順に、バンド→スクリーン→アンビス・メンバーというふうになっています。視点を向ける位置を変えることにより、ステージで起こっていることを漏れなく把握できるという仕掛けですね。こりゃあええわ。
バンドに興味ない人は上を見上げなきゃいいし(笑)、その反対もしかり。


『ANTHRO SHOW』と名付けられたワンマンは、オープニング・ムービーのあと、5周年記念曲であるsultry butterflyで始まりました。ピアノ・バラードとメロディック・スピード・メタルを行き来する、X JAPANオマージュ全開なキラーチューン。なんというドラマティックさか。並び立って歌っていた5人のメンバーが、間奏開けで静から動へと移行する様に鳥肌です。
そこからユニット最強のクサメタリック・チューンraven、盛り上がり必至のTOKYO monsterへと繋げるもんだから、今夜の野獣さん殺(や)りにキテるな、と。

徹頭徹尾攻めまくるショウ。
『ANTHRO SHOW』から感じた印象を挙げてみると、次のような言葉になるでしょうか。
過剰。
緊張。
ノンストップ。



過剰。
演出が過剰。前述したステージセットやカメラ台数の豪華さもそうだし、巨大なバックドロップを2階席から吊り下げちゃうのもそうだし、銀テープやスモークやブシュゥゥウウ!!な特効を何発もぶっ放すし、何より照明と映像による演出がクッソ過剰(笑)
序盤から何色ものLEDレーザーがDiverCityのフロアを駆け巡って、すんごいことになってます。もうヲイラは一生分のLEDレーザーをココで観ました。スクリーンには、同じ映像の使い回しがないんじゃないかってくらい、その1曲のために用意したムービーを流してる。作り込みがハンパないっス。

ワビサビや緩急備えたショウ構成なんざ知ったこっちゃねぇとばかりに、スタートから飛ばしまくり。実際にはライブ中盤は、LEDレーザーが控えめだったり(それでも照明は派手派手)、スクリーンにムービーではなくて歌ってるメンバーを中心に映す等、アクセルを少しだけ緩めるようなところはありました。でもそれ、ほんと些細なもんですから。

もうね、総力戦ですよ。
開き直った感マックス。
バブリーだった時代ならいざ知らず、メジャー・アーティストの単独公演って、豪華さやその場所でしか味わえない趣向を盛り込みつつも、慎重に損益分岐点を見極めてくるようなショウになっていると思うんです。ビジネスですから。
アンビスはメジャーからのリリースはあるものの、運営はインディーズなわけで、そこらへんの感触がちと異なりますね。もちろんインディーズにだってビジネス的側面はあるし、もしかしたらメジャーよりもシビアなギリギリの状況で戦っているかもしれない。でもそういう収益構造のお話とはまた別のところで、1回の単独公演だけで「後先考えずにすべて出し切っちまえー」みたいな意気込みには圧倒されます。宵越しの金は持たねぇ的江戸っ子気質(?)全開なお祭り感。すげえ。

あとですね、音も過剰ね。
バンド演奏の“圧”に負けないように、ヴォーカルの音量を上げてるんですわ。なので歌が聞こえないってことは全くないものの、歌も演奏もどちらも聴き手に迫ってくるようなオラオラ感があります。
バンドはツボを得た演奏で、優等生っぽいまとまり。HRというよりはHM的な音像ですね。メタルコアを思わせる現代的なエッジもある。アンビスは自分たちの音楽のことを指して「UB ROCK」と表現してますけど、この整合感とゴリゴリした音圧はロックというよりもメタルですわ。

アンビスはメタル。
やっぱり生演奏はいいのよー。めっちゃいいのよー。自然とメンズのほうに視線が吸い寄せられちゃうし、ギターソロんときなんて手元ガン見だし。「ええい、カワイコちゃんはいい! スクリーンにバンドを映せ、バンドを!」みたいな ←
フロアのノリもいつもよりメタル寄りだったかもしれません。アイドル・ライブにしては少なめだったペンライトの数もそうだし。アンビス・メンバーって担当色の設定はいちおうあるけど、それをあまり前面には出してないですからね。

このバンド演奏の感触とVoとの音量バランスは、「緊張」という感想にも繋がってきます。
アンビスの楽曲はメロディ展開とリズム・パターン、それと醸し出すムードの似ているものが多いので、それらをこうしてまとめて聴くと、いつ果てるともしれない弾幕を浴び続けているような緊張感を覚えます。執拗に責められてるような、どこかソワソワする気持ち。…ってそれがまた気持ち良かったりもするんですけど(ヘンタイ
この絨毯爆撃のような休みない猛攻は何かっつったら、スラッシュメタルのライブを観ているときの気持ちと近似ですわ(笑)


そして、アンビスのステ-ジといえば、ノンストップ。
対バン・イベントの20~30分のステージを、曲間ゼロでめいっぱい曲を詰め込むのがアンビス流。そのストイックさとクールさ、颯爽とした姿に惚れるんですけど、まさかそれをワンマンでもやってくるとは…、、、

美しき獣たちはやりやがった。
本編1時間超をノンストップで駆け抜ける。こんなの観たことないよ。
一度もステージ袖に下がってないんじゃないかな? もしかして1回も水分補給してないんじゃないかな?
挨拶と客への煽りも曲中に組み込んでるし、途中の衣装チェンジ(初披露の新曲ANTHRO冒頭で黒から白へ。錬金術やんけ)もステージ上で済ませちゃう。別の衣装に着替えるんじゃなくて、上に着ている第一衣装をバッと剥ぎ取ることで、元々下に着てた第二衣装が露わになる、クロスアウッ!方式ね(笑)

すげえわ。
メンバーもバンドもすげえ。
「過剰」「緊張」、は「ノンストップ」だったからこそ余計に強く意識されました。


大きな会場での多彩な演出によるワンマン。
全体の印象を把握するのに忙しくて、メンバー個々のパフォーマンスにまではあまり注意がいかなかったかもしれません。元々アンビス・メンバーって安定感の高いステージングを披露してくれるので、不安を覚えることがあまりないし。安心して観ていられるがゆえに、逆に細部を注視しないというw
それでも、シーン随一の歌唱表現を誇る春乃友夢と、アンビスのカッチョ良さを体現してる植竹優亜の存在はやっぱ光ってるわ。今井莉南の歌の伸びも素晴らしかった。赤毛ちゃん、実はダンスもキレッキレですげーの。

いつもの対バンではやらない曲を聴くことができたのも嬉しかったですね。本編締めのcrazy fancyスポットライトの流れで泣いちゃいましたよ。
この2曲もそうだし、この日はやらなかったHow many kiss?とかfadelessとかdeformoonも、定番曲と比べて弱いってわけじゃないのよね。単にセトリの中で果たす役割が違うってだけ。だから本編ラストに並べられてもしっくりこないどころか、いつもとは異なる叙情的なムードに包まれたし、特別な公演の締めくくりに相応しかった。


文字通り休まずに突っ走ってきたワンマンも、アンコールまで辿り着いてようやくスローダウン。
3周年記念曲だという、全編英詞のThis is UBという曲です。アンビス・メンバーって控えめに言っても英語で歌うのが得意じゃないので、この曲に関しても英詞であることの必然性を感じません。ただですね、生演奏のマジックによってプラスの補正が掛かるのよね。あと、アンビスのあるべき姿を描いた曲をアンコールのこのタイミングでやることと、その日本語訳をスクリーンに映すことに意義はある。あった。
そして最大のチキン・スキン・モ-メントは、バラード調に締めくくるこの曲のラスト。
その歌詞。

happiness to you…

そっからhappiness to you!のイントロが流れ出した瞬間、涙が溢れたね。
この曲の歌詞の無根拠なポジティヴさが大好きだ。理屈じゃないから強い。
必ず叶うから
上手くいくよ いつでも味方だから
きっと、きっと
絶対 絶対 しあわせになれるよ


メンバー1人1人の挨拶の後、ひたむきで爽やかなover the skyで大団円。ラストに相応しいね。
今のアンビスの全てを出し切った感のあるショウでした。多忙な日々のライブをこなしながら、よくぞここまで練り上げてきましたね。生バンド演奏とのチグハグ感も無かったし。

掛け値なしに素晴らしいショウを見せてもらいました。
胸がいっぱいになった。

<セットリスト>
01.sultry butterfly
02.raven
03.TOKYO monster
04.Breaking Now
05.UB TRY
06.last scene
07.new journey
08.Black Jet
***** 衣装チェンジ *****
09.ANTHRO (新曲)
10.Past Perfume
11.ARCADIA CAT
12.occult propose
13.ROCK ALIVE
14.crazy fancy
15.スポットライト

ENCORE
16.This is UB
17.happiness to you!
18.over the sky


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