CARAVAN@川崎CLUB CITTA'

CARAVAN 50th Anniversary Japan Tour 『 The Best Of Caravan Live 2019 』 川崎CLUB CITTA' (2019/7/20)



プログレッシヴ・ロックの森の中に迷い込むとすぐに、「カンタベリー」とか「カンタベリー・ロック」とか「カンタベリー・シーン」とかいう言葉を耳にするようになりますけど、それ、実は未だにピンときていません。カンタベリーというのはイギリスのいち地方の名前ですから、音楽性を直接に表す言葉ではないはず。でも、「サイケやジャズ・ロックの影響下にあるプログレ」というふうに、ざっくりと括ることができそうなところが、カンタベリー・ミュージックの特徴なんでしょうかね。
ま、どうでもいいんですけど(笑)

そんな(?)カンタベリー・シーンの、SOFT MACHINEと並ぶ重要バンド、CARAVAN。2つともWILDE FLOWERSというバンドをルーツにする、兄弟みたいな存在です。
RichardとDavidのWシンクレアのイメージが強い気がするCARAVANですが、今やオリジナル・メンバーはPye Hastingsただひとり。とはいえ、彼の相棒ともいえそうなGeoffrey Richardsonは、1972年以降一緒にやってる期間が長いですし、そもそもメンバー構成はともかく、60年代に生まれたバンドのライブを今観ることができるってだけですんごいことなわけですよ。

というわけで(?)、CARAVANのライブを観に行ってきました。@川崎CLUB CITTA、1日限りのベスト選曲ステージになります。
当日は某所からのハシゴになったんですけど、移動のスケジュールがまぁギリギリでですね。というか、前の予定を途中で切り上げてチッタに向かわないと間に合わないという、そういう時刻表トリックばりの電車乗り換えテクを駆使しないとダメなやつです。人身事故とかで遅れようもんなら、即アウトな計画。
ま、島田荘司の吉敷竹史シリーズをつまみ食い(つまみ読み)していた管理人に隙は無く、途中の乗換駅2箇所で時間を短縮するというウルトラC級の技をかまし、結果、余裕をぶっこいて川崎駅に到着したんですがねハッハッハ


メンバーを記しておきます。
 Pye Hastings (Gt&Vo)
 Geoffrey Richardson (GtとかViolaとかFluteとか色々)
 Jim Leverton (Ba)
 Jan Schelhaas (Key)
 Mark Walker (Dr)


同じカンタベリーのSOFT MACHINEはあんましピンとこないバンドなんですが、このCARAVANはチガウ。実は音楽的には掴みどころがないというか、どう捉えていいのか未だに確信を得られていないんだけども、聴くとそのアンサンブルにグイグイ引き込まれてしまう存在。
メロディが叙情的だからですかね。どの曲にもポップさがあるし、コンパクトな作りの曲も多い。ファンタジックなムード演出にも魅かれる。また、カンタベリー系らしさと言えるんでしょう、インストゥルメンタル・パートの充実には否応なく意識をもってかれちゃうわけです。ジャズロック調といっても、CARAVANの場合、丁々発止といった具合にあんまりならず、あくまで気品があるのよねー。反復を重ねてゆく演奏はサイケ由来なのかしら。
聴き易さ + 奥深いアンサンブル = つよい

で、生キャラヴァン。
もっと牧歌的な音を出すんだと思っていたんですよ。
でも違った。
めっちゃパワフルなの。

これは1人だけ“若手”メンバーっぽい、Mark Walkerの貢献が大きいんですね。すんげーおっきい。
この人、めちゃくちゃ上手くないですか? 演奏しているマテリアルが70年代のものですから、もしかしたら原曲のムードに合っていないとかリズムが元気すぎるって捉える人もいそうです。でも、私は好きですね。彼のおかげで、“今を生きる”現役バンド感に溢れていましたもん。
何よりMarkのドラミングは管理人の耳に心地よかった! エキサイトしてくると椅子からケツを上げてタイコひっぱたくのもいい(笑)。ロック・ミュージシャン然とした、音とプレイ・スタイルだったと思います。

もちろん、演奏は力強いだけじゃなくって、繊細なパートと豪快なパート、緻密さを重んじるパートと即興性が活きるパート、導入部とクライマックスと、場面々々で出音の強弱やトーン、ニュアンスを変えているから、ここまで引き込まれるアンサンブルが可能になるわけで。
音の強弱に徹底的に気を遣うだけで、ここまで曲が豊かに再現されるものか、と驚かされます。ただでさえ山あり谷ありな展開をもつ楽曲が、よりドラマティックに響きますもん。素晴らしいなこれは。

5人が5人、欠かすことのできない要素を担っていますが、アンサンブルの要を強いて挙げるとすれば、やはりGeoffrey Richardsonということになるんでしょう。Pye以上にMCを担当しつつ、自分の周りにぐるりと配置された各種の楽器をとっかえひっかえ…、、何たるマルチ・ミュージシャンっぷりなのか。管理人は、21st CENTURY SCHIZOID BANDでIan McDonaldを観て、その八面六臂っぷりに驚いたのを思い出しました。
Violaの豊かな響きと使い方の幅広さは、とりわけ素晴らしかったですね。Jan Schelhaasのオルガンと一緒になって高まってゆくところなんてゾクゾクしましたもん。

演奏パートと同様、ヴォーカル面でもCARAVANは強力でした。
いや、「強力」というよりは「忠実」という感じかな。ムードを壊すことのない、丁寧さが伝わってくる仕事。
Pye HastingsのVoは、声量が凄い!とか超絶!ってタイプじゃありませんけど、優しくジェントルな声が心地良いです。Jan以外の3人が担当するコーラス・ワークも◎。ただでさえ複数人が歌っているように聞こえるPyeの声にコーラスが重なると、幻想的なムード増し増しでした。


代表作「IN THE LAND OF GREY AND PINK」を順番通りではないものの再現した第1部、休憩20分間を挟み、その他の代表曲を(予想より)万遍なく網羅してきた第2部。昂奮と安らぎが幾度も訪れた、約2時間半でした。
至福。

このライブの前の「現場」が屋外活動()だったわけでして、もしかしたらヲレ氏、疲労のあまり居眠りこくんじゃないかと不安でしたが杞憂に終わりました。退屈とは無縁の素晴らしいステージでしたから。

<セットリスト>
***** 第1部 *****
01.In The Land Of Grey And Pink
02.Golf Girl
03.Winter Wine
04.Love To Love You (And Tonight Pigs Will Fly)
05.Nine Feet Underground

***** 第2部 *****
06.Memory Lain, Hugh / Headloss
07.And I Wish I Were Stoned
08.The Dog The Dog, He's At It Again
09.L'Auberge Du Sanglier
10.Smoking Gun (Right For Me)
11.Dead Man Walking
12.Better Days Are To Come
13.Nightmare
14.I'll Be There For You
15.The Love In Your Eye
16.For Richard

***** ENCORE *****
17.I'm On My Way


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COMMENT 1

メニ  2019, 07. 28 [Sun] 13:35

しまったなー

そこまで思い入れがあるわけでもないので遠征してまで、と見送ったんですが、、、
読んでてだいぶ後悔してます(^^;;;
現役感っていうとこころが特に。ライブってそういうもんだと思ってますし。

カンタベリー感(?)は同意します。
僕はCamel→Caravanという流れで入ったのですが、Soft Machineは全く。。。
個人的にSoft Machine辺りは試金石で、「プログレが好き」なのか「プログレも好き」なのかで別れるのかなぁ、という割り切りで深追いはやめましたw

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