PINK CREAM 69「PINK CREAM 69」


PINK CREAM 69「PINK CREAM 69」 (1989)

HELLOWEENのAndi Deris(Vo)、プロデューサーとして大活躍のDennis Ward(Ba)を擁する多国籍バンド(ドイツ拠点)のデビュー作。本作を手に入れた当時は、Andiの歌う歌メロに魅了されて愛聴していましたが、今回改めて聴いたらAlfred Kofflerの多彩なギター・ワークがかっこいいのなんの(←今更)。おまけにDennisのベース・ラインも所々主張していて、バンドとして、とてもバランスが取れていたのだな、と気付きました(←これまた今更)。メンバーのアー写もイケメンじゃないの。

メタル的な重さを期待すると肩透かしを食らいますが、ポップなHR/HMがオッケーな方なら掘り出し物になる、もしくは愛聴盤になるのではないでしょうか。Andiの声質・歌い回しが苦手な人はダメでしょうが。しかし、Andiの声とメロディ・センスのおかげで他バンドとの差別化に成功してるのも事実。因みに私は彼のヴォーカル、大好きです。
11曲目以降は後から追加されたボーナス・トラックみたいですが、それも合わせて通して聴くと、バラエティ豊かな序盤、(良い意味で)能天気かつアッパーな中盤、哀愁度の高い楽曲の並ぶ終盤、みたいなアルバムの流れになっているように感じます。

ちょっぴりメタリック、哀愁爆発の①Take Those Tears(アウトロGtソロ堪らん)からポップでAndi節の効いた②Sugar For Love、小気味いい③Rolling Down A Thunderへ。のっけから印象的な曲の連続攻撃です。リスナーを一発でK.O.するような飛び抜けた何かがあるわけではありませんが、とにかくメロディのセンスが良い。繰り返しになりますが、ポップなんだけどしっかり哀愁があって、適度にメタリックで速さに頼っていない。優等生的なバランス感覚を持っていながら個性派でもある。う~ん、この時期のPC69は他に得がたい存在のバンドでした。
続く④One Step Into Paradiseが白眉。次のバラード曲⑤Close Your Eyesも素晴らしいですが、はバラードでないにも関わらず、そのバラードよりも強烈な哀愁を発するのだからもうAndi様万歳。
トリッキーなリフの⑥Welcome The Night、テクニカル&ファンキーな⑦Partymaker(Baの存在感凄い)等、アルバム中盤の曲ではメロディアスな歌メロより演奏陣の引き出しの多さが目立ちます。
評価の高い⑩I Only Wanna Be For Youですが、海外バンドでこの独特の哀感はちょっと他では聴いたことない感触ですね。Uli時代のSCORPIONSは演歌のようだとも評されますが、この曲も演歌だ。でもビブラートを効かせた歌い方ではないので粘り気というか情念みたいなものは希薄。淡々としつつどこか煮え切らないメロディ(笑)、これがイイんです。好きなんです。Andiの声だから好きなのかもしれませんが。ヴァースから既に哀愁駄々漏れ。Andiのこの歌い方、好きなんですよねぇ。
哀愁のメロディはそのまま、ドラマティックな方向性に舵を切った⑪Child Of Sorrows⑫World Of Promises、穏やか&爽やか⑬Shadows Are Fallingという終盤の曲までまったく飽きさせません。

という感じで佳曲満載で何回も聴きたくなる(名盤と言うのはちょい気後れするが/笑)好盤だと思います。

【お気に入り】
⑩I Only Wanna Be For You
④One Step Into Paradise → 来日公演ライブ映像。
①Take Those Tears → 来日公演ライブ映像。


記事内で何回「哀愁」って使えば気が済むんだよ!?
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