陰陽座 @ TOKYO DOME CITY HALL

陰陽座 全国ツアー2018 『 覇道 』 TOKYO DOME CITY HALL (2018/9/29)

陰陽座_tour2018覇道

覇ッ!!

陰陽座アルバム「覇道明王」に伴うツアー、そのファイナル公演・TOKYO DOME CITY HALLに行ってきました。
お昼の日比谷公園、KAMEN RIDER GIRLSのミニライブ(感想は→コチラ)からのハシゴでございまする。

キャパ3,000人のTOKYO DOME CITY HALLは、ここしばらくのツアー千秋楽会場として選ばれるハコですけれど、今まではソールドアウトするのが開催の直前であることが多く、観たいと思う人がほぼ万遍なく観ることができるという、これ以上はないってほど適正なキャパの会場選定でした。ですが今回はすぐに売り切れた。
なんなんだコレは。
今年の妖怪重金属は何かがチガウ!

TDCHではバルコニー席で観たいので、式神なのにいつも先行チケに申し込まない管理人です。式神先行チケはアリーナ限定ですからね。一般発売でとった席は、第2バルコニー・下手側の2列目。見やすい! ステージ近い! やっぱりTDCHのバルコニー席サイコーですわ。一番好きな会場。
いつから変更になったのか知りませんが、今回、入場口がアリーナと指定席だと異なっており、スムーズに会場インすることができたのも良かったです。

優等生バンドはきっちり定刻からライブ・スタートなのです。
今回のツアー、セットリストの予習はまったくしておりませぬ。でも陰陽座の新譜発売に伴うツアーの場合、楽器編成等の問題がなけりゃあ、まず間違いなくアルバムから全~部やりますからね。ライブ序盤~中盤にかけてはそれらの楽曲が中心となります。何箇所も遠征するファンもいるでしょうけれど、ここで初めて生演奏を聴く人のほうがずっと多いでしょうから、会場は注意深く耳を澄ませる雰囲気に包まれます。弾きなれた楽曲をプレイするのとは異なる緊張感はバンド側もそうなんでしょう、丁寧に音を紡いでゆく様子が伝わってきます。とりわけ、19年という、これだけのキャリアを積み重ねてもなお、驕ることなく丁寧に丁寧に感情を込めて詞世界を歌い上げてゆく、黒猫(Vo)の姿勢には敬意しか感じません。
バンドとファン、双方が音に対して真摯に向き合うこの空気は、個人的には大好きですね。

アルバム「鬼子母神」(2011)に伴うツアー以降、常に安定したバンド・サウンドをステージから届けてくれるバンドですけど、今回もまた極上です。メタルなのに過度に刺々しくない、バランスの整った聴き易い音響。低音の気持ち良さったらないですわー。特に瞬火(Vo&Ba)のベースの音作りは、正に自分の理想型です。しっかりした量感と存在感を主張しつつも、ヴォーカルとウワモノ楽器のメロディを邪魔せず、むしろ生き生きと輝かせる。そしてBaプレイ、それ自体がメロディックで聴き応えがある。ヴォーカリストとしても一流の人ですけど、ベーシストとしても非凡ですよ。作詞家・作曲家としては言わずもがな。
瞬火は弾いてる姿もカッチョイイですよね。この日は瞬火側の上から見下ろす位置だったこともあり、兄上のことばっか見てました。モニターに足をかけてバルコニー席を見上げながら弦を掻き毟る姿がちょークール!
来世では兄上の足元のモニターになりたいッ!!


しかしこれはメタルだ。
妖怪重金属を自称しているだけに、彼らなりのヘヴィメタルを常に鳴らしている陰陽座ではありますけども、アルバム「覇道明王」の、そしてこの『覇道』ツアーでぶちかまされている音は、正真正銘、紛うことなきピュアメタルっすわ。「とてつもなくヘヴィ(ってほどじゃないけどw) 限りなくメタル」
それはアルバムの曲だけでなく、それらに見合うようにチョイスされたであろう過去曲に関してもしかり。もしかして陰陽座史上、最も硬派でアグレッシヴな選曲によるツアーだったのではないかという、無責任な言葉を放ってしまいたくなるほど、バンドのカッコイイ面がクローズアップされたセットリストだったような気がします。他の場所ではプレイされることもあった代表曲中の代表曲、甲賀忍法帖が無くとも、まったく物足りなさを覚えない充実感!

式を駆る者の問答無用のカッチョ良さ、麒麟の軽快な疾走感を、改めて確認できたのは棚ボタでしたし、新譜の曲ではの凄まじいライブ映えにブワーッと鳥肌が立ちっぱなしでした。この曲ね、硬直化した顔ぶれのアンコール曲にとって替わるポテンシャルがありますよ。つーか、是非そうなってほしい。もういつものアレとかコレとか、飽き飽きなんですわ。もっと良い曲が山ほどあるバンドなのに、実に勿体ない。
…とはいえ、今回の極楽地獄にはなんとなんと舞頚浸食輪廻という、意外性のある選曲がなされており、 むをおおおお!むをおおおお!と 興奮してしまいましたよね。なんだよ浸食輪廻って。誰が予想しえたかこのレア曲。クッソかっこいいし。


陰陽座のライブって、なんら特別なことはしてないんですよね。千秋楽だからってスペシャルな要素は無し。他の地域より会場がデカくて、撮影用のカメラが入ってるってことくらい。エンターテインメント精神溢れるステージからは相当距離のあるバンドです。
ステージの上は無骨な機材むき出し、そしてバックドロップだけだし、パイロや特殊効果や銀テープ等のギミックも無いし、ド派手なLEDレーザーもゲスト陣の客演もありません。今どきコロガシのモニターのある定位置からほぼ動かないでプレイするなんて古臭い、もっとステージの端から端まで動いてくれよ、とかいう要望もあるでしょう。人によっては、安くもないお金を払っている以上、歌唱と演奏だけじゃなくって、徹底的にエンタメ精神に則ったステージを見せて欲しいと思うでしょう。
でもサーカスじゃないんだわ、これは。純粋に音とパフォーマンスだけで成り立つ舞台。

潔い。実に潔い。それだけにこれはとても難しいこと。誤魔化せないから。
事実この日も、瑕疵と捉えられそうな演奏のズレやハモりの気持ち悪さを感じたところはありましたし。でも黒猫と瞬火のツインVoに関しては、ここまで声量を注意深く調整した役割分担は驚異だと感じますけどね。

ぶっちゃけ陰陽座のライブって毎回同じなんですよ。削ぎ落としたシンプルな演出に、魂がどうたらこうたらっていう同じMC。選曲が違うだけ。
こんなこと言うと、「同じライブなんて二つとないッ!」「ふざけんな!」って怒られちゃうかもしれないですけど、バンドを貶めるつもりはさらさらなくてですね、毎回同じってことはそれだけブレてないって証左だし、強調したいのは常に安定した水準のパフォーマンスを届け続けてくれてるってことです。ゆえに私個人としては、同じツアーに何回も足を運びたいとは思わないけど、ときどき戻ってきてその変わらぬ居心地の良さを確認したいんですよね。我が家みたいな感覚。帰る場所があるって、ほんと幸せなことよ。
あとはやっぱり選曲ですよね。自分たちの全レパートリーに対して分け隔てなく、変わらぬ愛情を注いでいるメンバーですし、今回のツアーの浸食輪廻のように、どんな曲をもってくるのか全く油断ならないところがあるからなぁ。

しかし猫さぁんはいつまでもチャーミングだよねぇ。
逆行!逆行!逆行!のときの二の腕は萌えるし(笑)、無礼講「此の尻(ケツ)を蹴り上げ」のところで、歌ってる瞬火の尻をキックする真似したのはキュート過ぎて萌えタヒんだ。
来世では兄上の尻になりたいですね。


妖怪重金属が未だ屈強な重金属であったこと、
自分にとって心の底から信頼できる大事な存在であること、
(土橋)誠くんは髪短いほうがかっこいいよねってこと、
阿部(雅宏)さんの動きってやっぱちょっと変わってるよねw
…ということを再確認できた『覇道』ツアー千秋楽でした。
いずれ出るでしょう、この日の映像作品は式神ならずとも“買い”だぜ。

瞬火の長い長いMC(通常運転)のなかに、「皆さんが陰陽座と共に歩んでくださって心強いです」というくだりがありましたが、むしろ我々のほうこそ陰陽座がいてくれて心強いのです。
さぁ、来年は二十周年だぞ。

<セットリスト>
01.覇王
02.覇邪の封印
03.以津真天
04.組曲「鬼子母神」~産衣
05.桜花忍法帖
06.腐蝕の王
07.一本蹈鞴
08.飯綱落とし
09.接吻
10.隷
11.鉄鼠の黶
12.蒼き独眼
13.麒麟
14.組曲「義経」~悪忌判官
15.式を駆る者
16.無礼講

ENCORE1
17.序曲~魔王
18.鬼斬忍法帖
19.舞頚
20.浸食輪廻
21.羅刹

ENCORE2
22.悪路王

ENCORE3
23.骸
24.雷舞


スポンサーサイト

COMMENT 2

DD  2018, 10. 09 [Tue] 19:35

 前作・今作のliveの構成がコンパクトなのは、来年にきっちりとやる、という意図も込んでのものでしょうか?

 どんなbandも成し遂げられるものではない20周年でしょうから、liveがあれば見に行きたいものです、その2作の曲がどう組まれてるか、もみつつ。

 どうあれ、来年に関する情報を待ちたいものです。

Edit | Reply | 

ヒゲ・スカイウォーカー  2018, 10. 13 [Sat] 07:14

DDさん、

陰陽座にしてはコンパクトということになりますが(笑)、最近はこんな感じです。ライブの尺を短く、というか、意図的にアンコールの回数を抑えるようにはしているようです。
それでも十分なヴォリュームがありますし、各公演固定のセトリではありませんしね。

瞬火は20周年に際して「陰陽座らしいこと」を考えていると言葉を残してステージを去りましたけど、陰陽座“らしい”といえばライブと作品なわけですから、まずライブ回数は多めになると思います。

Edit | Reply |