ulma sound junction@下北沢LIVEHOLIC

ulma sound junction ONE MAN LIVE 下北沢LIVEHOLIC (2018/3/17)



昼間の銀座から夜の下北沢へ。
ハキハキと喋るアイドルちゃんから、ノラリクラリと嘯く変拍子野郎へ(笑)。
180度異なるベクトルのライブ行脚になりました。

前回ワンマン(記事は→コチラ)から8ヶ月、ulma sound junctionのワンマン・ライブに行ってきました。
正直いって、彼らがこのペースでまたワンマン公演をやってくれるとは思いませんでしたね。

会場は下北沢LIVEHOLIC。人口密度が高くなると満員電車ばりに居心地が悪くなる、あの狭い狭いハコ。ここでBAND-MAIDを2回も観たとは未だに信じられん。フロアに入れずステージがほとんど見えないという悪夢のお給仕レポは→コチラ(笑)
この日は適度な隙間があって、とても観やすかったですけどね。ウルマのライブは女性率が高いので、そんなに視界を遮られることもないし。反対に自分が他の人の視界を遮っちまってるのかもしれんですが。

壮大なSEに導かれてメンバーがババーンとド派手に登場…、、
なんてオープニングは彼らには、そしてそのワンマンにはなおさら似つかわしくないわけで、開演する前からリラックスしたムードの中、
「あと数分で始まるんですけど、今日はラフに行きたいと思います」
「この曲長いなと思ったら、(下の階にある)バーに行ったりしても全然大丈夫なんで」
「じゃあボチボチ始めますか」

という感じのノリである。

確かに渋谷CYCLONEのワンマンに比べると、「ラフ」だったかもしれません。ラフというよりは自由と言った方が近い気はしてますけど。で、その「ラフさ」は何についてのことかっていうと、ライブの進め方や構成であったりとかMCであったりとかするわけで、決して演奏や歌唱のことではありません。「自由さ」は…どっちも当てはまるな(笑)。このバンドは良い意味で自由自在だからな。
ラフどころか、演奏は超攻撃的スタイルよ。めちゃくちゃソリッド。でも聴いてるこちらは全然耳に痛くはないし、メンバーは楽しそうにプレイしてる。MCでは「あと○曲もあるよ…」だとか「(難しくて)やりたくないなぁ」なんてことを冗談交じりに口にしてますけど、演奏しながらその難解さやスリリングさを楽しんでいる節がありますからね。これだけ技巧的な楽曲であるにもかかわらず、信じられないことにある種の余裕がある。特に山里ヨシタカ(Gt)は笑顔率が高いな(笑)。
ステージが狭いので、立ってるだけでフロント3人の楽器のネックがぶつかりそうです。でもそこは百戦錬磨のライブ・バンド、個々人が自由に暴れているようでいて、きちんと統制が取れていたりもするんだから不思議なもんで。

音の多彩さに驚かされます。毎回。
その多彩さはイコール、網羅している音楽的な幅広さでもあるわけですけど、真にビックリなのはそれが人力ってことですよね。曲導入部分のSEこそ同期音源を使用するものの、あとは全部?ほぼ?メンバー4人がステージ上で、今まさにその瞬間その場で出している音。
これふつーはキーボードで出すもんだろって音までも、ギターで再現するんだからすげーわ。ザクゾクしたリフも、テクニカルなピロピロ・リックも、ドーミィにのたうつフレーズも、幽玄な空間系ムード演出も、泣きのソロも、何でもござれな音の魔術師状態ですよ。ギターだけじゃなくて、リズム隊による楽曲構築術やストップ&ゴーのコントロールこそが、まずは凄かったりするんですけどね。


前回と同じく2部構成。20分という、ちょい長めの休憩を挟むのも同様です。
でも前回とはちょっと異なったものを提供しようとのメンバーの思いゆえでしょうか、カヴァー曲や田村ヒサオ(Vo&Ba)がアコギを抱えて弾き語るコーナーがあったのが、アクセントであり見どころになっていました。

アコギ1本でのA New Worldは、単にしっとりするんじゃなくて、演奏がシンプルになることでぶっとい歌心の存在が露わになっていました。そしてその“歌”こそが曲を貫き、核になっている。ともすれば超絶技巧の陰に隠れちゃいそうになりますが、魂を震わす“歌”もまた、ulma soundを形作る重要極まりないピース。

しかし3曲やったカヴァーの選曲が、先日亡くなったPat Torpey(Dr)に捧げたMR.BIGTake Coverはともかく、TOOLPORCUPINE TREEだというのが彼ららしいところでしたね。
田村が「なんか不気味なSEですね」「次はカヴァーやります」と喋り出したらすぐに、「あ…こりゃあTOOLだな…」って思っちゃった。因みにカヴァー曲の時は、田村がベースを山里に渡して、自分はハンドマイクだったりアコギだったりという、変則的な編成でのプレイでした。「メイナードみたいに…」とか言いつつ、マイク・スタンドを大きく斜めに設置する様子がお茶目である。
Take Coverはあの独特の推進力を生み出すのと、矢継ぎ早にハイを繰り出すVoラインが激ムズなんだなって思いましたね。思いがけなくEric Martin(Vo)とMR.BIG演奏陣の凄みを実感した次第です。

あとは、アルバム「imagent theory」のリリース後のワンマンである、というのが大きな違いでしたね。管理人は1月に行われたレコ発主催ライブに行けなかったので、なおさらその点が重要。“新曲”を(ほぼ)初めて耳にする前回と、ある程度耳に馴染んだ今回。そんな感じ。
切望していたSilver Memoriesはほんと素晴らしかった…。ラストの絡み合うツインGtは、第1部のハイライトだったと思います。
ウルマのレパートリーの中では比較的キャッチーなキラー・チューン、Rotten Appleを封印してもちゃんとライブが成り立つことが、彼らの音楽的な引き出しの多さを物語ってるとも言えそうですが、個人的にはやはりこの曲は聴きたかったな、というところですね。彼ら自身、何回もプレイしすぎて飽きちゃったのかしら?(笑)


お腹いっぱい胸いっぱい。
濃密な2時間半でした。
ヘヴィかつエクストリームな音楽であるにもかかわらず、何故か心地良くて優しい。
自然体でいることが音楽的充実やかっこよさに繋がっているという、稀有な存在のバンドである気もします。長く音楽を続けていくことにこそ重きを置いて、「一緒に年を取ってゆきましょう」と穏やかに呼びかけたMCにも、ulma sound junctionの自然体な在り方が投影されていたなぁ。

<セットリスト>
***** 第一部 *****
01.OverCure part.1
02.Dzalel
03.Shooting Testament
04.patient of echo
05.parabola (TOOLカヴァー)
06.Silver Memories
07.俄か凪
08.A New World (田村ヒサオ弾き語りVer.)

***** 第二部 *****
09.Curse of Life (田村ヒサオ弾き語り→バンドVer.)
10.Elysium
11.elem-5/6/7
12.1day a suite
13.Take Cover (MR.BIGカヴァー)
14.Sound Of Muzak (PORCUPINE TREEカヴァー)
15.イデア -Into the Void-
16.Villa

ENCORE
17.Mrs.Shuffle ~ utopia


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