GRAND FINALE、シェーンベルク、Innocent Material@渋谷DESEO

GRAND FINALE Descent With Modification Release Tour 渋谷DESEO (2018/3/4)



GRAND FINALEのレコ発主催ライブに行ってきました。リリース・ツアー初日。
シェーンベルクをもいちど観てみたかったし、あとは全部初見だし、GF以外にも管理人好みのバンドがいくつか出演するので。というか、全バンド興味ある。


ALICETOPIA (Support Act)
このツアーのサポート・アクトということで、全公演ではないようですが一緒に回るようです。
最初の曲はDrがダララララ~というエクストリーム・メタル調のリズムにゴシカルで浮遊感のあるVoが乗る曲で、2曲目はアップテンポのジャパメタで、陰陽座みたいな曲があったりメロスピったりと色々ですが、常に陰りがあるのが特徴でしょうかね。衣装もダーク&ゴシカルな感じですし。
この組み合わせの雑多感と音楽性は言ってしまえばヴィジュアル系メタルのそれで、まぁ管理人の好みの範囲内でございますね。歌メロのキャッチーさ/メロさも◎。Gtはシュレッド&トリッキーなプレイを連発していて、なかなか魅せますし。

ヴォーカルのMinami Maria嬢は楽曲に合わせてか、気だるげに歌ったり、浜田麻里似の声で歌い上げたり、吐き捨て気味の歌唱を使ったりと、なかなか幅の広い表現を用いてきます。器用。それぞれのスタイルを突き詰めて、かつスムーズに繋げたり自然に切り替えたりできれば、もっと良くなると思います。
整った容姿の人なんですけど、やたら印象的だったのはそのステージ・アクションで、かなり個性的な動きをしておりました。お立ち台に片足を乗せて手をヒラヒラさせる様子がなんか蜘蛛みたいだなって思ってしまった。あと、印を結びながら「臨!兵!闘!者!皆!陣!列!在!前!」とか言いだしそうだなって思ってしまった。あと、弥勒菩薩の半跏思惟像っぽい手つきだなとも思ってしまった。あと、リズムに合わせて(合ってなくてw)折り畳みする様子が機械仕掛けの人形のようだなって思ってしまった。
つーかおみ足が綺麗。←

ステージを観ていて、今は亡きVAMPIRE PLEDGEに通じるところもあるような気がしてきましたね。歌が上手くなったVPみたいな。例えがマニアック過ぎですが。妙にクセになる。なりそう。
終演後に物販でデモCDを購入。まりあんぬ嬢の手書きの名刺をいただいて、オジサン萌えました(笑)


Papilio Effectus
多弦!多弦!
7弦Gt×2本に6弦Ba。この日の出演者の中では鍵盤奏者のいる唯一のバンドでもありました。
やっているのは愛想が良いとは決していえない超絶技巧のプログレメタルです。そんな音楽性ゆえに生じる、ステージとフロアの間にある距離感。それを縮めようとしているのか、はたまたメンバー本人達が堅苦しいパフォーマンスはしたくないのか、ノリにくいリズムにも関わらず手拍子や拳振り上げを要求し、もっと前に来るように促します。
ただ、その盛り上げ方が中途半端だし、楽器陣が頻繁にお立ち台に上がってアピるにしては何だかお仕事的な淡々さが漂っているしで、どうも成功しているとは言い難いのが残念でした。そんなどっちつかずな状況になっちゃうのなら、逆にひたすらテクニックの応酬で圧倒する方向に振り切っちゃったらいいんじゃないのかしら。「魅せる」か「聴かせる」かのどちらかに特化した方がよいように感じました。
また、CDの感想(→コチラ)でも触れた、歌メロの印象の残らなさは生で聴いても同様。新曲が一番派手なフレーズが多くて楽しめたかな。
ライブ告知MCの時に共演するバンドとして、その場にいないAZRAEL(GFのYASUは共通メンバーではあるが)の名前は出しておいて、ALICETOPIAの名前を覚えてないのもどうかと思いますよ。


シェーンベルク
劇場である。
徹頭徹尾、劇場。
キャンドルや衝立といった小道具でイメージを膨らませ、アタマっからケツまでガッツリ構築されたステージでした。たとえ持ち時間が少なくとも、焦ることなく自分達の世界観と美意識をじっくりとぶつけてくる潔さに感服いたしました。鍵盤奏者がいないことで同期音源に頼らざるを得ないわけですし、ある意味それ(=同期)に縛られるショウなんですけど、逆にその不自由さを上手く強みに転化して、一つの流れの中で完結したドラマを作ることができるのは彼らならではでしょ。

語り部たるナル嬢(Vo)の、歌唱はもちろん、きちんと考え抜かれたMCや曲間の語りにおけるムード演出はほんと素晴らしいね。この構築されたキャラが瓦解する瞬間ははたしてあるのか?ってくらい。ロサ・ヴェルメンティスでの「渋谷―!」って煽る様子には驚きましたけど。この人煽ったりするんだ!?っていう。前に出した右腕をスッと頭上に掲げる、必殺のナル・ポーズも麗しく炸裂。
男性陣の演奏も曲と世界観に奉仕するが如く、良い意味で悪目立ちせず、溶け込んでいるのがいい。星野学のGtソロがもうちっと音抜けしてきてほしいように思ったけど、これは管理人が(反対の)下手側で観ていたせいかしらね。Drと同期とのバランスのせいかもしれん。

なんか曲数少なくない?という感じであっという間の持ち時間でした。セットの真ん中に配置された落ち着いたムードの曲は、聴いたことないなと思ったら、持っていない1stアルバムの曲でした(終演後に物販で購入)。
一気に耽美世界に引き込まれて、気づいたら「ハッ、今のは夢だったのか!?」みたいな、そんなひとときでございました。
<セットリスト>
1.Another Story
2.ロサ・ヴェルメンティス
3.暁
4.アルス・ノーヴァ
5.Black Masquerade


Innocent Material
CROSS VEINのMASUMI(Gt)と、DRAGON EYESDragon GuardianのManami(Vo)によるユニット。リズム隊が元GALNERYUSのTsui(Ba)と、元21gのAct.(Dr)という、演奏陣的にはこの日最も管理人的に刺さるメンツによるアクトである(駄洒落ではない)。
しかしシングル1枚しかないのにトリ前の出演順とはどういうことか?(笑)

…とか思っていましたが、パフォーマンスはすげかったです。熱量と華やかさが半端なかった。
MASUMIはやはり立ち姿だけで様になるギタリストだし、Manami嬢はステージを端から端まで動き回って、スカートの裾が翻るその様子まで計算されているような華麗さ。久しぶりにプレイを観たTsuiはフレ-ズの一つ一つに華があるし、Act.は安定のスネア破り(←えっ?w)。
いやマジでリズム隊って大切だなって感じたステージでした。Gtの隙間を巧みに埋めるTsuiのBaには耳が持ってかれたし、Act.の叩く姿のかっこよさと爆発力に満ちたプレイには眼を奪われる。MASUMIスマン、他のメンバーがあまりに魅力的だったんで、君のこと全然観てなかったよ(笑)。いや、あの、ほら、普段CVで見慣れてるってのもあるしさw

こんなに魅力的なライブ・アクト(駄洒落ではない)だとは思ってもみなかったです。音源で物足りなく思ったバンドらしさの欠如は完ッ全に払拭されていたし、「同人音楽」というカテゴリからイメージされる(かもしれない)内向きに閉じた感覚はここには無く、エネルギーを外へ外へと放ってくるようなパフォーマンスだったので、観ていて気持ち良かったですね。CDを聴いた時に「オイオイ勘弁してくれよ」と思った萌え萌えチューンMy Little Starsも、ステージを明るく締めくくる陽性メロパワになっていて、まるで別の曲のように好印象だったし。Manami嬢の量感のある声はメロディにハマると強いやね。時々、ラインを掴み損ねているなと感じるところもあったけど、バンドの顔としてグイグイと引っ張ってゆく頼もしさの方が勝った。
そう、彼女のソロ・プロジェクトというより、しっかり“バンドしてる”のが良かったのです。ステージにいる4人が4人とも輝いてました。素晴らしいステージ映え。夏にWalküre Recordsより1stアルバムをリリースするとのことで、楽しみです。


GRAND FINALE
女性ヴォーカリストの名前の後ろに“嬢”を付けたほうがしっくりくるかな?なんて思うのは、実は明確な理由なんて無く、なんとなく、というか雰囲気によるものでして、大抵はバンドが放つムードだとかメンバー構成だとか、あとはこれが割と大きいんだけども、本人が着てる衣装の方向性に依るものだったりするわけですよ。
その視点からすると、女刺客的なコスチュームに身を包んだGRAND FINALEのYOKOに“嬢”はしっくりこない。お嬢さんというよりはアサシンとかスナイパーしてる。というか彼女のツイートをみてるとガンダム好きらしく、そんなバイアスがかかると、このコスチュームは不思議と「ノーマルスーツ」のようにも見えてきて、ヘルメット被ったら即出撃できそうな雰囲気すら感じる。エースパイロットYOKO。連邦の紅い女(ヤツ)。ファンネルはじめました。

という冗談みたいなことは置いといて、衝撃的な歌の上手さでした。デビュー盤「DESCENT WITH MODIFICATION」(2018)でも素晴らしい歌唱を聴かせてくれた彼女ですけれど、生で聴いた歌声と表現は圧巻でしたね。「うまいうまいって知ってたけど実際に歌声を聴いたらぶっ飛んだ」体験としては、あの藍井エイル以来の衝撃の大きさかもしれん。
声量や音程の変化等、歌の上手さが分かりやすいところはもちろん、表現の細やかさに感銘を受けました。“押し”だけでなく“引き”の部分ね。とても注意深く、気持ちを込めて歌う人だと思う。かといって感情過多なわけでもなく、テクニカル的な部分にもきちんと神経を行き渡らせているような、そんな歌唱。音源でのイメージを全く外さずにアップデートしてくる感じですね。これは凄いことよ。

YOKOの絶品歌唱に加え、演奏陣もライブならではの迫力と昂揚感を届けてくれました。音源では完成度の高いメロディック・メタルというイメージが大きかったですけどね、ライブでは熱量がグッと増す。熱いんですわ。SHUNJI(Dr)+YASU(Ba)+HIRO(Gt)、3人の演奏が一丸となって迫ってくる、推進力の強さよ。
特にSHUNJIのDrが凄い。プログレ風味のあるパワーメタル・バンド=VIGILANTEのメンバーでもあるということを知っていたとしても、びっくらコくその生音。大きいアクションでの叩きっぷりもカッコイイし。Act.とはまた違った華があります。YASUの眼を見開いたクワッ!!とした表情も熱さの拠り所ではありますな(笑)

しかし歌唱&演奏のプロっぷりに対し、これ以上ぎこちなくするのは無理だろうってレベルのMCタイムは一体なんなのか。素が出すぎでしょう(笑)。ヘタクソを通り越して、「あぁ頑張ってるんだな!」って感じさせるところが、逆に、人間味溢れる愛すべき時間になっていないかこれ。
アンコールのNobody Knowsに入る前に同期のトラブルが起きて、時間を稼がなくてはならなくなったエースパイロットが、頭を抱え苦悩する姿よww

舐めてたわけじゃないけど、完全にぶっ飛ばされましたね。これはもう一度、いや一度といわず何度もライブを体験せにゃならんと思いました。長いセットだとMCタイムという鬼門をどう捻じ伏せてくるのか、興味あるし(笑)
<セットリスト>
1.The Master of My Fate
2.Fanatic
3.Perfect World
4.Now or Never
5.With Wolves
6.孤独の花

ENCORE
7.Nobody Knows


SHUNJIもAct.もそうですけどね、パワーヒッター・タイプのドラマーでもほんとに上手い人ってのはうるさくないんですよね。音が締まってるから。そんな再確認もしたイベントでございました。


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