predia「ファビュラス」

predia_ファビュラス
predia「ファビュラス」 (2018)

可愛いだけじゃ物足りなぁぁああい!!
大人の遊び場へよぉうこそぉぉぉおお!!

…な大人アイドル、メジャー2枚目のフルアルバム。13曲入り。
赤坂BLITZでのライブを収めたDVD付きの「Type-A」ですしかし。

孤高のダリアにくちづけして白夜のヴィオラにいだかれちゃったら、次はもう「悠久のシリウスに護られて」みたいなタイトルがクるのかと思いきや、シンプルに、でも大仰に「ファビュラス」ときたもんだ。

アルバム・タイトルのニュアンスがこれまでと異なるのもむべなるかな、というかしっくりくる作風になっています。ジャケからして今までと違うテイストですしね。
「禁断のマスカレード」「ヌーベルキュイジーヌ」「Ms. Frontier」というここ3枚のシングルで、次々と脱皮して少しずつ新たな面を見せてきました。その積み重ねの結果がここに結実、覚醒した感があります。新生predia

といっても過去との断絶ではなく、“続いている”感覚を保持していますから、「広げてきた」と表現した方がいいかもしれません。メジャー1sフルとメジャー1stミニがクサいタイトルの似合う耽美路線だったのと比べると、本作はもっとカラフル。大人アイドルの色々な面を見せてくれます。グループ総体としての充実はもちろん、メンバーそれぞれの個性が以前よりはっきりと浮かび上がってきているのを感じます。
というか「アイドル」という括りは取っ払って、女性Voモノのポップス/ロックとして全方位的につよい作品に仕上がっているんじゃないですかね。曲調の広がりは、どんな曲でもpredia色に染め上げることができると証明しているかのようですし、シングル曲よりもここで初めて収録されるアルバム曲の方がお気に入り度合いが高かったりして、とにかく隙が無い。
この幅広さは、ライブのことを考えると大きな強みです。武器の種類が圧倒的に多くなり、構成の自由度も格段に上がるでしょうから。

幅広さを獲得した代わりと言っちゃなんですけど、かつての王道タイプである哀メロ歌謡(っぽい)曲はここには存在しません。強いて近いムードのものを挙げると、⑨水曜日の嘘くらいかな。今までのprediaは都会の夜をイメージさせる曲が多かったと思うんですけど、その感覚は薄らいでますね。具体的に言うと、以前より4つ打ちリズムを多用していない。リズムとアレンジの多彩さが、バラエティの豊かさに繋がったかしら。1stと合わせて聴くことで、prediaの音楽性を網羅できる感じかな。

制作面ではPASSPO☆のサウンド・プロデューサーである阿久津健太郎の起用が効いてます。今までにいくつもの良曲を提供している機長ですけど、本作では6曲の作詞作曲に関わる(曲によっては作詞のみ)という活躍っぷり。そのどれもが本作のキーとなるような、重要かつ強力な楽曲に仕上がっています。さすが機長、サイコーだよ。


音楽的な方向性としては、正直、1stや前ミニの方が好きです。あくまで「方向性」としてはね。耽美系の楽曲が多かったから。でも本作の方が色んな面で上回っているように感じますね。各曲のキャラ立ち、アルバムの流れやドラマ性、メンバーの良さを引き出したパートの多さ…etc…。
また、歌唱面での従前の強みがいささかも鈍っていないどころか、ここにきてさらに研ぎ澄まされていることもポイント。タイプの異なるメインVo2人(湊あかねと村上瑠美奈)が圧倒的な歌唱力と表現力を有すること。2人が自身の強みやクセを際立たせるようにも、反対に抑えるようにも歌えること。この自由自在さに加え、鉄壁のコーラス・ワークとフックとなる台詞。
文句がつけられないじゃないか。


①Fabulous
表題曲。しっとりとした都会的ムードで始まるものの、サビでグワッと立ち上がってくる力強さが新鮮です。この「力強さ」ってのは、本作を端的に表すキーワードの一つかも。「もっと抱きしめて欲しい」のか。「メチャクチャにして欲しい」のか。まいったなこりゃ。

②SUPER WOMEN
前曲の力強さを引継ぎ、さらに突き抜けた表現を示すハードEDMは、肯定感に満ちた彼女達からの声明。なんという歌唱力、なんというかっこよさか。
⑪禁断のマスカレードコンビによる曲なんですけど、曲調も役割も同系統ですね。アルバム序盤にこの曲があることの効果は大きいです。機長歌詞の「大体の経験はI know Youngerだけが武器じゃない」にニヤリ、「過去・現在(いま)・未来 すべて越えて」に鳥肌なキラーチューン。

③Ms.Frontier
シングル曲。「レッスン♪」

④ヌーベルキュイジーヌ
シングル曲。「もう待てない、、、」
から2連続シングルですが、アルバムの流れの中にすんなり馴染んでいますね。実に自然。そして、歌詞/台詞/メロディ/アレンジが噛み合った、巧みな曲作りに改めてtongueをrollする(舌を巻く)

⑤Hotel Sunset
軽やかなラテン・ジャズ風のリードトラック。カッコイイ系の曲じゃなくて可愛い系だっていうのが新鮮です。また、この曲でMVが作られるということにも、今までとは異なる新生prediaとしての意思表明を感じます。
歌詞の中の印象的なフレーズのリフレインが、そのまま楽曲の中でフックになってますね。「ピーチ、マンゴー&バナナ」「オイスター、フォンデュ&バナナ」ってやばいでしょ。何がやばいのか分かんないけど。歌詞だけ見るとめちゃくちゃ際どい表現があちこちにあるんですけど、それをエロさを感じさせずにキュートな小悪魔的軽やかさへと転化させているところがポイントでしょうね。
MVは→コチラ。

⑥クレオパトラ
名曲きました。
今まで数多くの良曲・佳曲がありながらも、自分にとってずば抜けてこれ!という曲が存在しなかったprediaに、遂に誕生したぶっちぎりのキラーチューン。作詞&作曲ともに阿久津健太郎。世が世ならカメリアダイヤモンドのCM曲か、はたまたアニメの主題歌か。
ハードロック色全開、冒頭の“跪キナサイ”(まいまい)からラストの“崇メヨ”(あかねん)まで、完璧に世界観を構築した逸品に仕上がっています。ヒロイックなメロディ、ド迫力の歌唱、神経質にぶっ込まれる鍵盤がもたらす緊張感に、Gtソロ。「跪キナサイ」がちょっと大きめのホールで響いてるかのように録られているところまで隙がねぇ。
名曲として評価される曲の中には、「歌詞の意味は通じないけど、なんとなく雰囲気とすげぇってことは伝わる」みたいのがあります。この曲が正にそれ。「捧げる愛はピラミッド」なんてその最たるところで、全くもって意味不明なフレーズながら、信仰心が上へ上へと積み上がってるイメージは湧くし、そのイメージこそが大事なのですよ。「ナイルに注ぎ込む」「女神が招くシャングリラ」と、キラーフレーズだらけだよこの曲の歌詞。サビのラストの「神話となれ 絶世の美しさだと崇めよ」「ロゼッタに記す夜明けを」は天才の御業です。あまりの気高さに泣きました。
あとですね、何がすげーかって、この曲、prediaしか歌っちゃいけない感に溢れているところですよね。美貌と実力を非常に高いレベルで備えているアーティストが歌わないと、曲に説得力が生まれないんですよ。絶世の美しさだと崇めよって言わなきゃいかんのですから。あと、「年齢」ってところも肝でしょうね。小娘にゃあエジプトの歴史を辿るような歌詞は無理っす。
歌詞とメロディ両面で、彼女達の魅力を最大限に引き出した作曲術の勝利。

⑦Secret of Light
“光”。これまた機長曲なんだけども、前曲からの落差がね、凄いね(笑)。
次の曲とこれとで、担当するメンバーが5人ずつ半分に分かれており、歌詞にも関連性があるという、表と裏の関係になっています。「村上瑠美奈+まえだゆう+沢口けいこ+岡村明奈+松本ルナ」によるこちらは、幸せいっぱいな今カノが主人公。ポップでラブラブな曲に仕上がっております。
「ふと感じる元カノの影に 揺らいでも仕方がないし」

⑧SHADOW PLAY
“影”。これまた機長曲なんだけども、前曲からの落差がね、凄いね(笑)。3連続機長曲です。
こちらは「湊あかね+桜子+青山玲子+水野まい+林弓束」によるスピードチューン。ドコドコいうDrに弦のシンフォ・アレンジにGtソロ。これは北欧メタルですわ。メインVo2人の割り振りは必然、あかねんの天を突く絶唱がすげぇことになってます。最高にカッコイイ。私は断然、元カノが好きですね。
「偶然見かけたわLast week メイトの彼女と腕組んで…」

⑨水曜日の嘘
THE不倫。大人の雰囲気と芝居っ気を前面に出した、これまでのprediaのイメージに近い曲。4つ打ち主体ではないですけどね。

⑩Addicted To Your Secret
るみな+あかねん+桜子による、3人ピアノ・バラード。歌唱表現の成長が最も如実に現れている曲かもしれません。特にるみなのVoの艶!そして憂いたっぷりのムード! 決して派手なメロディじゃないですけど、めちゃくちゃ沁みる良曲。

⑪禁断のマスカレード
シングル曲。序盤にはがありましたが、終盤の要はこれ。この位置にハードなこの曲があることで、アルバムの印象がグッとまとまりますから。

⑫Wake Up
この溢れ出るOL感に身悶えよ。日常に寄り添った歌詞を、押しつけがましくない元気と一緒にそっと届けることができるってのが、大人アイドルならでは。

⑬Close to you
とてつもなく機長、限りなくPASSPO☆。
「Ms. Frontier」の記事でも書きましたけど、完全無欠のパスポティック・チューンに仕上がってます。可愛いです。キラーです。もし管理人がPASSPO☆メンバーだったら(さしずめ担当カラーは透明か)、「なんで機長はこの曲をpredia姉さんにあげちゃったのよッ!?」と激高するところですよ(笑)。2サビ後の「『おかえり』って言える未来を~」からの流れが大好物。最高のクロージング曲です。


MVが作られたのはですけど、シングル曲以外でリードトラックとして推してきてもおかしくない曲が、①②⑥⑫と複数あるのが強いです。
幅が広いために、大好きな曲とそこまででもないかなーって曲が混在しますけど、一枚のアルバムとして捉えると、聴き応えと聴き易さが同居した見事な作品だと感じますね。
メンバーと制作陣の拘りがめいっぱい詰まった傑作。
変化というより、進化/深化、そして拡大と表現したい。
「過去・現在(いま)・未来 すべて越えて」

しかしメンバー、年齢を重ねるにつれてさらに可愛くなっていってないか?
無敵。

【ファビュってる】
⑥クレオパトラ
⑧SHADOW PLAY
⑬Close to you
②SUPER WOMEN
⑪禁断のマスカレード
⑩Addicted To Your Secret
④ヌーベルキュイジーヌ
③Ms.Frontier
上位が機長総なめですね(笑)。やっぱり彼の作る曲が大好きだわ。
パトラ様1曲の存在だけでも名盤と断じてしまいたい気もする。


以下、追記にてDVDの感想を
   ↓



「Type-A」のDVDには、2017年7月2日に赤坂BLITZにて行われたツアー・ファイナル公演から、7曲のライブ映像が収められています。これ、当初はフル尺のライブ映像作品としてリリースしてくれるもんだと期待してたんですよね。ただメジャー・デビュー後ではパッケージ化された映像作品がないだけに、十分ありがたいです。
この日のレポは → コチラ。

<DVD>
『 predia release tour 2017~ワインとかけて、女と解く。その心は~ 』 at 赤坂BLITZ [2017.7.2]
 ・ヌーベルキュイジーヌ
 ・ギリラブ
 ・Dream Of Love
 ・美しき孤独たち
 ・禁断のマスカレード
 ・壊れた愛の果てに
 ・The Call

なかなかバランスの取れた選曲かと。
ライブの前半&後半&アンコールから選ばれていますので、各衣装でのステージが収められているのも◎。こうしてアップの映像を見ると、パフォーマンスの中で衣装の造形が果たす役割の大きさがよく分かります。
Dream Of Loveで不覚にも涙しちまったよ。あと強烈に印象に残るのは、目を見開いて熱唱するあかねんの (゜Д゜)クワッ!! という表情(笑)


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