TEARS OF TRAGEDY@吉祥寺CLUB SEATA

TEARS OF TRAGEDY 『 FIVE STARS CHRONICLE FINAL 』 吉祥寺CLUB SEATA (2017/12/17)


※パンツ膝上のYOHEI(Ba)はJuice=Juiceの植村あかり推し

TEARS OF TRAGEDYのワンマン・ライブに行ってきたそ。

吉祥寺CLUB SEATA。
後方エリアの作り方に依って収容人数が大きく変化しそうな会場ですけど、キャパ500人はティアーズ史上最大規模。管理人の2017年初ライブはティアーズの新宿MARZワンマンでしたが(レポは→コチラ)、それよりさらに200人ほどおっきいハコ。
集客に関しては心配はしていなかったし、そこそこ埋まるでしょうティアーズなら、と思っていました。…が、いざフロアの様子を目の当たりにすると、
いっぱい人入ってるッ!!
とビックリしましたそ。適度な隙間はありつつも、万遍なく埋まってましたからねぇ。音源のクオリティとライブの楽しさ、その両輪を以って、ようやくここまで来たのかと、色々と感じ入るものがありました。友人達(変態含む)が多く集まるバンドですし、そういう場が存在することへの感謝の気持ちもあるし。

事前情報で何やら色んな趣向を企んでいることが伝わってきました。定刻過ぎに客電が落ちると、その仕掛けからスタート。
SEATAに元々設置してあるディスプレイに加え、壁面にもプロジェクターで映し出して流れる映像は、バラエティ番組のような大食い/早食い企画。出演者はティアーズ・メンバー5人と、司会進行役として先日解散したTORNADO-GRENADEのギタリスト、真壁雄太。
MardelasSilexとの魔界都市巡りツアーに引き続いての登場に、思わず「またあなたですかww」という声が漏れ出てしまいましたが(笑)、今回の彼、なかなかええ仕事していたと思います。

こういうね、企画ってね、総じてね、スベるんですよ。
そういう宿命なんですよ。メタル・ミュージシャンがやるやつって。今まで幾度、フロアの空気が一瞬にして凍る場面に出くわしたことでしょう。埼玉県深谷市が生んだ稀代のお笑い芸人(キーボードも弾く)を擁するティアーズとしても、その例外ではないと思っていました。その場の流れの中での喋りではなく、あらかじめ段取りした企画モノでは、彼の得意とする当意即妙な話術が十分には活きないんじゃないかと。

しかしながら、
思いきりスベるかと思いきや、これがめっぽう面白い。
お笑い系すぴめろバンド、TOTの面目躍如である。
テロップの入れ方や編集が巧く、ダラダラと垂れ流しになることもなく、テンポ良くまとまっていました。また、何かのテレビ番組のパクりなのか知りませんけど、ただの大食い/早食いに終わらせない仕掛けが色々とあって、それがめっちゃ面白い。細かい部分にまで拘って、丁寧に作られていました。しかし(食べながらの)早押しクイズでバンドに関わる問題が出題されるんですけど、なんで自分のCDの曲順とか曲名を覚えてないんだよっていうww

この大食い王座決定戦VTR、ライブ本編を挟んで(…という言い回しだと、ライブがオマケみたいに感じるが/笑)アンコール後に「後半」部分が流され、そこで順位の結果発表がありました。で、ビリが罰ゲームという趣向になってました。
優勝したのは、数々の妨害(?)や迫害(?)に負けなかったYOHEI。おめでとう! 優勝賞品はカレールー×3箱です(笑)
最下位は、なんという番狂わせでしょうか、大本命のお笑い芸n…じゃなくてKeyのHAYATOがまさかのビリケツ。罰ゲームとして、変なおじさんのコスでアンコール2曲を演奏しました。結果順位には違和感あり、変なおじさんコスのハマり具合には違和感なし。

でもねこのVTR、順位が最終的にどうなるかよりも、仕掛けられた場面々々でメンバーがどういう反応をするかという点こそが、楽しめたポイントなんですよね。そういうところにメンバーの人柄や個性、このバンドが持つほんわかとした“ふつーの人達”っぽい雰囲気が出ているから。何度も声出して笑ったわ。




さて、ライブ本編。
はっきり言って、出来は良くなかったですね。

このハコ、フロア前方の天井を大きな梁が横断するような構造で、前と後ろだと大きく音響が異なるような気がします。私は後方から観ていたんですけど、ティアーズの音楽を奏でるのには音の広がりが不足しているように感じました。ハイが抜けきらない気持ち悪さがあるというか。彼らの曲とHARUKA嬢のVoは、天井高めのライブハウスの方がしっくりくるんだよなぁ。

ま、音響のことはさておいても、ライブ運びの流れがイマイチ。
前半に(珍しく)MC少なめにスピード・チューンを畳み掛け、
   ↓
春夏秋冬、それぞれをテーマにした4曲を並べ、 
   ↓
ゲストを迎えた大作2つを連続披露し、
   ↓
バラードの後、明るめの曲で本編をまとめる。

そんな流れでした。

曲の並べ方から判断して、バンドが描きたいドラマがどういうものかは理解できていると思うんですけど、それが機能していなかったというか、上手く伝わってきませんでした。私には。

表現の拙さを感じる場面が多々ありました。春夏秋冬と並べていても、演奏にそれほど季節感がはっきりと出ていなかったり、大作2曲(Curse BridePrison Of Abyss)で物語の進行に沿った感情の昂りが不足していたり、HIDEYUKIのDrが後半ヨレヨレだったり、と。
どのタイプの曲でも同じような表情の演奏をしているというと言い過ぎですけど、演奏面に感じた物足りなさは殊のほか大きかったです。個々の演奏技術の拙さというより、バンド全体のまとまりやアンサンブルの方向付けが不十分なんじゃないかって。リズムの平坦さに起因するところも大きいような気がする。
特に大作2曲で感じた部分ですけど、物語を伝えるのがヴォーカリストだけじゃなくて、演奏陣もストーリー・テラーになってほしいんですよね。Voの感情の高まりに合わせた、なんつーかこうグワーッと押し寄せてくる迫力や起伏が欲しい。
しかしDOUGEN(Vo/THOUSAND EYESAFTERZERO)のパフォーマンスは冴えなかったな。ファンの歓声には笑顔と腕を広げる仕草で応えるくらいでとどめ、楽曲内での役割に即したやたらヘンにアピールすることのないゲストっぷりは良かったんですけど、喉が不調だったのか何なのか、まるで声が出ていないしリズムもギクシャクしてる。あれ、本来の彼の歌いっぷりじゃないでしょ。
もう一人のゲストVo、ElupiAのNeneのソプラノの響きはなかなか強烈でした。普段のライブでは聴き慣れない類いの声質だというのもありますけど、場を支配して空気を一瞬で塗り替える鮮やかさがやばしやばし。彼女のおかげで、HAYATOの歌唱への負担(?)責任(?)も軽くなってコーラスと鍵盤に専念できたでしょうし。ただ、声量大きすぎてHARUKA嬢のVoとのバランスはちょい歪だったかな。


全体的には、HARUKA嬢の歌唱に助けられたライブだったのではないかしら。この日がとりわけ絶好調だったというわけでもないんだけど(逆に絶不調も感じさせない人ではある)、いつもの曲のいつもの歌唱はいつもどおりむをおおおお!でしたし、翳りのある曲(特に大作2曲)での低音の響きにはゾクゾクするほどの色気と凄みがあった。
それにフロアの前から後ろ、右から左まで、どの場所にいる聴き手も疎かにしないで、歌声と想いを伝えようとする姿勢は素晴らしいです。どのような大きさのハコでも、適宜対応できるフロントマンになってるんじゃないかと、嬉しくなりましたね。
あとHARUKA踊りの時に揺れる髪の長さが絶妙(笑)

上でハコの音響のことを書きましたけど、後方から観るステージは、そのややくぐもった音の効果もあり、実際の距離よりも遠くにあるように感じました。ファンが掲げる何本もの腕のその向こうにメンバーが見えるもんだから余計に。(音はともかく)その光景がやたらと印象強かったんですよね。近くで観るのも良いけど、遠くからも良い。もっと多くの人に聴いてもらって観てもらって、もっと距離を感じさせておくれよ。
この日の最後、これから客出しってタイミングで「おまけ」としてディスプレイに公開されたのが、アコースティックVer.VOICEのMVでした。あまりにも美しく儚く仕上げられたその映像美は、とてもインディーズ・バンドのものとは思えない洗練と普遍性があって、こりゃあドカンとクるでしょこなきゃおかしいでしょ的な想いが去来しました。
まぁ仮に世の中でドカンとこなくても、管理人の中ではドカンとキてるし、ティアーズがこういった耽美なセンスを持ち続けてくれることは嬉しいす。公開はよ。


至らなさや物足りなさの方を強く感じたワンマンでしたが、どっかの誰かが「愛しぬけるポイントがひとつありゃいいのに」って言ってたし、彼らの場合それがひとつどころかいくつもあるので大丈夫。何が大丈夫なのか分からないけど大丈夫。
この日のワンマンだけでも、大食い企画VTRや入場特典、お見送り会(?)や遠征してくる人のことを考慮した時間設定等々、盛り沢山だし、来年には2回目の開催が発表されたアコースティック・ライブ(既に予約満員)もある。常にファンに楽しんでもらおうと考え、喜びを届けることのできるこういったバンドこそが、充実した活動を長く続けてほしいし、それを受け入れる余地がシーンや聴き手にあってほしいなーと思いますね。

<セットリスト>
***** 大食い王決定戦映像 (前半) *****
01.Beyond The Chaos ~ Void Act
02.Euclase
03.Silence Ocean
04.Another World
05.Blue Lotus
06.Falling Star
07.Statice
08.Be Inconsistent

*** 春夏秋冬セクション ***
 09.Spring Memory
 10.Innocentgram (新曲)
 11.Fall In The Air
 12.It Like Snow...

13.Curse Bride (with DOUGEN & Nene)
14.Prison Of Abyss (with DOUGEN & Nene)
15.雫
16.Accept Yourself
17.always
18.Astrea

ENCORE
***** 大食い王決定戦映像 (後半) *****
19.Rebirth
20.The Arclight Of The Sky


The Arclight~終わりは良いね。実にいい。


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COMMENT 4

DD  2017, 12. 26 [Tue] 20:10

 ずっとliveを通すより、起伏をつけよう、という風な感じだったようですね。

 それぞれがうまく自分の持ち味を生かす、というのはなかなかできそうでできないだけに、見に行きたかったな、というのが正直なところです。

 構成的に結構うまく曲を並べてて、だれを感じないようにしてるのも好印象ですね。

 こういうbandってありそうでないだけに、彼らなりの活動をし続ければ、きっと成果は出てくるはず(受け入れるところも出るはず、単なるメロスピでないし)。
 
 こんな感じです。よいお年を。

追伸 今月albumリリースするbandが少ないのは、よほど聞いてほしいと思うから、等によるものでしょうかね、知ってる範囲、情報を見るとEXTREME,RIOT V等来年にずらしたのもかなりありますし。 

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ヒゲ・スカイウォーカー  2017, 12. 31 [Sun] 12:53

DDさん、

私は流れの悪さを感じたライブでしたが、絶賛している声もいくつか聞きましたし、まぁ感想はそれぞれかなといったところです。いずれにせよ彼らでしか聴くことのできない音を出しているバンドですので、より広いステージへと進んでほしいものです。

今年も1年間読んでくださり、ありがとうございました。
よいお年をお迎えください。


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matrock  2018, 02. 26 [Mon] 18:40

まえのコメント間違えて非公開にしてしまいました

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ヒゲ・スカイウォーカー  2018, 03. 04 [Sun] 11:33

matrockさん、

コメントありがとうございます。公開して大丈夫なようですので、引用させていただきます。

> おひさしぶりです。今年もよろしくお願いします。
> ライブ自体の感想は同様でした。
>
> 17日はSilex目当てで渋谷参戦しましたが(お目当てはTEARSと答えてしまっていましたが笑)、この時のTEARSが素晴らしくよくて、改めてファンになりましたよw
>
> てことで、4月の魔界都市名古屋(翌日大阪は無理)も見に行けそうなので行く方向で調整してます。
> 翌日はドル箱からのVOLCANO,HELLHOUNDのハシゴ予定だったり、わけわからないことになっております。(笑)
> Silexも素晴らしかったのでワンマン行けないので仙台まで仲間と行くことにしました
>
> TEARS美女金にも出るみたいなので地方ツアーにも来てくれることを期待している最中です


こちらこそよろしくお願いします。
TEARSはいつも一定以上の満足を提供してくれますけど、プロらしい安定感はこれからもっと磨いてほしいところです。

私は東京にすぐ行ける土地なのでライブ的には助かっていますけど、もし地方住みだったらmatrockさんほど精力的には動けないはずです。無精なもので(笑)
美女金はそこそこ細かく周るツアーですよね。TEARSが何公演、どこに出演するかでmatrockさんの予定も変わってくると思いますが(笑)

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