DARK LUNACY、PERSEFONE、Ethereal Sin、Vorchaos@渋谷REX

『 EXTREME DARK NIGHT Vol.5 』 渋谷REX (2017/11/4)



Evoken de Valhall Production主催、イタリアのDARK LUNACY、アンドラ公国のPERSEFONEによるカップリング公演に行ってきました。どちらも2度目の来日。“主催バンド”であるEthereal Sinと、オープニング・アクトのVorchaosという国内勢2バンドも共演です。

渋谷REXは渋谷駅からのアクセスが良くて(マークシティを通り抜けると便利)、照明が豪華で、キャパの割りにはステージも高めということで、空いてる時には良いハコ。混んでる時はドリンク交換の動線が悪いのでちと面倒にはなりますが。この日は当日券は出ていましたが、ほぼソールドアウトしているような人口密度でしたが、どのバンドの転換もスムーズに行われたので、その点は助かりました。


Vorchaos (O.A.)
持ち時間30分。おや、前回観た時(→コチラ)と上手下手の立ち位置が逆だぞ…と思っていたら、ステージの都合でそうなったそうで。
音も感情もまっすぐぶつけて来る様が潔いですね。オープニング・アクトらしく、「フロアを暖める」という意図を前面に出したパフォーマンスでしたが、前のめり気味な姿勢もそれを支える技術があるからこそ活きるわけで。もちろんその点、Vorchaosに不足なし。演奏技術についてはこの日のラインナップではPERSEFONEに次ぐものだったでしょう。最初は様子見だった初見メタル・ファンの中にも徐々に熱が生まれ、掲げる拳の数が増えていった光景は素晴らしかったです。
彼らの真摯なステージはほんとかっこいいわー。


Ethereal Sin
主にメンバーの白塗りメイクゆえに、最初はシンフォニック・ブラックメタルのバンドだと思っていましたけど、それだけじゃないんですわね。今回のステージで気づいたというより、再確認したという感じですが。正統派HM的な掛け合いパートがあったり、今の衣装になってからは和風のメロディを取り入れたり、巫女さんKey&Vo・MIDORIのソプラノがゴシカルだったり…。次の新譜(←リリースの目途が立っているわけではないw)に入るという新曲はじわりじわり展開してゆくタイプで、またちょっと異なる感触でした。
いずれにせよ、聴き易いメロディを持っている楽曲群です。MIDORIの存在感は既に大きいですけど、(いわゆるソプラノじゃなくて)普通声でメロディを追うようになったらどうなるのかな、とか考えたり。


PERSEFONE
ガガガガッ!
ガガガガッ!
ピロピロピロピロ…

もはやメロデス・バンドではなく、プログレメタルなわけですけど、リフを取り出すとMESHUGGAHばりの無慈悲さを放っていましたね。
初来日は4th「SPIRITUAL MIGRATION」(2013)のリリース後で(レポは→コチラ)、今年5th「AATHMA」を出しています。印象としては前回来日の延長ですが、5thの曲が加わったので、よりマシーナリーな印象に。

「AATHMA」はハマりませんでしたが、生で観るとやっぱりすげぇ。演奏精度、音の良さ、締まり方が別格でした。無駄な音を一切出さないとこれだけタイトに響くんだ、的なプレイ。そこにある種の余裕すら感じさせるところがまたびっくりです。Sergi VerdeguerのDr巧すぎるぞ。
それでいて無機質なステージに感じないのは、Marc Martins Pia(Vo)とMiguel Espinosa(Key&Vo)の存在が大きいからですね。ハードコア系バンドのフロントマンを思わせるMarcが生々しさを大量添加。狭いステージをさらに狭く感じさせるアグレッシヴな動きで気を吐き、Fall To Riseでは要求して出来上がったサークルに、自ら乗り込んで一緒に回っちゃう。
MiguelのKeyとクリーンVoは神秘性を演出します。その神秘性の色合いというか感触が、バンド名の由来になったようなロマンティックで神話的な(かつての)ものから、精神世界へ逝っちゃったような宇宙的なものへと変容してはいるんですけどね。

何やってるのかよく分かんないパートだらけだったのは前回同様。口あんぐりのスーパー・プレイの連続です。
いやー、圧倒的でしたね。メンバーがみんなニコニコしながらプレイしているのも、めっちゃ良かったです。
<セットリスト>
1.One of Many...
2.Prison Skin
3.No Faced Mindless
4.The Great Reality
5.Spiritual Migration
6.Living Waves
7.『ロックマン』的な曲のカヴァー
8.Fall To Rise
9.Flying Sea Dragons ~ Mind As Universe


DARK LUNACY
初来日時からGtとDrが交代しているようです。
PERSEFONEが(管理人の)好みからやや外れる選曲であっても、演奏力の高さやライブ・パフォーマンスで印象を持ち上げてくるのに対して、彼らは場合は逆。バンドの地力はそこそこながら、ファンの好みを完璧に掴んどるセトリですわー。最新作「THE RAIN AFTER THE SNOW」(2016)の曲を中心にしつつも、あの超名盤3rd「THE DIARIST」(2006)からバシバシ名曲投入、おまけに1st&2ndからも数曲披露するってんだから、もう勝負あり。

ただ、初見の歓喜を越えてしまうと、それほど優れたライブ・アクトではないことに気づいて、我に返ったりして…(苦笑)。つくづく曲の良さで聞かせるバンドだなぁと。
曲の肝となるパート、それはストリングスだったりピアノだったりクワイヤだったりするんですけど、それをステージにいるメンバーが奏でていないことが多いんですよね。ほぼ同期音源に頼りっぱなしだし、シングルGtというのもやや物足りない。せめてKey奏者とセカンド・ギタリストがいる体制ならばなーと感じてしまいました。
また、DARK LUNACYの音楽はメロディック・デスメタルにカテゴライズされるものだと思うんですけど、それではなんかしっくりこないと感じたこの日のライブでした。というのも、彼らがやりたいのって彼ら流のメランコリック・メタルであって、それを具現化するためのツールとしてメロデスやゴシックの要素や流儀を取り入れてるように聞こえるんですよね。特に最新作の曲で強く感じた点です。その最新作(未購入)の曲は、初期作の空気を取り戻そうとしている感じがしました。アグレッションは抑えめながら、耽美性の演出方法が似ているような。

メンバーはフライヤーのアー写と同じ出で立ちです。
赤いダブルのジャケをお召しのMike Lunacy提督(Vo)は、前回の軍服ちっくな装いとはまた違いますが、これまた一種独特なフロントマンっぷり。歌ってる時の動きがユニーク過ぎますね(笑)。大仰に腕を広げ、拳をブンブン振り回し、ときおり深く感じ入っているような表情をみせる提督です。マイクのヴォリュームをオフったら、歌ってるんじゃなくて戦意高揚の為の演説をぶってるんじゃないかと錯覚するほどですわ。
そしてご機嫌麗しゅう。提督が「The Diarist」って単語を口にする度に「オオッ!」って歓喜の声が上がるフロアです。既に脱退したメンバーがメイン・ソングライターだった作品に対して、こんな露骨に反応していいんだろうか?と心配になってしまいます(笑)。前回聴くことのできなかった(レポは→コチラHeart Of Leningradでチビりそうになりました。

悲哀たっぷりの音楽なんだけど、フロアの空気は温かかったです。提督のデスVoしかり、演奏しかり、さほど激烈でもないし尖ってもいない音なので聴き易く、ファンもじっくり音に耳を傾けていたようでしたね。凄いものを観たというよりは、この場に(再び)立ち会うことが出来て良かった、という感想。
<セットリスト>
01.Ab Umbra Lumen
02.Aurora
03.Defaced
04.Howl
05.Through The Non-Time
06.Life Deep In The Lake
07.Pulkovo Meridian
08.Precious Things
09.Dolls
10.Motherland
11.King With No Throne

ENCORE
12.Heart Of Leningrad
13.Gold, Rubies And Diamonds


スポンサーサイト

COMMENT 0