黒薔薇王国「Black Roses」

黒薔薇王国_blackroses
黒薔薇王国「Black Roses」 (2017)

名古屋出s…じゃなくて、黒薔薇王国出身のヴィジュアル系挙手メタル・バンド、黒薔薇王国の1stアルバム。Black-listed Recordsからのリリース。
帯タタキに「シンフォニック挙手メタル」って書いてありますね。それってジャンルなの!?っていう(笑)。クールにキメた表ジャケもいいけど、楽しそうにじゃんけんしてる裏ジャケがまた良いですね。

自主制作(?)のシングル「The Battlefront / 風 吹く限り」(2016)の記事で、その音楽性を聖飢魔Ⅱを例に出して説明しました。
隠しトラック1曲(⑭Sky High)を含む全14曲、全編サタニックかと思いきや(?)そんなこともなく、よりメロスピ調、思ったよりもシンフォニックだったという感触です。「シンフォニック」と言っても、鍵盤奏者はいませんし、あくまで味付けとしてのシンフォニックさという程度ですが。

ジャパメタっぽさの濃い曲からメロハー・タッチの爽やかな曲まで、メロディを大切にした聴き易い曲が揃っています。って、ここらへんは聖飢魔Ⅱに通じるところかもしれませんね。同時にメロパワ/メロスピ/J-POP/ヴィジュアル系音楽に留まらない、今を生きるバンドらしいモダンでエクストリームな要素も上手く持ち込んでおり、悪魔さん達よりももっと現代的な技巧が炸裂した曲もあります。⑤Destruction and Creationとか⑨Angerがそれ。上手く持ち込んでいるってのは、自分達のドラマティックな世界観を壊さないで、スパイスとして取り入れているっていうことですね。

また、“真面目に不真面目やっている”ステージでのお笑い要素は音源では見当たらず、真摯でストイックな姿勢を貫いています。不真面目どころか、生真面目といってもいい。曲を作ってるのはRhyn皇太子(Vo)、それにβa-βaLa姫(Ba)で、ライブにおける“挙手主導”メンバーだというのも面白いところ。

驚いたのは、皇太子のヴォーカルですね。こんなパワフルに歌える人だったんだ…、というね。別に過小評価しているつもりはなかったし、むしろ高く評価してたんですけど、曲によってはCONCERTO MOONのようなストロング・スタイルの野太い声もイケるのねと。ナイーヴだったり大らかだったり清涼感を感じさせたりと、幅広い歌唱が得意そう。
ただ、高音域でヤケクソ気味になる場面はあって、それが賛否あるかもしれません。この点は歌メロの作り方にも依るかもなぁ…。

楽器隊は技巧に秀でていますけど、それほど見せびらかしてないのは想定内。ただ、ちょこちょこと耳を引く面白いことはやっていて、そこが聴きどころになっています。あくまでメロディと楽曲の昂揚感を活かすような方向で作用してる。
Gtトーンとタッチはとても好みですね。編成はシングルGtのバンドですけど、間奏を中心にかなり重ねてるのがツボっす。

音源については手堅く高品質なものを届けてくれそうな予感がしていましたが、正にその期待に応えてくれた充実作になりました。大仰な幕開けからヒロイックに攻め、中盤では懐の深さを証明するようなバラエティ豊かな曲を並べ、終盤に向けてスピーディな曲を畳み掛けて緊張感を高める。その流れ、そして最後に⑬Kingdom Of Revolutionというキラー・チューンに辿り着く様が美しい。

【特に挙手】
⑬Kingdom Of Revolution
⑫No Way Out!
③Black Roses
④The Battlefront
⑧新たな世界


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