Bellfast「TRIQUEDRACO」


Bellfast「TRIQUEDRACO」 (2017)

むをおおおお!フルートむをおおおお!

国産フォーク・メタル・バンド、Bellfastの2ndアルバムです。
7年ぶり。
デビュー作「INSULA SACRA」はキングレコードから出ましたが、本作も同様です。7年も経って同じレーベル、しかもメジャーからのリリースということで、ちょいと驚きましたね。

「フォーク・メタル」とひとくちに言っても、飲めや騒げやな能天気パーティー!パーティー!なものから、土着的でシリアスなものまで幅広く色々あるわけですけど、このバンドの場合は、正統派HR/HMの流儀に則っていること、ケルト音楽からの影響が濃いことが特徴でしょう。スラッシュ/デスメタルをルーツにしたエクストリーム寄りの音像でも、母なる大地と一体化しちゃおう的な(?)アンビエント路線でもない。NWOBHM~80年代に勃興した伝統的なHR/HMを下敷きにした音。

初めて生で観た2017年5月の『nonLinear Metal DynamiX EXTRA Vol.4』(レポは→コチラ)でも感じたことですが、とても聴き易いですね。メロディック、キャッチー&ガッツィー。ヴァイキング風味が濃いことも、とっつき易さに直結しているでしょう。「正統派」という点と不可分ですが、西野幸一郎のヴォーカルがグロゥルじゃなくて、歌い上げるスタイルだというのはデカい。そしてフォーク・メタルとしては珍しい部類の音。

飲めや騒げや系の明るい雰囲気は確かにあります。④Black Mist Islandのタイトルなんて芋焼酎ですし(笑)。Voの明朗な響きもその印象を後押しします。
そこで効いてくるのが、Yumiko(Flute)と星野沙織(Violin)の存在。メタル・サウンドの中にあってもフルートとヴァイオリンの響きを活かし、決して脇役にとどまらない活躍と音量バランスで以って聞かせるスタイル。各楽器の音をクリアに同居させたミックスとマスタリングは、前作同様KING DIAMONDのギタリスト、Andy La Rocqueによるものです。
生のクラシック楽器×2が楽曲の核となるフレーズを奏でることにより、バンド編成だけでは生み出すことのできない“本物感”のあるフォーク・サウンドを実現。その存在が重りとなり、能天気に浮つくことのない音像になっています。同期音源ではないってのがポイントですね。やっぱり生の響きは強力ですよ。常に気品漂う雰囲気が漂ってますもん。ゆったりとしたムード演出のためのクラシック楽器ではなく、確かな技巧による派手&華麗なフレーズが乱舞しているのもいい。繰り返しますが、脇役じゃなくて主役。

さほどスピードに頼る音楽性ではなく、プログレ・テイスト溢れるエピカルな曲から風景が思い浮かぶ叙情的な曲まで、練られた展開で聴かせる曲が揃っています。アグレッション控えめ、全体的に難解さはほとんどない作風ですが、比較的アップテンポの曲が好みには合うかな。フルート&ヴァイオリンを中心にフォーキッシュなフレーズが駆け巡るところがちょー気持ちいいので。

力作。

むをおおおお!ヴァイオリンむをおおおお!

【お気に入り】
⑥When The Sunrise
②Sign Of The Paganheart
⑧Light
⑨1014 (The Battle Of Clontarf)


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