Al Di Meola、H ZETTRIO、Lee Ritenour 『 東京JAZZフェスティバル 』 @NHKホール

『 第16回 東京JAZZフェスティバル 』 NHKホール、代々木公園ケヤキ並木、WWW、WWW X他 (2017/9/2)



第16回東京JAZZフェスティバル、3日間のうち2日目に行ってきました。
Al Di Meola(Gt)を一度観てみたかったんですが、NHKホールのB席は3,800円だと知りまして、安い!それならば!ということで先行抽選に申し込んだら、見事当たりまして。ワーイ!

NHKホールのほか、渋谷WWWとWWW X、そして代々木公園のケヤキ並木ストリート等々にて、昼&夜/有料&無料、様々なステージが行われますが、私が行くのは9月2日のNHKホールでの夜公演のみ。他の公演も回ってはみたかったんですが、外せない用事がありまして、それが終わってからアタフタと駆けつけた次第です。
18:00から3組のアーティストが出演です。My席は3階の最後方付近ですけれど、ほぼステージ中央位置でしたので、とても観やすい! 音も良い!


H ZETTRIO with special guest 野宮真貴
ピアノ&ドラムス&コントラバスによるトリオ。結果から言うと、この日のアクトで一番楽しめました。超絶技巧の応酬だから、派手で分かり易いというのもありますけど、私にとってはプログレメタルを聴くときのカタルシスとまるで変わらなかったですね。

相当に激しい音楽であるにも関わらず、優雅さとお洒落さと聴き易さを失わず、でもやはり曲のクライマックスではカーッ!と熱くなる。「大人も子どもも“笑って踊れる”」をテーマに掲げているユニットだけあって、概ね明るめの曲が多いです。メンバーそれぞれが鼻の色を変えたり(青・赤・銀)、ストリート系(?)のファッションをしてたり、ユーモラスな所作や効果音を用いたりと、「ジャズ」とはいえその敷居は相当低いです。暗めのメロディを好みがちな管理人とは根本的に合わないような気もするんですが、それがまぁあら不思議、最高に楽しいんですわ。
全身全霊のプレイなのに刺々しくなくって、なんだこの心から喜びに溢れてる様は。なんだこの瑞々しさは。
サーカスを観ている感覚ですわ、これは。

3人とも自分の持ち場から離れられないんですよ。でもなんでこうも動きのある、華やかなステージに感じるのか? 表情だったりちょっとした動きで以って、ここまで躍動感のあるステージ、楽しそうなムードを生み出すことができるんだなと、驚かされました。
特にピアノのH ZETT M(青鼻)ね。どうして繊細なタッチから激しい打鍵まであんなに使い分けられるんだろうという、技巧面でのビックリも相当なものでしたし、終始彼の手元と後姿を目で追っていた1時間だったような気がしますが、そのプレイ・スタイルが最高。ケツを浮かし気味にしてピアノに挑みかかるようにして弾いたり、ペダルを踏んでない時の足元を遊んでいるかのようにバタバタさせたり、キメの時のド派手な腕の動きだったりと、とにかく視覚的にも楽しませてもらいました。あとは、DrのH ZETT KOU(銀鼻)が立ってプレイするというのも大きいかも。
「音」を「楽」しむってこういうことかと。
最高。

ただし、途中から登場して、3曲を一緒に披露した野宮真貴(vo)とのコラボは、疑問符だらけでしたね。両者のテイストがまるで合ってないんですもん。華やか&ダンサブルで楽しませるベクトルのトリオに、しっとりコケティッシュな野宮という、ウォーターandオイル。バックバンド的役割を果たすトリオが、無理にヴォーカルに合わせた演奏をするから、良さがスポイルされちゃってる。そもそも野宮さんってあんまり上手くないね。3曲目にやったピチカート・ファイヴの曲(野宮真貴ってその3代目Voなんですって)は、ZETTRIO風にアレンジしたということで、演奏の良さは出ていましたけどね。
あまりにも自分のこと?音楽のこと?を「渋谷系渋谷系」って言うもんだからWikipediってみたら、「渋谷系(しぶやけい、シブヤ系とも)、若しくは渋谷系サウンドとは、東京・渋谷(渋谷区宇田川町界隈)を発信地として1990年代に流行した日本のポピュラー音楽(J-POP)の一部の傾向を分類化したものである。明確な定義が存在しない」ですって。
明確な定義が存在しない。
なんだとww

なんで~とか、どうして~ばかり目につく文章で誠に恐縮ですが(恐縮してない)、それだけH ZETTRIOの音楽が自分にとって新鮮な感覚だったってことでしょう。というか調べてたら、3人とも“侍ジャズバンド”PE'Zの元メンバーなんですね! H ZETTRIOPE'Zも聴いてみなきゃ。


Al Di Meola
ELEGANT GYPSY 40TH ANNIVERSARY ELECTRIC TOUR

ディメオラは太くてはやい。
うどんの話なのか体型の話なのか、それとは別の話なのか分かりませんが、そういうことです。初めて観たAl Di Meola先生は、太くて速かったです。

しかしなんちゅー歓声の大きさでしょうかね。みなさん、Di Meolaを観に来たのね。
主役である先生を扇状に囲むように、Key+Violin+Ba+Dr+Percussionという、6人編成のバンドです。
圧倒的な個性を持っている人は強いということでしょうね。図太いトーンなのに一音一音粒が揃いまくったピッキングを聴いた途端に、
あぁ!
あああぁぁぁ!
ディメオラ聴いてるぞ俺!

ってなりました。ズクズクズクズク…をめちゃくちゃ早回しにしたような速弾きの他には無い感覚よ! このワン・アンド・オンリーっぷりは、Uli Jon Roth仙人のギターを生で聴いた時以来の衝撃かもしれません。
トーンも(音源と)変わらなけりゃ、見た目も40年前と変わらん。遠目には。「Elegant Gypsy」(1977)のジャケに載っているオッサンと同じオッサンがステージにいるよ! これは今現在63歳に見えないってこと以上に、エレジプのジャケのオッサンが23歳に見えないってことですけども(笑)

Gtトーンも演奏の精度も素晴らしかったんですが、演奏を単なる技巧として楽しませるんじゃなくて、しっかりと曲を聴かせるパフォーマンスになっていたことが、何より素晴らしかったです。それほど多くのDi Meola作品を聴きまくっているわけではないですけど、ロマンティックなメロディ使いの曲は多く、技巧的なことが分からなくても聴いていて心地良いんですよね。そういった楽曲を、ギターだけではなく、バンド・メンバー全員で練り上げてゆく。そのアンサンブルが最高。ドラマーとパーカッショニスト、それぞれいる編成が効いていましたし、Gumbi Ortiz(Percussion)は客席を煽ったりと大活躍でした。

プレイはサイコー!!
でもセトリがダメー!!
Mediterranean SundanceRace With Devil On Spanish Highwayをやらないじゃないか!!
この2曲を弾くDi Meolaを観に行ったのにィ!
その点のみ残念でした。
別に「ELEGANT GYPSY 40TH ANNIVERSARY ELECTRIC TOUR」を冠してないならいいんですよ。でもそうではないですからね。結果的には詐欺みたいに見えます。この状況、イベンター側は「ELEGANT GYPSY 40TH ANNIVERSARY ELECTRIC TOUR」を謳ったけど、Di Meola本人はそのつもりがなく、単発の東京JAZZというフェスに出演したという意識だった、そんなように映るんですけども。
くそー、このツアーのセットリストをチェックしてから行ったのに。Mediterranean Sundanceはエレキでやるのかな? 「相方」はどうするんだろな? ViolinかなKeyかな? とか考えてたのにー。というか、本ツアーではどうやって再現してるんだろ、この曲。
あ、あと、機材トラブルが多かったのか、Di Meola本人がやたら神経質なのかは分かりませんが、専門のローディみたいな人が一人、常にメンバーの脇にスタンバっていて、忙しなげにあちらこちら走り回っていたのが、気になって気になって仕方ありませんでした。


Lee Ritenour GUITAR SUMMIT
ネムィ…(σω-)。о゜ゴシゴシ
ジャズっぽいジャズ。
正統って感じのするジャズ。
Lee Ritenour(Gt)とPat Martino(Gt)に、Dave Grusin(Key)+Dave Weckl(Dr)+Tom Kennedy(Ba)という編成。この出演順は年功序列ということなのか、はたまた東京JAZZに縁の濃い人だからなのか。

Lee Ritenourのプレイはめちゃくちゃスムーズです。ゆえに、ロック・ファン目線からすると刺激に乏しい。全体的にバンドも落ち着いており、ステージも客席もリラックスしたムード。大人の色気、全開。で、ソロ回しの自分の番になると多少激しめにキメる、という感じですね。
コントラバスのTom Kennedyと、点数の多い大きなドラム・セットのDave Wecklの演奏が、スゲー巧かったです。いやもうこのレベルになると巧いに決まってるわけで、自分の好みに合っている演奏でした、と言うべきところでしょうね。
特にDave Weckl、ときおり化けの皮が剥がれちゃうのか(笑)なんだかめちゃくちゃメタリックな演奏と音色じゃないですか! 一音一音が重いし、金物使いのせいなのか音がギャンギャン尖ってる。HR/HMを叩いてほしいww 1時間の間、ほぼずっと彼の叩きっぷりを追っていました。

とはいえ、バンド全体、特にギターに関しては、もっとド派手にキメてほしいと思ってしまいますね。あぁ、自分はジャズが好きなんじゃなくて、ジャズ・ロックが好きなんだな、って思いました。知ってましたけど。
ただ、こういう普段とはちょっと異なる音を浴びる機会は貴重よね。H ZETTRIOという「発見」もありましたし。


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