GAMMA RAY「INSANITY AND GENIUS」


GAMMA RAY「INSANITY AND GENIUS」 (1993)

Ralf Scheepers(Vo)を擁するGAMMA RAYとしては最終(スタジオ)作となる、3rdアルバム。
Ralf時代の3枚の中でも最もメロパワしていて、かつ最も強力な出来に仕上がっているのが本作、という評価です。

前作「SIGH NO MORE」(1991)からベーシストがUwe WesselからJan Rubachに、ドラマーがUli KuschからThomas Nackにチェンジしています。メンバー全員が曲作りに参加していること、ロック・オペラ的な大作⑩Heal MeではKai Hansen(Gt)が、スラッシー&パンキッシュな⑨Your Tørn Is OverではDirk Schlachter(Gt&Key)がメインVoを担当していることもあり、3枚の中では最もバンドらしさが前面に出ている気がしますね。多彩だけど、不思議ととっちらかることなく、まとまりがある。

「メロパワしている」とはいえ、次作以降と比べるとそのメロパワー(?)はまだまだアルバム全体までは及んではいません。デビュー作冒頭のインパクトをさらに推し進めた感のある、①Tribute To The Past②No Return③Last Before The Stormの流れこそ「メロパワ」のイメージに準拠した楽曲ですが、後半に行くにつれて「おや、ちょっと様子が異なるぞ…」といった具合ですので、バラエティ豊かな作品とも言えそうです。先に挙げた⑨⑩や、劇的なパワーバラード⑧18 Yearsは、アルバム冒頭とは振り幅の対極にあるような楽曲ですし。
しかしRalfは最初っから上手かったですけど、ここにきてさらに表現力を増していますね。

本作の特徴としてさらに挙げられそうなキーワードが、「現代的」「神経質」「緊張感」といったところでしょうか。ThomasのDrのせい(おかげ)か、ツーバスドコドコが気持ちい~というよりはキビキビと忙しい印象だし、リズムに合わせたようにGtワークも細かく動き回るフレ-ズが多いような気がします。それを象徴する曲が⑤Future Madhouse⑦Insanity & Geniusですね。後者のサビにおける不穏なオケの響きは、他ではあまり聴くことができない面白さ。RalfのVoも妖しさ(怪しさ?)満点で◎。


自分達の得意とする部分を十二分発揮し、同時に多面的な魅力に溢れた名盤。

【お気に入り】
①Tribute To The Past
②No Return
③Last Before The Storm
⑤Future Madhouse
⑧18 Years
⑦Insanity & Genius


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