sugar'N'spice「Alright」


sugar'N'spice「Alright」 (2017)

ツインGt編成・4人組ガールズ・ロック・バンドsugar'N'spiceのアコースティック企画盤。
新曲3つに、アレンジ&録音し直した人気曲3つの、計6曲収録のミニアルバムです。DLではなくてCDそのものを手に入れたい場合は、タワレコのオンラインか渋谷店か梅田NU茶屋町店限定。

2016年はシュガスパにとって激動だったと思います。
ミニアルバム「Milestone」をリリースした途端に、中心人物であるK(Vo&Gt)が難病の劇症1型糖尿病で入院。続いて、izumi(Gt)が出産でお休み。その間、オクムラカナ(Ba)とラビット M 山岸(Dr)の2人でライブを行うこともありました。2人っつったってリズム隊ですよ? 想像するだに大変なことでしょうこれ?
バンドそのものであると言っても過言ではないフロントマンが不在。そんな状況下で活動をストップさせなかったバンドも凄いけど、それを受け止めて追いかけていたファンも凄い。私はそんなバンド(とファン)の活動をSNSで眺めていただけの傍観者ではありますけど、こうして変わらぬ4人による作品を引っ提げてバンドが戻ってきたことは、喜ばしい限りです。

「Milestone」の記事で、K、izumi、オクムラ、ラビットという現行編成のシュガスパの「バンドらしさ」やチームワークについて触れたところですけれど、それは2016年の活動を通じて感じていたことだし、本作にも現れているところ。
タイトル・トラックの①Alrightは、和やかさや賑やかさが伝わって来るポジティヴ・チューン。MVは→コチラ。
②Monster Daughterは全編英詞、KのコケティッシュなVoが映える曲。彼女が英語で歌うと、めっちゃ軽やかで魅力的なのよね。本作にはizumiの娘の泣き声も使われているそうで、この曲の冒頭がそれでしょう。

も良いんですが、本作はバラード③The Long Goodbyeにとどめを刺す。刺される。これは個人的にはシュガスパ最強曲ですわ。最初、聴いてる間、涙が止まらなかったよ。
ゲストのViolinがイメ-ジを決定づける曲で、そのプレイがワザとでしょうけど、キビキビした感じじゃなくてふらつくというか揺らぐというか、ちょっとたどたどしげに弾くのがまた涙を誘うんですよね。おまけに中間部とエンドに入ってるソロが輪を掛けてやばい。そしてヴァース~ブリッジでの諦念を感じさせるちょっとだけ突き放した低音Vo! こんな声を出せるんだとびっくりしましたよ。一転、シンプルなアレンジだからこそ映えるサビメロの切なさと優しさに鳥肌。シリアスめな歌詞を書いた時のKの言葉選びは最高ですよ。名曲でしょうこれは。


新曲3つは、とりわけ「アコースティック」ということを意識する必要はないような気もしてます。ギターを歪ませていないってだけで、単に新しい曲を3つ聴くことができる、という感覚。対して、既存曲はアコースティックらしい仕上がりというか、アレンジがかなり異なっていますね。と言っても、全く別の曲に聞こえるってことではなくて、原曲のメロディを活かしつつ、新鮮に響くという理想型。
キュートさが増した④Queen Kate (Acoustic ver.)はこちらのヴァージョンの方が好きだし、気だるげに仕上げられた⑤Paradise (Acoustic ver.)はこんなやり方があったのかという意外性に満ちてる。霧のヴェールの向こう側から多重Voが聞こえてくるような不思議な魅力の⑥チェルノブイリの恋人 (Acoustic ver.) も素晴らしいですね。


充実の企画盤。
のメロディ・センスが天才的過ぎてお腹いっぱいです。幸せ。

【号泣】
③The Long Goodbye

【お気に入り】
⑥チェルノブイリの恋人 (Acoustic ver.)


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