ROUAGE「Lab」


ROUAGE「Lab」 (2000)

ROUAGEのメジャー5枚目のスタジオ・アルバムにして、事実上のラスト作。
この後にベスト盤やライブ盤のリリースはありますけどね。

色々と変化を感じるアルバムです。
ゆったり重めの曲で幕が上がり2曲目のスピード・チューンで弾ける、というのがROUAGEの今までの王道パターンでしたけど、ここでは①自称、イラナイコドモから飛ばす飛ばす。KAZUSHIのヴォーカルじゃなかったら、まるで別のバンドのように聞こえるんじゃないですかね。その彼にしても今までの歌い方とは異なり、なんつーか元気があるというかハイパーというか、あんまり“らしく”ない歌唱です。
ヴィジュアル系らしいちょっと俯き気味な耽美性からは距離を置き、生々しさや荒々しさが強く印象に残る音。特にVoとGtプレイに顕著ですね。

元々激しさも持ち合わせているバンドでしたけど、今までは「作られた暴虐」という感じで、計算や整合感があったと思うんですよね。しかしここでは、感情の赴くままに叩きつけたようなヤケクソ感や、放りっぱなしのようなラフさが目立ちます。また、アコギの響きを活かした曲も多く、オーガニックと表現できるかもしれません。でもシンプルな音とは言い切れないのが、このバンドらしいところかな、と。あちらこちらに拘りが覗いてますから。
どうでもいいですけど、「。」(句点)で終わる曲名が3つもありますね。

彼らの持つ激しさより暗いメロディに魅かれていた自分にとっては、インディーズ時代の「ROUAGE」(1994)を別にすれば、本作の評価は他のアルバムより一段落ちるというのが正直なところです。管理人の好むROUAGEとは別のROUAGEであるというかね。ちょっと異質。
ですから、お気に入りの曲は自然と、歌メロ染み入り系(?)の④つきのながめかた⑧瞳をあけてみるゆめ⑨胸に降る雨、胸に咲く花。というシングル曲になります。中でもの叙情は、その歌詞も相まって胸を打ちます。クサ過ぎない、淡々とした諦念を感じさせるところがバンドの終幕と重なり、余計にね…。


歪さやまとまりの無さを感じるアルバム。
このアルバムに伴うツアーの東京ベイNKホール公演を最後にRIKA(Gt)が脱退、翌2001年にバンドは活動停止になります。

【お気に入り】
⑨胸に降る雨、胸に咲く花。
⑧瞳をあけてみるゆめ
④つきのながめかた
③クロール/バタフライ


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COMMENT 2

ミモザ  2017, 09. 18 [Mon] 23:37

こんばんは!

Labに関しては全く自分も同意見です。

グランジ、オルタナ、ファンクな楽曲中心のアルバムで、退廃的で耽美なサウンドを聴かせてきた所謂正統派の名古屋系バンドだったROUAGEの姿はここにはないですよね。
勿論それまでのROUAGEとは別物として聴けば、個人的には楽しめる作品かなとは思います。

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ヒゲ・スカイウォーカー  2017, 09. 19 [Tue] 20:06

ミモザさん、

RIKA主導の方向性だったんでしょうか。
そりゃあ活動停止になるのもやむを得ないよねっていうくらいの変化です。シングル曲にはかつてのイメージに近いものを選んできているあたり、レコード会社の苦渋の選択みたいなものも想像できますし(笑)

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