「nonLinear Metal DynamiX EXTRA Vol.4」@川崎CLUB CITTA'

『 nonLinear Metal DynamiX EXTRA Vol.4 』 川崎CLUB CITTA' (2017/5/14)

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RYUMEI氏主催のライブイベント、『nonLinear Metal DynamiX EXTRA Vol.4』に行ってきました。
クラブチッタでけぇな!
知ってたけど。
そのデカいステージの後方には、イベント名が描かれた大きなバックドロップが掲げられていて、おぉすげぇなってなりました。

計8バンド、6時間以上に及ぶ長丁場のイベントです。ライブを観たことあるのはCROSS VEINLAST MAY JAGUARだけでしたが、どのバンドも興味があったので、めんどくさがり&体力に自信のない管理人もアタマっから参加しましたぁん。


ESTRELLA
女性Voメロスピ・バンド、たまにメロパワ風。Key入り、シングルGt編成です。
欧州型のメロスピを目指したと思しき方向性はなかなか好み。演奏も音響も良かった。ただ、多分英詞なんだけど、うわずり気味のVoが何を歌ってるか一切聞き取れないのが、ワタクシ的にはNGでしたね。また、演奏陣それぞれに見せ場がある点は◎ですけど、意識がフロアよりも手元に向かっているのが勿体なかったかな。Keyの人は髪に隠れてほとんど顔が見えん。


黒薔薇王国
なごy…じゃなくて、黒薔薇王国から来た黒薔薇王国
なんか噂には聞いてたんですよ。「挙手」するバンドだって。面白いんだって。
「挙手」って何だよ?って話ですけど、要は拳やメロイック・サインを掲げる代わりに、「は~い」って手を挙げるんですね。つーか、挙げさせられるんですね。挙手なので、掌はステージ側に向ける。指、揃える。

この挙手を、MCタイム(←長め)でも、リフに合わせてオイ!オイ!する場面でも、やる。というか、やらされる。他のバンドは演るし、MANOWARは殺るんだけど、黒薔薇王国は挙げるんだ。(意味不明)
やらされるとはいえ、VoとBaの喋りやショウ運びが上手いため、あんまりやらされてる感が無いのはポイントでしょうね。むしろ、自分からやりたくなる。手を挙げたからといってステージ上のメンバーから指名されるわけじゃないし(多分)。挙手という行為に本来備わっている「積極性」、これを薄めてライブ参加へのハードルを低くしたことに、この発明の凄さがある(大袈裟)。声を出せ!とか拳を上げろ!とか前に来い!とか、そういう指示に従うのよりも、無目的である分、挙手への抵抗は少ないですよ。いや、ほんとは王国に忠誠心を示すという「目的」があるらしいんだが。
ただ単に手を挙げるだけという、この不毛にも感じる行為が生み出すWin-Win感はつよいですわ(笑)

で、そんなコミック・バンドかと思いきや、歌唱も演奏もすげぇ巧いから馬鹿にできないのです。音楽性は技巧をふんだんに取り入れたパワーメタル、でしょうか。それにV系のギミックをまぶした感じ。
シングルGtなんですけど、アンサンブルが全く薄くないのよね。βa-βaLa姫(Ba)が多弦Ba(6弦?)を多彩な技で操ることによって、リズム楽器にもリード楽器にもなるっていうのがデカいし、そもそもアレンジ面まできちんと考えられた曲作りが巧み。キャッチーなメロディを生み出す才能もあるようです。Roze公爵(Gt)のフレージング、トーンはかなり私の好みでしたね。
そういったバンドの地力や基盤がしっかりしている上に、見た目も妙に派手だし(V系畑っぽい)、お客さんを楽しませようとするサービス精神は全開だし、度胸もある。これはつよい。

Rhyn皇太子(Vo)は普通に歌っても十二分な実力者なんですけど、歌いながらマイク持ち替えつつ挙手するという曲芸染みたパフォーマンスをしたり、リズムに合わせてコサック・ダンスを始めたりと、終始油断ならないです(笑)。上手側でGtソロ弾いてるのに、下手側でVoとBaがChoo Choo TRAIN風のダンスをするもんだから、ソロに集中できねぇ!ww おまけにGtソロの最中に(Voが)うまい棒を食わせるのには吹き出したw
皇帝由宇(Dr)が「ちょっと業務連絡。MC長い」とかクールにツッコむのもニヤけるし。
武器は「挙手」だけじゃないのだよ。また観たいですね。

転換の時に(友人に連れられるようにして)物販でシングルを購入しました。2曲入りで1,260G(ゴールド)なんて高ぇ!王国は国民から搾取するのか!?と思いましたが(笑)、そんな思いは顔には出さず(出ていなかったと思ふ)お買い上げ。


リリックホリック歌劇団
3人組アイドル・ユニット(という認識でいいんですかね?)。メンバー3人は、派手ギャル/妖艶/ロリと、タイプが別れている感じですな。“派手ギャル”担当のルルル%ルリアが むをおおおおお! エロい(確信)

普段は同期音源をバックに歌い&踊っているようですけど、この日は「Gt×2+Ba+Dr+マニピュレーター」というフル・バンド編成でした。メタルコア/ラウドロック風な演奏に、V系/ゴシック/メタル/ポップスなVoが乗るスタイル(時々デスVo入り)。LACUNA COILを早回しにしたような感触もあり。ゴリゴリのメタルコアに浮遊感のある高音歌メロを被せるという組み合わせが、なかなか面白かったですね。

パフォーマンスはかなり激しめ。メンバーもガンガン煽ってきます。でも無軌道に暴れ回るというところまではいかないくらいのバランス。フォーメーションの切り換えで魅せるユニットではないですね。ダンスの精度や歌唱に着目すると粗さや拙さが目立つんですけど、ヒラヒラした衣装の視覚効果や、場面々々メンバー間で役割を交代して、画一的に見えないように気を配っていることの効果はおっきかったし、おっきなステージも有効に活用していたように思います。自分の好みよりはコア寄りの音楽性だけど、演奏部分にも聴きどころは多く、なかなか楽しむことができましたおっぱい。


Heaven's Tragedy
この日のラインナップでは最もオールドスクールで正統派の音を出すバンドでしょう。ネオクラ様式美ジャパメタって感じかな。「チリチリの長髪+白シャツ+黒べスト+スリムジーンズ」というギタリストの格好を見れば、即座に音楽性に結び付けられるという。そのネオクラGtはこのバンド最大のウリでしょうし、楽曲の中でも大きくフィーチャーされていましたが、曲展開がちょっと冗長かな、と感じました。あと、この日はCROSS VEIN以外、全てフロア真ん中の位置で観たんですけど、音楽性から考えてGtに次いで重要であろうKeyがほとんど聞こえなかったのが残念でした。


Leopardeath
札幌のエクストリーム・メタル・バンド。私は初見ですが、Twitterでは高い評価を度々目にしており、楽しみにしていました。
モダンなメロディック・デスメタルに、クリーン女性Voとデス男性Vo(Gt兼務)を乗せたスタイル。KeyレスのツインGt。

メンバーの技量に関しては、これは衝撃と言ってもよいんじゃないでしょうか。めちゃくちゃ演奏巧いわ。スリリングなリードGtの応酬には問答無用で興奮させられるものがあります。リリホリとは違う意味で、大盛り上がりのフロアです。小規模サークルも発生してましたね。メロデス系では大阪のAPOCALYPSEに次ぐMyビックリかしら。アポカリの方がもっとオーセンティックかつメロディック、こちらの方が現代的で激烈、という違いはありますけど。
演奏よりもモア・ビックリだったのが、女性Vo・purpleの歌唱力。陰陽座のカヴァーをやってるなんて話を聞いてはいたんですけど、高音域でも全く薄くならないその歌い上げにtake my hat off(脱帽)です。声質も好み。この日のラインナップの中では、男女問わず、ヴォーカリストとしての資質は彼女が抜きん出ていた。フレーズ間の繋ぎ方がスムーズになれば、もっとすんごい歌い手さんになる気がします。

ただ、肝心の曲があんまり好みじゃなかったのよね。サビを際立たせるためのヴァースとブリッジの役割や各パートのテンポ、曲のクライマックスの演出方法がどれも似ているんですよね。曲の判別がつかん。数年後、もっと作曲能力が向上&ヴァリエーションが増えてからもう一度観てみたい。ステージの使い方は良かったと思いますし、真摯なパフォーマンスは初見の人にも強く印象に残ったのではないでしょうか。


LAST MAY JAGUAR
Kensuke(Gt)がメンバーから離れ、クリエイターとしてバンドに関わってゆくという、3人体制になってからは初のライブです。Gtはサポート。
yurica(Vo)が登場した冒頭、バンドロゴとジャガーが描かれたバックドロップ風の布を掲げた時に、また以前と同じことを思ってしまいましたね。
PUMAである。(違う)

彼女は華のあるフロントですね。特に、モデル立ちして拳をクイッと上げる所作が、腰がクイッと入っててセクシーカッコイイ。ちょっと『サタデー・ナイト・フィーバー』っぽいとも言えそうだけど(笑)。姐御風なのに、全然気取っていないし上から目線じゃない語り口もいい。

ガッツンガッツンくる演奏の安定感と突進力が、(私にとっての)LMJの魅力でしたが、それがやや失われていたのは残念な点でした。ギタリストの資質のせいだな。正直あのGtプレイは、バンドに合っていないと思います。普段メロコアとかパンクを弾いてる人が、今日だけはメタルを弾いてますみたいな、そんな粗さ。もっと整合感や構築美をくれ。BaのKENTAが、時々上手側まで来て耳打ちしてたのは、心配だったからなのか?


CROSS VEIN
おっきなステージのじゅりあたぁぁああん!!
CVのライブで大きく失望させられた経験ってのは皆無なんだけども、持ち時間の最初っから最後まで貫かれた統一感/完成度/安定感の高さってのは、この日の白眉だったんじゃないかと。音楽性に係る好みを除外したとしてもね。貫録すら感じたことがめちゃくちゃ嬉しかったな。1曲目のEternal Dreamで早速、チッタの広いステージを動き回るメンバーの姿を見たときには、いきなり泣きそうになったし。また、2,3曲終わってから最初の「ございま~す♡」を挟むのが常道ですけど、Precious Libertyを演奏した後のMCで、姫がイベント・タイトルを噛まずに言えたので、僕はもうそれだけで胸いっぱいになってしまいました。

大舞台(←物理的に)にヘンに浮つくことも無く、いつも通り、余裕がありつつも攻めの姿勢を感じさせる、バンドの出音とパフォーマンスでした。キネマ倶楽部のステージを経験していたこともおっきかったのかもしれませんね。そう考えると、新加入シンちゃん(Dr/ShinKi)の冷静さってのは驚異的なんだけども。
JULIA姫は大らかかつ艶然と振る舞う様子が頼もしかったです。状況把握や諸々の所作やMCに、良い意味での落ち着きを感じられるようになったのは、成長/成熟なんでしょうね。ずっと継続的にライブを観ていると、逆に対象の変化や成長に気づかなかったりもするんだけど(管理人が鈍感なだけか?)、改めて振り返ってみると、初めてそのステージを観た頃とはだいぶ異なっている。当時は「姫」というより「お嬢様」って感じだったなぁ…(遠い目)。ドタバタ&アタフタしているJULIAたぁんはそれはそれで可愛いからいいんだけども、いつまでもそういうわけにもいかないしね(笑)

forget-me-not以外は攻めまくる選曲が、こういうイベントには適していたと思います。そのフォゲミもリズムを取り出すと結構ガッツンガッツンくる曲ですしね。最初の挨拶とラストのMaid of Lorraineの前に短いMCがあったのみで、あとは曲を次々に畳み掛ける締まった構成が◎。ギュッと凝縮された、濃い40分でした。
チッタ全体が劇場化していたとはとても言えないけど、ステージの上はしっかり劇場だったと思いますよ。さすがやね。
<セットリスト>
1.Royal Eternity~Eternal Dream
2.Precious Liberty
3.The Revival (新曲)
4.Split the Darkness (新曲)
5.forget-me-not
6.Red Star
7.Maid of Lorraine


BELLFAST
今は亡き超有名HR/HMレビューサイト「Castle of Pagan」の管理人である西野幸一郎氏がヴォーカリストを務めるヴァイキング/フォーク・メタル・バンド。CoPのレビューを参考にして出会った名盤は数知れず、小生も勝手にお世話になっておりました。
バンドの唯一作である1stアルバム「INSULA SACRA」(2010)を持っていますが、最初にも書いたようにライブを観るのは初めてです。ViolinとFluteをメンバー(もしくは準メンバー)に含む、本格的なヴァイキング/フォーク・メタル・サウンドが身上のバンドですが、久しぶりのステージとなる今回の“復活”ライブでも、フル・バンド編成での出演です。Drは(今回だけ)VIGILANTEの藤野隼司がサポート。

曲の一部に民族音楽風メロディを取り入れるんじゃなくて、ヴァイキング/ケルトという感触の違いこそあれ、丸ごと全部フォーク全開のメタル・バンドっていうのは、1stリリース当時には国内ではほとんどいなかったんじゃないですかね(今もか?)。このイベントでもその独自性が浮いt…、いや、光り輝いていました。曲が長尺なのって、BELLFASTくらいでしたし。
リズムはプログレ・メタル的な技巧と起伏を感じさせるにも関わらず、緊迫感よりも優雅で楽しげなムードが先行するのは、民族情緒たっぷりのメロディが終始乱舞するから。観客参加型で、シンガロング可能なパートを巧みに織り込んだ楽曲ということもあり、非常に聴き易いです。疾走曲が少なめなので、会場がカーッと熱くなる場面は少ないものの、西野氏の飾らない自然体のフロントマンっぷりも相まって楽しい宴の場となりました。押し出しが強くない演奏は派手じゃないけどツボを得たもので、実に心地良い。

あとですね、やはり、生Violinと生Fluteの響きの美しさが圧倒的ですよ。生じゃないFluteがあるのかどうか知らないけども。
そしてその美貌も圧倒的。FluteのYumikoさぁん、Violinの星野沙織さぁん、共にネ申が給うた髪型・ポニーテールでの降臨である。でね、でね、そのポニテがね、学生くさいやつじゃなくてね、大人っぽいね、アレンジ・ポニーなのよぉぉぉぉおおおお!!
むをおおおおお!フルートむをおおおおお!

二美神のソロ演奏を随所でフィーチャーする楽曲/パフォーマンスは、聴覚的にも視覚的にもイン・ヘヴン。フォーキッシュなメロディはKeyで代用すると能天気に聞こえちゃうことも多いですけど、弦楽器・管楽器の生音がもたらす気品や優雅さが、音の“格”を数段持ち上げてくれます。また逆に、そういうクラシック音楽で用いられる楽器によって民族音楽風のメロディが奏でられるっていうスペシャルな感覚も格別です。
いやー、楽しかったです。



最後に出演者全員がステージに揃って記念撮影。挙手、で。
黒薔薇の姫(Ba)がマノウォー・サインしてました。
あと、JULIAたぁんとYumikoさぁんがむをおおおおお!

CLUB CITTA'のキャパとそれに対する集客を合わせて考えると、興業としては決して成功しているとは言えないでしょうし、大雑把に捉えて序盤より終盤の方がお客さんが少ないってのはどうなの?って感じです。ただ、出演バンドにとっては、大きいステージでライブをする機会に恵まれるってのは、ほんと貴重なことなんじゃないかしら。
大きなハコでやるからといって普段よりチケ代が高く設定されているわけでもありませんし、個人的にはギュウギュウのフロアで観るよりも快適なので歓迎です。何よりめっちゃ楽しかったですしねー。RYUMEI氏に感謝。

おしまい。


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