ちょこっと感想 2016年 vol.10

【ちょこっと感想 2016年 vol.10】

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BRYMIR「SLAYER OF GODS」

BATTLE BEASTのKeyとGt兄弟が在籍する、フィンランド産ヴァイキング風味シンフォニック・デスメタル・バンドの2nd。5年ぶり。
素晴らしい完成度ですね。丁寧に作られていることが伝わってきます。勇壮でクサいメロディ・センスはこのバンドの大きな武器でしょうけれど、その瞬発力だけに頼らないで、押し引き心得たオケ・アレンジやコーラス・ワーク、主役⇔脇役と役割を自由にチェンジするツインGt(リフ、泣きのソロともに◎)等を配した、曲作りの妙が光っています。エピカルな起伏を持ち、ド派手なシンフォニーを纏いながら疾走する姿は、Voだけデスってるパワーメタルのように感じたりも。



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HAKEN「AFFINITY」

英国産プログレッシヴ・メタル・バンドの4th。ジャケがお洒落ですな。
硬質なプログレ・パートと柔らかく包み込むロマンティック・パートが交錯し、緊張→弛緩を行き来するモダンなプログ・ロック。気持ち良さに浸る場面が多く、メタリックさはやや控えめかな。曲作りが巧いですね。個人的には、優等生らしい隙の無さとお洒落な雰囲気が少々鼻についたりするんですけどね。



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Ihsahn「Arktis.」

EMPERORの頭脳であるマルチ・プレイヤーによるソロ6枚目。
ソロ作を全部持っているわけではないんですけど、これは聴き易い部類ですかね。ストレートにメタルしてるパート(曲、ではない)があちこちにあるし、キャッチーと言ってもよいパート(曲、ではない)も多い。TRIVIUMのMatt Kiichi HeafyがバッキングVoで参加している②Mass Darknessのイントロなんてアニメ主題歌みたいだし、⑥Until I Too Dissolveのメインリフのノリの良さも異質。
…といっても、怪しげな反復がクセになる④South Winds等、彼らしいヒネクレ具合や予想もしない展開、知的さの裏に潜ませた獣性は健在。相反するような要素を何故これほどまで自然に1曲の中に溶け込ませることができるのか。そしてそこが見事にフックになっているという奇跡。あまりに美しい⑤In The Vaults、皇帝ちっくな暴虐パートがダイナミズムをもたらす⑦PressureLEPROUSのEinar SolberをゲストVoに迎えた暗黒絵巻⑩Celestial Violence…。。う~~ん、実に面白い。傑作かと。



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PROTEST THE HERO「PACIFIC MYTH」

カナダのテクニカル・ケイオティック・プログレメタル・バンドの、Bandcampで配信リリースした楽曲をまとめた6曲入りEP。フルアルバムじゃありませんが、このバンドの曲は情報量が多いからこのくらいのヴォリュームでも十二分。
前作「VOLITION」(2013)の延長線上にあると言っていいですかね?(何故か疑問形) こういう複雑なエクストリーム・メタルの作品毎の色合いの違いを把握するのが不得手な管理人なもので。
メロディと技巧のバランスが素晴らしいですね。歌メロのキャッチーさはそのままに、テクニカルで瑞々しいフレーズを繰り出してくるタイミングと、そのヴァリエーションの豊富さが、未だ新鮮な感動を与えてくれます。壮大でシンフォニックなクライマックスに辿り着く大作⑥Caravanは、彼らのベストワークではないでしょうか。前作は傑作だったと信じていますが、個人的にはそれを超えるんじゃないかってくらいのお気に入り度。この尺がちょうどよいのかも。


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