FIRST FRAGMENT「DASEIN」


FIRST FRAGMENT「DASEIN」 (2016)

カナダのテクニカル・デスメタル・バンドの1stアルバム。

2010年に6曲入りのEPが出ているようなんですが、私は持っていません。したがって本作で初めて彼らの音に触れたわけですけど、まぁこれが驚かされましたね。2本のギターが弾きまくること弾きまくること。シュレッドシュレッド! 常にピロピロピロピロ、止まったら死ぬとばかりにピロピロピロピロ。

ピロピロ無間地獄ですわ。

いや、そのピロピロ・フレーズがめちゃくちゃメロディックで聴き易いため、「地獄」というよりは「天国」、快感度数の高い音楽に仕上がっております。

ピロピロといえばDRAGONFORCEですが、本作を聴いた後にドラフォを聴いたら「あんまり弾きまくってはいないんだな」と思ってしまうほどにピロピロ。ドラフォとこのバンドでは音楽性は全然違うんですけど、でも「エクストリーム」という軸で捉えると、どこか相通じる爽快感みたいなものはありますしね。

テクデスなだけに、リズム隊は複雑怪奇なフレーズを終始繰り出してきて聴きどころも多いし、それぞれの自己主張も激しいはずなんですが、ギターのミックスが大きめなことと、これでもかとフレーズを重ねに重ねる強引さもあって、自然とギターに耳が行きます。行かざるを得ない。Voは中~やや高音の喚きちらしとドスの効いた脅し声を使い分けておりなかなか聞かせますが、これもこのGtプレイの前では脇役のようなもの。

ブラストビート多用のファスト!ファスト!な曲が多く、かつここまでピロピロしまくっていると、どの曲もある程度似た印象になってくるのは仕方のないことかもしれません。ほとんどインストじゃね?みたいな印象を受ける曲もチラホラ(正真正銘のインストも2曲収録)。
でも、「ピロピロ」と一口に言っても、機械的なピロピロ・フレーズもあれば、本来歌メロが担当するようなラインを流麗に駆け抜けたり、ロングトーンやユニゾンを巧みに織り交ぜて緩急や感触の違いを出したりと工夫はしていますし、また、アコギの響きの美しさを取り入れて一息つかせたり、ラテンの香りがするフレーズやジャズ/フュージョン・タッチのフレーズ、Baによるパーカッシヴなフレーズ、突然ファニーなパートに突入するセクション等を盛り込むことによって、狭い範囲の中で幅は持たせているし、バンドの引き出しの数もそこそこ有り。総じて速いパートが多くともその中でのスピード・コントロールの手腕もなかなかのものですし。


「通常この後はVoパートに戻るだろ」ってところにGtがうわっ被せ
  ↓
さらに展開を重ねて
  ↓
もう間奏終わるだろって思ったら…
  ↓
ここまできてさらにピロ倒すのかよッ!?w


、、、みたいな面白さが全てのウィーク・ポイントを軽く凌駕する、衝撃的な傑作。
他のテクデス勢と比較して、圧倒的にメロディックな点がサイコーに好みです。
このキャッチーさと昂揚感は、メロディ派やネオクラ好きにこそアピールする音なんじゃないかとも感じたり。

【お気に入り】
③L'Entité リード・ギタリストPhilippe TougasによるGtパート演奏YouTube(インスト曲) → コチラ。
①Le Serment de Tsion レコード会社によるアルバム発売の告知YouTube → コチラ。
⑧Gula
⑪Evhron
④Émergence


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