ALHAMBRA「The Earnest Trilogy」


ALHAMBRA「The Earnest Trilogy」 (2016)

GALNERYUSのYUHKI(Key)率いる & MardelasSilexLIGHT BRINGERSABER TIGERサポのhibiki(Ba)を擁する、国産テクニカル・シンフォニックメタル・バンドALHAMBRAの、「A FAR CRY TO YOU ~明日への約束~」(2013)に続く新作。

前作も再録でしたが本作もそう。Hideki(Dr/MAHATMA)が加入した最新ラインナップで3rdアルバム「SOLITUDE」の楽曲をリ・レコ―ディングし、新曲を追加して再構築した作品です。3rdは丸々再録するんじゃなくて、所々入れ替えたりしてるようです。私は「SOLITUDE」を聴いていないので、純粋な新譜として楽しむことができました。

「A FAR CRY TO YOU ~明日への約束~」の感想でも書きましたが、1stの時点で既に個性が固まっていた感のあるバンドなので、本作にしても過去曲と新曲が同居していることについて違和感はまるでありません。通して聴いていてもどれが再録なのか、教えてもらわなきゃ分からない。
前作にはhibikiが書いたラブリック・キラーチューンArethaがありましたが、本作の収録曲は全てYUHKIのペンによるもの。作詞は、YUHKIが担当した新曲④Warning You!を除いて、世良純子(Vo)。


次曲のメロディをフィーチャーした、ゾクゾクするほどかっこいいシンフォニックなイントロ①Appassionataから、MVにもなった②Earnestへ(MVは→コチラ。若手メンバーを前面に出した構図がサイコー)。この曲の演奏が凄まじ過ぎますね。口あんぐり。プログレメタルなんだけど、ヘンに賢くならないで獰猛さを剥き出しにしているように感じるのがすごく良いです。梶原稔広(Gt)のトーンも絶品。

パワーと繊細さを併せ持った若きテクニシャン=Hideki効果に依るものでしょうか、バンドの攻撃力がアップしているような気がします。あと、元々濃いめのサウンドがさらに濃密になっている感もあります。良い意味で、清涼感とは無縁のアクの強さ。それは、YUHKIのオルガン使いと窪田道元(Vo/THOUSAND EYES他)のシャウトが光る③OO (Double O)にしても、あぶら王道曲の⑦The Earth (Die Erde)、後半のハイライトにして騎士道精神全開のシンフォメタル・チューン⑨Das Rheingold ~ラインの黄金~にしてもそう。

さて「濃い」と言えば、世良純子のVo。そして6番目のメンバーとも言えそうな、ゲストVoの佐々井康雄(GERARD)。全編英詞のでは、このジャパメタ史上に眩く光る濃ゆい二大巨頭の競演が実現しております。相変わらず胸焼けしそうな、ミュージカル調の掛け合いVoを披露する佐々井氏が濃過ぎる。この曲のリズム隊がまた輪を掛けてすげーんだ。

そうそう、演奏陣の鍔迫り合いに張り合うかのように、世良純子の歌唱もアグレッシヴになっているようにも思うんですが…。まだ進化する余地があったのかよ!?…と。スピード・チューンを中心に、限界に挑むような鬼気迫るVoを聴くことができます。バラードの⑤Solitudeにしても、最初は穏やかに歌っていたのが、曲進行に合わせて徐々にヒートアップしてくるんですがね(笑)
正直言うと彼女のVoはやや苦手なんですが、あぶらの音楽を聴くには避けて通れない要素だし、このバンドの場合は演奏の凄まじさがその苦手ポイントを軽く凌駕してくるんですよね。今回のパフォーマンスは凄みを増していると同時に、独特のクセもさらに強まっているように感じるので、彼女のVoがダメな人はもう徹底的にダメかもしれません。あと、⑥The Key to wish ~約束の鍵~でのちょいぶりっ子調のヴォーカルがキツい(笑)。歌メロ・ラインはとても良いんですけど。ふっきーが歌ったら合いそうなやつ。


既に研ぎ澄まされている演奏&歌唱を研磨し続けた結果、その孤高っぷりはさらに際立つことになっちゃった。そんな超強力作。今までで一番好きかも。

【お気に入り】
②Earnest
⑨Das Rheingold ~ラインの黄金~
④Warning You!
⑤Solitude


ガルネリ以上に大活躍するYUHKIのKey(当たり前か)の音色の使い分けはほんとミラクルですね。


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