パスピエ@中野サンプラザ

パスピエ 5th Anniversary Hall Tour 中野サンプラザ (2016/12/22)

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か、風がつおい!

突風が吹き荒れる中、パスピエのデビュー5周年を記念したホール・ツアー最終日、中野サンプラザ公演に行ってきました。ソールドアウト。

ファンクラブ先行で取ってもらったチケットは、1階中ほどの位置。下手側の端っこでしたが、天吊りの追加スピーカーが設置されてたし、元々音響は抜群のホールなので、最初の曲から驚くほど音が良かったです。
ステージの上には機材が置いてあるだけで随分とシンプルだなぁ…と思っていたら、後方の壁一面が歴代のジャケの登場人物が描かれたスクリーンになっておりました。そこにLEDレーザーで遊びを加えたりシルエットを投影したり。照明もなかなか豪華でしたね。

アルバムをフォローするツアーではなく「5周年」ということで、初期のものから最新の曲まで、マニアックな曲から代表曲まで、万遍なく網羅されたセットリストでした。長めのMCを挟むこともなく次々と曲を繰り出すライブ進行ではあったものの、正味2時間ほどの限られた時間ですから、「その曲よりかはアレをプリーズ」みたいな部分はそりゃああるんですけど、その実かなり美味しいセトリだったと思います。
個人的ハイライトは、中盤の月暈あの青と青と青トーキョーシティ・アンダーグラウンドの流れ。それと本編ラスト付近、YES/NOからの畳み掛け4連発でしょうか。
月明かりがゆっくりと表情を変えるような照明効果と曲の雰囲気がマッチした月暈(ウネリまくる間奏も◎!)も素晴らしかったですが、度胆を抜かれたのは次のあの青と青と青ですね。完全にプログレッシヴ・ロックやんけ。J-POPリスナーを置いてきぼりにしてマニアックな演奏をビシバシ連ねる様がサイコー過ぎる(笑)。プログレ・オッサンでもある自分は心の裡で歓喜したのでした。
パスピエの持つそんなマニアックさ、それとキャッチーさが奇跡的に合わさったキメラのような曲が、次のトーキョーシティ・アンダーグラウンド

このバンドの曲ってあんまり一緒に合唱するタイプって多くないと思っているんですよね。それはキャッチーさに乏しいからってことではまるでなくて(むしろ演奏にしろ歌メロにしろキャッチーさの権化だ)、言葉数・音数を多いことと、大胡田なつき(Vo)の声質・歌い回しが特徴的過ぎるから。でも成田ハネダ(Key)がMCで「(シングルじゃなくて)アルバムの曲なのにあんなに歌ってくれて~」と感謝を述べていたように、YES/NOでの歌声は大きかった。因みにパスピエ・ファンは女性が多いので、会場に響き渡るコーラスは野太くないです(笑)。
シネマからの3曲は正に鉄板。裏の裏は生で聴く度にそのグイグイくるパワーとキラーっぷりに驚きますし、MATATABISTEPは何故だか知らんが聴く度に泣きそうになるんだよなw
スピード感に満ちたREMを聴きたかったですが…。

日本武道館で観た時よりも、バンドのパフォーマンスが数段良かった。ヘンな固さが無かったというか。
このバンド、ライブだと音源の印象と比べて一気に力強さが増すんですが、会場がホールということもあって音響的にも視界確保的にも今までで一番良かったです。ハコの大きさや環境によって、バンドが適宜最適な音を出せるようになっているってのもデカいでしょうね。ここらへんはワンマンや主催イベントだけでなく、フェスや大学祭への出演等の経験値が活きている部分だと思います。

特にこの日は、「武道館だと遠すぎ・ライブハウスだと奥まっていて見にくい」という位置にいる、やおたくや(Dr)のプレイに目が釘付けでした。ずっと彼ばっかり見てた。めちゃくちゃ巧いわ。気持ち良さと気持ち悪さの混在っぷりが最高です。「気持ち悪さ」ってのは、どう叩いてるのか全く分かんねぇ!って感じの複雑怪奇な拍子やリズム・パターンを叩いている時のノリづらさのことね。気持ち悪さサイコー(笑)。
パスピエの曲ってこうやってドラマー目線で改めて観てみると、作曲者である成田がそう作っているのか、演奏者であるやおたくがそうアレンジしているのか不明ですが、リズム・キープという概念からは程遠いように感じられるドラミングなんですよね。終始ソロをとっているというか、メロディックなスケールを叩き繋いでいるかのような多彩さと鮮やかさ。シャープに締まっているのでうるさく聞こえないのも好みですね。

他のメンバーの印象はというと、

・成田
 相変わらずの音の魔術師。
 どんなに大きな会場になろうとも、両手をいっぺんに上げて煽る時の垢抜けなさは堅持してるので安心する(笑)

・大胡田
 ダンス!ダンス!
 いっつもそうだけど、生で聴く度に「よくこんな声出せるな!?」って。
 「こえだせー」って煽る時の声と、曲に戻って丁寧に歌う時の声の落差にいつも笑う。チャイナタウンとか。

・三澤勝洸(Gt)
 絶対HR/HM好きだろって感じのプレイ。
 ただシールドずるずる方式は止めてほしいんだよなぁ。
 しゅっちゅうスタッフが袖から出てきて処理してる様子に気が散ってしょうがない。

・露崎義邦(Ba)
 しゃべれない人ww


殊更大きく、カッコ良く見せているわけではないのに、等身大の魅力のまま数千人を魅了できるという事実。
アンコールにやった代表曲中の代表曲・S.Sは、ここ数年で最も衝撃を受けた曲の一つですが、こんなにヘンテコでマニアックな曲がこんなにも多くの人に受け入れられてめっちゃ盛り上がっているという事実。
びっくりとすると同時に、とても嬉しくなる光景ですね。
素晴らしいライブでした。

予定していなかったというダブル・アンコールでは、来年1月発売のアルバム「&DNA」から初披露の新曲、スーパーカーをプレイ。強力なリズム隊主導の気持ちいいドライヴ感と、懐かしさを喚起するほんわかメロディが合わさった曲でした。イイネ。
同アルバムに伴う全国ツアーも発表されました。計17本のライブハウス・ツアーを1ヶ月半で周り、ファイナルはGWにNHKホール。めっちゃアクティヴですね。

どうやら我々は2017年もパスピエから目を離すことができないようだ!
(Webマガジンに寄稿したフリーライターのレポのような締め方)

<セットリスト>
01.ハイパーリアリスト
02.とおりゃんせ
03.うちあげ花火
04.つくり囃子
05.チャイナタウン
06.開花前線
07.トロイメライ
08.月暈
09.あの青と青と青
10.トーキョーシティ・アンダーグラウンド
11.ヨアケマエ
12.ON THE AIR
13.永すぎた春
14.メーデー
15.YES/NO
16.シネマ
17.裏の裏
18.MATATABISTEP

ENCORE1
19.トキノワ
20.S.S

ENCORE2
21.スーパーカー (新曲)


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