BLIND GUARDIAN「TALES FROM THE TWILIGHT WORLD」


BLIND GUARDIAN「TALES FROM THE TWILIGHT WORLD」 (1990)

出世作でもある3rdアルバム。プロデュースはKalle Trapp、ファンタジックなジャケはもちろんAndreas Marschall。私が初めて聴いたBLIND GUARDIANの作品です。初めてメタルと意識して聴いた作品かもしれません。HELLOWEENGAMMA RAYも聴いたことのなかった中学生時代、友人宅で本作を聴かせてもらい、ぶっ飛びました。
この手のパワー・メタルがジャーマン・メタルと呼ばれていた頃がありましたが、本作はこれこそがジャーマン・メタルど真ん中の作風だろうと感じられるようなサウンドです。しかしそんなこと知らない田舎中坊の私は、そのアグレッションと優雅でさえあるメロディに打ちのめされたのでした。

特にオープニング・トラックの①Traveler In Timeは私が今まで聴いたことのない要素ばかり次々飛び出してきて衝撃を受けた、思い出深い曲です。なんせ分厚いコーラスがいきなり「The morning sun of dune!」ですから。ミドルテンポの曲かと思いきやすぐさま疾走、そしてキャッチーな歌メロの途中にいきなり挿入されるギター・ソロ、隙あらば重ねるコーラス、複雑な曲展開。なんだこりゃ!この曲も含めて曲名もカッコよくてねぇ。続く②Welcome To Dyingでさらに勢いを加速させますが、ここでも印象的なメロディはまったく疎かにされていません。「ヒュルル~ン」って感じの独特の流麗なギター・サウンドが味わえるインスト③Weird Dreamsを経て、バラード④Lord Of The Ringsでナイーヴな歌唱とアレンジもいけるとこを証明する。
本作最大の衝撃、いや笑劇は、ブラガ最強の超名曲⑥Lost In The Twilight Hallです。先述の通りHELLOWEENGAMMA RAYも未聴だった私にとって、この曲こそがKai Hansen様との邂逅だったのです。そしてそれは忘れ得ぬほど深い印象を私の胸に刻んだのです。事件は1:27に起こる!これはデュエットとかいう生易しいものではない。ゲスト・ヴォーカリストではなく闖入者。「アァァーア!!」とゴッドヴォイス一発、主導権は完全にKai。「ぷれぇい、フォーザラーイッ!」も凄ぇが、極めつけはラストの「ばっ、らぃ、きゃのー、ファァアアィイイ!!」でしょう。このテンション、Kaiのベスト・パフォーマンスだと思う。しかし、この曲が稀代の名曲なのは何もこの闖入があるからだけではなく(笑)、劇的な展開の中に、勇壮かつ共に歌えるキャッチーな歌メロと、スリリングな演奏(特にギターの妙技よ!)を埋め込むことに成功しているからです。
⑦Tommyknockers,⑧Altair 4もスティーヴン・キング好き(=私)にとってはスルーできません。特にのサビはトミーノッカーズの童謡のフレーズを上手く取り込んで不気味さを出しているのが秀逸。ギター・ソロもAndre Olbrichの“らしさ”が出てますね。「Guardian, Guardian, Guardian of the Blind」という印象的なフレーズに導かれる⑨The Last Candleも一筋縄ではいかない展開を持つ曲ですね。サビへの入り方が尋常じゃなくかっこいい。そのサビメロ自体も尋常じゃなくかっこいい。分厚いコーラスで「Somebody's out in the night」→ティロリ~(ギター)→Hansi Kurschがハイトーンで頑張る「I fly in time」って流れが最高!本作で2番目に好きな曲です。
ボーナス・トラックの⑩Run For The Nightのライブverも激熱。

私の理性は次作か次々作が彼らの最高傑作と言っていますが、本作を聴き始めてしまうと、もういけません。無意識のうちにムクムクと我が中坊マインドが甦り、そして肥大し、本作こそが最高傑作であると主張してきます。いいや、認めてしまおう。本作こそがブラガの最高傑作です!

【お気に入り】
⑥Lost In The Twilight Hall
⑨The Last Candle
①Traveler In Time
②Welcome To Dying

Kaiと同じくHELLOWEEN人脈のPiet Sielck(IRON SAVIOR)がバッキングVoで参加、暑苦しさメタル愛を注入してます。
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COMMENT 2

kazz_asai  2012, 05. 30 [Wed] 23:48

やっぱりこれが最高

BLIND GUARDIANがデビューした頃の私はスラッシュメタルとHELLOWEENに夢中。早速飛びつきました。
IRON MAIDENの流れを汲みながらHELLOWEENのエッセンスをも取り入れた「BATTERIANS OF FEAR」「FOLLOW THE BLIND」の2枚は当然気に入りましたが、一頭地を抜くものとは成り得ていませんでした。
しかし前2作のマンガジャケットと訣別したこのアルバムは本当に素晴らしく、今でも彼らの中で一番聴くことが多い作品です。
Traveller In Timeの大仰なイントロから始まるパワーメタルの精華。サビのコーラスが最強のWelcome to Dying、焼津の半次のドスのきいたVoが戦闘的な曲展開とマッチしたGoodbye My Friend,そしてLost In The Twilight Hall…本当にこの曲は最高、「東京物語」のライヴヴァージョンももちろん大好きです。

中坊マインドのみならず老若男女すべての魂を震わせずにはおかない作品です。

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ヒゲ・スカイウォーカー  2012, 06. 01 [Fri] 00:17

kazz_asaiさん、

私もこれが一番聴くアルバムですね!
展開の複雑さやキャッチーさ、勢い、「メタル馬鹿」っぽさといった各要素のバランスがとても高いレベルでとれていると思います。

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