HIZAKI「Rosario」


HIZAKI「Rosario」 (2016)

「究極の美旋律の嵐が突き刺さる!!」

んだそうです。
そうか、嵐は吹き荒れるんじゃなくて突き刺さるものなのか…。

VersaillesJupiterの女形ギタリストによるソロ・アルバム。私が買ったのは通常盤ですが、DVD付きの初回限定盤のジャケでは、HIZAKI姫がゴジラのようになってます。「ヒザキが銀座方面に向かっています!大至急避難してください!大至急避難してください!」 ※BLUE OYSTER CULT的な感じで。

全編インストゥルメンタルです。
ソロ作を出すって情報を耳にした時、まさかインスト・アルバムだとは思わなかったんですよね。彼って私の中ではギタリストってイメージよりもソングライターとしてのイメージが強く、てっきり「ソロ・バンド」形式による活動かと思ったので。そしたら、インスト・アルバムですと。しかも全14曲というヴォリューム。
飽きずに聴けるのか…? 飽きさせずに聴かせられるのか…?

大仰なイントロSE的な曲からスタートするかと思いきや、1曲目の①Grace and DignityからHIZAKI流の泣きネオクラ・スピード・チューンが飛び出してきて、全然勿体ぶってないな、と(笑)。のっけから快感度数高めです。
なおかつ、ある程度のバラエティの豊かさがあるとはいえ、バンドでやってることとほとんど変わらない。事実、薔薇の末裔時代の名曲③SILENT KNIGHTも入ってますし、歌が入ってないだけでまんまVersaillesJupiter曲の美味しいフレーズを繋げたとの印象もあります。技巧的ではあるものの、そこがメインになることはなく、あくまでも分かり易く口ずさめそうなメロディを主軸に置いた作品です。荘厳さや神秘性も備えています。

意外性は無いものの、それがファンから求められていることでもあるのでしょう。
いきなりブルーズ・ロックやらんでしょう?
フュージョンやらんでしょう?
このルックスで?(笑)

とはいえ、やっぱりHIZAKIのメロディ・センスは非凡だな、と感じるんだから、それはそれで正解なんだろうな、と。クサメロとも言えそうなんだけど、B級っぽさや野暮ったさよりも気品や洗練を感じるところも、彼らしいバランス感覚。KAMIJOほどコッテコテじゃないのよね。

多彩なゲスト陣も本作の聴き処でしょう。
自身の所属するバンドからは、YUKI(Dr)、MASASHI(Ba)、TERU(Gt)、それにKAMIJOはシンセ・プログラムで、ZINはコーラスで参加してますから、結果、全員参加ですね。Jupiter貴族水入らずの関係(=レーベルメイト)になったCROSS VEINからは、Shoyoがベースを、JULIA姫がコーラスで参加しています。
他にも、La'cryma ChristiのLEVIN(Dr)とSHUSE(Ba)、ガルネリ&千眼&あんきも&あんこうのFUMIYA(Dr)、長﨑祥子(Key/Neo-Zonk)、Ayasa(Violin)等…、ゲストの名前だけでも購入意欲を刺激させられる人達がズラリ。

ただ、それら客演が曲を一段上のレベルに引き上げているかといえばそんなことはないし、HIZAKIとゲストとのぶつかり合いの果てに、思いもよらなかった新たな魅力が浮かび上がってるわけでもありません。あくまでゲストはゲストであって、HIZAKIの音楽を適宜彩っているに留まります。
まぁ普通はそれで十分なんですけどね。「ソロ」アルバムだし。でも全編インストのアルバムということを考えると、そういう枠組みを逸脱するような化学反応は欲しかった気はします。ここまで長尺で曲数が多いと、やはり飽きると言えば、飽きちゃうので。


HIZAKIの資質と才能を再確認できるという意味では優れた作品。
一枚のインスト・アルバムとして考えると、もう少し新鮮な要素が欲しかったかな。

【お気に入り】
③SILENT KNIGHT
うぉーやっぱり名曲ゥ! ハイライトのツインリードにもってゆくまでの展開・アレンジが完璧なのよね。
⑫Rose Quartz
と印象が被るところもあるが、聴き応えのある薔薇の末裔的ナンバー。
⑧Race Wish
キメの設定方法がまんま木星的。
①Grace and Dignity
②Dark Classical
⑤fly through the air

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