ulma sound junction@高円寺CLUB MISSION'S

「 NO ROCK, NO LIFE!! vol.2 ~最凶3MAN~ 」 高円寺CLUB MISSION'S (2016/7/27)

超絶テクニカル・プログレッシヴ・ラウドロック・バンド、ulma sound junctionのライブに行ってきました。
当初は全く予定には入れていなかったんですが、スリーマン・50分ステージということだったので、2日前に参戦決定。ウルマはロングステージでこそ観たいバンドですからねー。
というか、前回観た時から既に1年以上経過していたことに気づいてビビる…。。

会場である高円寺CLUB MISSION'Sは、以前からよく名前は見掛けていたものの、足を運ぶのは今回が初めてです。東から高円寺駅に向かった場合、中野方向にちょっと戻った高架下にあります。
老舗らしくなかなか時代掛かった内装ではあるものの、キャパ150人にしてはステージが高く観やすいし、飲み物の種類は多いし、フロアでスタッフがフード作ってたりと、なかなか良い雰囲気。分煙されていないことを除けば、とても良いハコですね。


Kegoi
ステージ前方中央にドラムセットだけがデーンと置いてあります。大阪のエクストリーム・メタル・バンド、No Limited Spiralのドラマーの人で、自身のリーダ・バンドもあるみたい。でも今回はソロ。50分。
Drソロで50分ってマジかッ!?
…って思いましたが、これがなかなか面白かったですね。

同期音源を流しながらそれに合わせてバシコンバシコン叩きまくるスタイルは、オッサンだとCozy Powellの1812が思い浮かんだりしますが、その同期がシンフォ調だったり、フュージョン的だったり、本人のVo(=シャウト・スタイル)入りのメタルだったり、女性Vo入りのエピカルな曲だったりと、なかなか多彩で飽きさせません。
本人のDrプレイは、さすがに唯一人ステージで魅せようとするだけあって、巧い。リズム音痴の私がいくらドラム・プレイに言及しても、なんら説得力はないわけですけど、速いフレーズでも重さ(←彼の持ち味だと思う)を失わずに安定して叩ききっていたのは見事。VoやGtメロディにすぐ耳が行く管理人ですが、No Limited Spiralをドラムに注目して聴いてみても面白いかな、と思いました。
そうそう、「メタリックな曲やります」って言って始めた曲が、もろノーリミっぽいカッチョイイ曲で「オオッ!」ってなったんですけど、どうやらほんとにノーリミの新曲だそうな。
No Limited Spiral - Kalra / the Everlasting Red → コチラ。


ulma sound junction
50分というのは、私が観るウルマのステージでは最長じゃないかしら。前回は40分だったし。
それでも正味5曲のセトリというのが彼ららしい。
密教染みた詠唱曲(コレ、いっつも思うんだけど単独の曲なのかしら?)からRotten Apple、2曲目に(多分)私の知らない曲をやって、MCの後、新曲を2曲連続披露、ラストはVillaという流れでした。当然のように、全部大作ね。

ただね、ウルマの場合、曲は何やってくれてもいいのよ。何やってもかっけーから。何やられても彼らのパフォーマンスに翻弄されて、感情揉みくちゃにされて、最終的には感激の嘆息を漏らすのみなので。細部までは頭に入っていないゆえに、曲の判別がつかないってのもあるけど(笑)

このバンド、内向きか外向きかって言ったら、どう考えても内向きのサウンドとパフォーマンスです。「今夜は一緒にパーリナイ」的、ファンとバンドとの一体感醸成とは無縁。それでいてとっつきにくいかと言ったらそんなことはないんですけどね。内向きと言っても、内に篭っているんではなくて、自らの奥へ奥へと探求しているような、物静かなイメージがあるから。かつ、無愛想なわけでもないし、自然に手拍子を要求したりとかはあるし。
ただ、外へ外へと自らアピールするんじゃないにしても、研鑽を重ねた超絶技巧を以って、ライブの場で内なる情熱を開放しているように感じる時はある。そして、バンドの(メンバーの)感情が(内から)外へ溢れ出す、その瞬間にファンが共感する。
そういう構図にも思えます。勝手な想像、いや、妄想ですが。
で、そんな彼らのステージを観ていたら、「情熱的で戦闘的な職人集団」という意味不明な形容が思い浮かんできた…。

先ほど「物静か」と表現しましたが、それはバンドが放つムードの話であって、楽曲それ自体は雄弁も雄弁、様々な音楽ジャンルをクロスオーヴァーしまくってて、どんな要素を内包しているかも分からないほどです。なんという咀嚼力と纏め上げるセンスと力量なのか。
2曲披露された新曲は、どんな曲訊かれたら、1回聴いただけでは「複雑な曲」としか答えられませんが(笑)、これが実に良い。良かった。鳥肌の連続ですよ。(ま、それは既存曲でも同じですけど)
R&R的ノリの良さを感じたり、Djent化したSLIPKNOTとか評したくなるパーカッシヴさがあったり、田村ヒサオ(Ba&Vo)がラップともつかぬ早口言葉を矢継ぎ早に吐き出したり、山里ヨシタカ(Gt)がブルージーなソロを弾いたかと思いきや怒涛のタッピングをかましたり、田村の咆哮を引き継ぐかのように加勢本タモツ(Dr)が鮮やかなリズムチェンジをキめ、福里シュン(Gt)がすかさずリフ攻勢をかける…。
う~~ん、複雑怪奇。
そして異様なほど技巧的。

でも、聴き手が難しく考える必要は何も無い。ピーンと張った緊張感を常に感じこそすれ、このバンドはある種の聴きやすさ、(変拍子とはいえ)ノリやすさがあるし、カタルシスの演出とそのタイミングの設定が異様に上手いから。
ハッとさせる意外感と、曲展開をチグハグに感じさせないアレンジ・センス。そのバランスが最高よね。おまけに、田村の圧倒的な歌唱力・表現力が歌モノとしての磁力を持っているからもう無敵。

今回気づいたのは、音作り、というか各楽器のバランスについてですね。
ウルマって、多くのメタルバンドと比べるとGtがギャンギャン主張してないのが特徴かな、と。Gtによるメロディを際立たせることにそれほど注力していないというか、そういう必要が無いというか。その分、田村のBaの細かなニュアンスまで聞き取れる。あと、気持ち良いくらいシャープに決まりまくる加勢本のDrが、ヘンにうるさくないところが良いですね。
結果、バンド全体としては各メンバーが何をやっているのか分かり易い音像になっているんですよね。分かり易いというか、分かった気になってるだけですけどw まぁ仮に何をやっているか分かったとしても、それが自分でできるわけでもないし、その演奏から感じる凄みがいささかも減じるものではないですけどね。
(むしろ増す、か)

50分のライブを観て感じたのは、50分でも短すぎるってことだな(笑)。
もっと長く観たい。
濃密な時間なんだけど、随所に仕掛けられたフックにウホウホ♡してるうちにあっという間に過ぎちゃうから。
素晴らしいライブでした。

もっと売れて欲しい、もっと知られてほしいバンドですよ。先日、PROTEST THE HEROのライブに行って非常に驚かされましたが、彼らがあれだけウケるのなら、同じ音楽性ではないけどウルマだって通じるところは大いにあるし……、、、
とか書いてたら、前回のレポの時にはOPETHを例に出して同じようなこと言ってた(笑)

彼らこそ「出れんの!?ラウパ!?」に応募してほしいよね。で、勝ち抜いてオープング・アクトやって欲しいよ。
仮に曲のことに触れずとも、演奏している光景が単純にカッコイイ、そんなバンドでもありますから。

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