摩天楼オペラ@渋谷TSUTAYA O-EAST

摩天楼オペラ 『 飛翔 』 渋谷TSUTAYA O-EAST (2016/7/22)

『飛翔』と題された、摩天楼オペラのワンマン公演に行ってきました。
既報の通り、Anzi(Gt)の脱退公演です。当然のようにソールドアウト。

私は一般発売で買って、Bチケット一桁の整理番号だったんですけど、O-EASTで並んでいると、先着先行申し込みのAチケットを持っている人がめっちゃ多い。当たり前だけど。
Aチケットが1,000番を超えて、え…、1,300番とか呼んでるんですけど。「ここのキャパ何人だっけな?」とか考えつつ待っていると、もう周りには待機している人がほとんどおらず、「では大変お待たせしました。Bチケットの方(全員)どうぞ!」とか言われて、整理番号関係なしにエトセトラ的扱いのBチケット勢(笑)。10人もいなかったんじゃね!?
いやー、これはチケット取れて良かったと考えるべきところなんでしょうね。

ソールドアウトしたO-EASTに入ったことは何度もありますが、こんなに入り口近くで観ざるを得なかったのは初めてです。下手側後方ね。本日の「主役」であるAnziからは最も遠い位置ですな。2階席も関係者席はあるものの、お客さんにも開放していてみっしり状態。因みに、関係者席にはあのバンドのこんな人やあんな人、馴染みのあるミュージシャン達が大勢来ていたようですよ。
覆われていた幕が開くと、ステージ上はバンドロゴのバックドロップに機材のみのシンプルな造り。登場したメンバーも黒を基調にした、ラフな衣装でしたね。

選曲は…、、
オペラのライブに行き慣れていない(というか3回目だ)私には、このセットリストが「いつも通り」なのか「いつもと違う」のか、「オペラらしい」のか「らしくない」のか判断しかねますが、キメ曲を要所々々に配置しつつも、随分とマニアックというか、各アルバムに散らしてくるんだな、と感じました。8年間以上在籍したAnziの最後のライブということを加味したとしても、もっと近作(=メジャー)に寄せてくるのかなと思っていたので。


つーかフロアでの居心地が凄まじく悪い。
四面楚歌状態ですよこりゃ。

四面楚歌【しめんそか】
①助けがなく、まわりが敵・反対者ばかりであること。
②ヘドバンギャーにまわりを囲まれ、髪でビシバシ叩かれること。


曲が激しいヘドバン・パートになると、前後左右から振り乱した髪の毛がバッサァーバッサァー襲い掛かってきて、周りの熱気とは裏腹に「こんなところで俺は何をやってるんだろ…」とか「ここはオイラの居るべき場所じゃないな」とか「ショートカットの女性がいいな…」とか冷静になって考え始めちゃって、ライブの行方なんぞどうでもよくなってこのまま途中で帰ろうか、このまま車ごと君の家につっこもうかなんてことまで浮かんでくるぅう…。逃げようにもソールドしてる会場にほとんど隙間は無いしな。それにライブ中に動き回るのって、他の人の邪魔になるからやりたくないのよ。
なんとか踏み止まったのは、「最後まで観てブログ書かなきゃ」という、誰の為でもない/誰の為にもならない使命感ゆえ。


そんな中、バンドのパフォーマンスが素晴らしかったのは救い。
Anziの立ち位置からは遠い場所での観戦でしたが、彼のプレイは割とクリアに聞こえました。『地球 -The Elements- TOUR』のファイナルであるEX THEATER ROPPONGIのライブでは、音作りや他の楽器とのバランスもあってギターの音が聴き取りにくかったんですが、この日はライブ序盤こそリズム隊による低音ボコボコが邪魔に感じましたが、ソロもリフもくっきり。会場による音響の違いもあったでしょうし、こんな機会だから彼のギター・プレイに注目していたこととも無縁ではないかもしれません。

しかし綺麗なギターを弾く人だなぁ…。トーンといい音の粒立ちといい。フレーズ自体はそれほど特別なものを感じることはないんですけどね。もしかしたらこのバンドではそこまで構築美のあるギター・フレーズが求められていないからかもしれませんが。
…というのも、摩天楼オペラって、HR/HMの流儀に則った各楽器による装飾や技巧が楽曲の中で重要な部分を占めるバンドだとは思うんですが、それでもなおヴォーカル中心・歌メロ主導の曲作りをしていると、この日のライブを観て感じたからなんですよね。
歌唱力・表現力・個性に秀でた苑(Vo)。彼が歌う振り幅広い歌メロを、楽器陣があの手この手で彩る、って感じ。この多種多様な曲調があるっていうのはバンドにとって大きな武器でして、ライブの場ではそれがとても効果的であることに気づきます。かつ、この曲では盛り上がるけどあの曲でイマイチ、みたいなことがあまりなく、それぞれ盛り上がり方が違っているところがオペラ凄ぇなって思ったところ。球種が多いというか、それぞれが(ライブの場で)強力で、必殺パターンが複数ある、って感じかな。つよい。
そんな中心にあるはずの苑の歌唱は、彼にしてはちと不調だった気がします。相変わらず、がむしゃらさが前面に出つつもキメるべきところは統制された歌いっぷりでキチンとキメる、そんなパフォーマンスではありましたが、少なくとも六本木で観た時のような凄みや伸びが無かった。

「バンドのパフォーマンスが素晴らしかった」とは書いたものの、でも多分コレ、彼らからしたらいつもこのレベルのパフォーマンスはしていたんじゃないのかな。ライブを引っ張って行かなきゃいけない役目を担ったフロントの苑はともかく、彼らの実力からしたらそれほど熱を帯びたライブではなかったようにも感じました。どこかクールというか。メンバー自身弾けきれないものがあるというか。ま、5人それぞれの想いがあるでしょうし、こんな特別な舞台でもあるから仕方のないことでもあるでしょう。

本編終盤にメンバー各々からの挨拶がありました。
完全に吹っ切れているAnziと、引き摺っている残りのメンバー。
そんな構図にも見えましたね。

ただね、ファンに対してこんなにも真摯に、正直に、事の経緯や事情を説明するバンドを、あたしゃあ見たことないよ。
そのスタンスに対して、感激した。


全部で2時間半弱くらいだったかな、アンコールは畳み掛けるように、ファンとメンバー自身の感傷を振り払うかのように、4曲。終演後の挨拶もそれほど長くはなく、ベタベタせずに、ある意味あっさりとしたものでした。

<セットリスト>
01.Faust
02.落とし穴の底はこんな世界
03.RUSH!
04.Justice
05.Psychic Paradise
06.Innovational Symphonia
07.青く透明なこの神秘の海へ
08.UTOPIA
09.Helios
10.Sexual Entrapment
11.Jolly Rogerに杯を
12.BURNING SOUL
13.悲哀とメランコリー
14.ANOMIE
*** メンバー挨拶 ***
15.瑠璃色で描く虹
16.GLORIA

ENCORE
17.INDEPENDENT
18.21mg
19.天国の在る場所
20.喝采と激情のグロリア


帰りに受け取った折り込みフライヤーの中に、10月19日にベスト盤とミニアルバムがリリースされる旨のチラシが入っていました。節目となる時に次の一手を提示できるバンドは強いなと、そんなことも思いました。先日のEX THEATER ROPPONGIでのツアー・ファイナルのライブ映像作品のリリースも決まっていますし。
これからの摩天楼オペラとAnzi、双方の活躍に期待します。AnziはKAMIJO「SYMPHONY OF THE VAMPIRE」の時のプレイも素晴らしかったしね。

スポンサーサイト

COMMENT 2

かつ丼  2016, 07. 23 [Sat] 19:45

レポ、お疲れ様です。
私の周りも女性ばかりでした
髪があたり咲きなる動きがかすり
怖かったです(笑)
Faustを演るのはなかなかレアかと(魔天女には行ったことがないのでわかりませんが...)
あとSexualもレアかと(どちらもAnzi作)
喝采での苑は、感極まったのかラストのアカペラが出し切れてなかったですね。
次のリリースが決まっていることに安心しました。






Edit | Reply | 

ヒゲ・スカイウォーカー  2016, 07. 24 [Sun] 19:53

かつ丼さん、

咲く時って、人に依るんでしょうけど、どうしてそこまで周りを気にせずガバッと腕を広げられるのか、理解に苦しみます。

観ている最中は「この曲やるのか!?」というか「何だこの曲??」みたいな場面も多かったです(笑)。後でセトリを眺めて、初めて聴くものや一度聴いただけの曲があって、そりゃそうだな、と思った次第です。

喝采のアカペラは六本木の時もやってましたけど、アレお馴染みのものなんですね。
この日は悪い意味でかなりスリリングでしたw

Edit | Reply |