DANGER DANGER「four the hard way」


DANGER DANGER「four the hard way」 (1997)

米国産HRバンドの4thアルバム。
THE DEFIANTSのデビュー作で、Paul Laine(Vo)の素晴らしさに久しぶりに触れてしまったからには、“本家”の方を紹介せねばなるまい。

本作は、ヴォーカリストがTed PoleyからPaulに交代しての2作目にあたります。昔買って売っ払っちゃったアルバムもあるし(3rd「DAWN」)、復活後のアルバムは買ってなかったりするんですが、それでも言い切っちゃいましょう。ウチのブログ的には、コレがDANGER DANGERの最高作ですわ。1stのRock America、2ndのCrazy NitesI Still Think About Youは名曲だと思いますけど、捨て曲一切無し、そしてTedよりPaul派、暗い作風を好む管理人にとっては本作こそがダントツ。

バンドは、Bruno Ravel(Ba&Gt)とSteve West(Dr)の中心人物2人に、Paul Laine(Vo)の3人体制です。そこに初期メンである、名手Andy Timmons(Gt)とKey奏者Kasey Smithがゲスト参加しています。

80年代から活動している“メロディ派”HR/HMバンドによる90年代の作品というと、アタマをよぎるのは、多くのバンドが陥った(と、敢えて言いますが)グランジ/オルタナ化。実際、前作の「DAWN」は「そういう」アルバムでした。その3rdの前に作られたけど、一旦お蔵入りになった「COCKROACH」というアルバムがありますが、それは聴いていないので分かりませんが。因みに「COCKROACH」がレコーディングされたのが1993年、「DAWN」のリリースが1995年ということで、時期的にはもろに「そういう」タイミングではありますね。

本作にもグランジ/オルタナを想起させる暗さ・気怠さはあります。②Sick Little Twisted Mindはそんなダークな曲の代名詞的存在だし。
ただ、このグランジ/オルタナ化、それ自体が悪いことではなく、問題となるのはグランジ/オルタナ寄りになったことで自分達の強みを失ってしまうってパターンなわけですよね。その点、本作におけるDANGER DANGERに隙は無し。暗くヘヴィになってはいるけどDDらしさを失っていない楽曲に、Paulの熱唱型Voがベストマッチ、シリアスでメロディアスなハードロックへとアップデートしています。

そう、本作は初期作への回帰というより、PaulのVoと共にヘヴィ&ダーク&アダルトな方向性を向くことで、自分達の美点を最大限に引き出した作品と捉えたいですね。要は各要素のバランスがすこぶる良いのよ。先述のにしても、テクニカルなAndyのGtソロを引き継ぐように始まる間奏のストリングス・セクションが大きな聴き処となっており、こりゃあアレンジの勝利でしょうし、今までには無かった引き出しだと思いますね。

ドアタマの超パワフルな①Still Kickin'で、アルバムの掴みは強力です。③Jaded⑦Goin' Goin' Goneといった、ポップなメロディが光る典型的DDチューンにしても、PaulのVoと適度にヘヴィな音作りのおかげで能天気に感じないのが好み。
アルバム全編でPaulのシャウト気味のガッツィー歌唱が光ってますね。Tedの持つやんちゃさや奔放さとは異なる、大人の色気を漂わせており、バラードでの哀感もサイコー。自由自在だわ。

Paulがいて(全曲じゃないけど)Andyが弾いてるっていう、この編成のDANGER DANGERの音はなかなか贅沢ですね。しかもAndyだけじゃなくて、Brunoが実に良いギターを弾いてるのがビックリなのです。泣きのプレイに関してはAndyよりも美味しいものが収められてるかもしれません。
※Brunoがギターを弾いてる曲には元メンバーのTony Bruno(Gt)の名前も併記されていますが、2人の割り振りや貢献度合いは不明。


歌唱、演奏、楽曲、アレンジ、完璧やんけ。
傑作。

【お気に入り】
⑤Goin' All The Way
私がDD最強楽曲と信じて疑わない1曲。本作の美味しいところが凝縮してる。
⑧Afraid Of Love
サビ→大サビのような構成が美しい。
④Captain Bring Me Down
やりすぎないシンフォ・アレンジが映える穏やかなアコギバラード。VoとGtソロの哀感堪らん。
⑩I Don't Need You
Gtソロ泣きまくりよ。
①Still Kickin'

スポンサーサイト

COMMENT 0