ADRASTEA「The Ruins Of Reminiscence」


ADRASTEA「The Ruins Of Reminiscence」 (2016)

名古屋のシンフォニック・パワーメタル・バンドのデビュー・アルバム。
同じ名古屋出身のSIRIUS ROARと同様、こちらもTwitterで以前から名前をよく見かけたバンドで、2014年に出したシングルの評判も良かった。…んだけど、天邪鬼な私は“予習”は一切せず、このデビュー・アルバムが手元に届いて初めて聴きます。
2014年の『Electric Lady Loud』にも出てましたが、タイムテーブルの都合で観ることができなかったのよね。

シングルGt+Keyの5人編成。Voは女性です。
ジャケのドラゴン、曲名、そして歌詞からはRPG的な匂いがプンプンします。ドラゴンはなんだか紙細工のようだがww RHAPSODY OF FIREっぽい、ファンタジックな世界観が濃いようです。こりゃあどう考えても、剣と魔法の世界だ。ワクワクしますね OF FIRE。

SIRIUS ROARがシンフォニックな「メロスピ」だとしたら、こちらはシンフォニックな「メロパワ」でしょうか。敢えて狼さんと比較しなくてもいいんですけど、まぁ同時期にアルバムを出した新星ってことで。Elisa C. Martin(Vo)期のDARK MOORを引き合いに出す声も多いようですが、私としては「女性Vo版ラプソ」という認識ですね。VoのYukaは朗々と歌うタイプではないですが、民族色強めの楽曲(例えばケルト風だったり)の存在や、哀愁はあれど明朗なメロディ使いがラプソっぽい。曲は3~5分台で、この手の音にしてはコンパクト。
「女性Vo版ラプソ」ということは、考えてみればANCIENT BARDSなわけですけど、Yukaがなかなか可憐な歌声をしているのでちょっとイメージは違うかな。それでいて彼女のVoが弱さを感じさせないところはなかなか絶妙ですね。それは、伸びやかさという魅力が大きく勝っていることと、Voだけでなく演奏も含めた雰囲気作りの巧さゆえかもしれません。

アレンジ能力に長けてるバンドだと思います。曲のあちこちに配置されてるフレーズや展開の巧さから、アイデア豊富だってことがビシバシ伝わってきますもん。
肝となるメロディ・センス良し、曲を纏め上げるアレンジ能力高し、基本となる歌唱力&演奏力は十分ってことで、驚異的なレベルの新人登場ッ!、と言いたくなるんですが、個人的にはあまりにも大きな弱点があるので、“ちょっと待て”。

国内HR/HMバンドにお馴染みの英詞問題ですな。

イントネーション、譜割り、メロディへの嵌め方、どれをとっても違和感だらけで、英詞であるメリットを一切感じないのがイタいですね。強いて言うならば、このファンタジックな世界観をダサく感じさせずに聴き手に伝えられることでしょうか?
本作で一番好きな曲は、唯一の日本語詞(がメイン)の曲である③Night Gloria (Album Version)ですが、それでもメロディへの言葉のハメ方はあまり上手くないと感じますし…。。
う~~ん、曲がアタマに入ってこないよぉ…。


国内バンドによる本格的な欧州サウンドに驚かされる。
…ンだが、同時に、非常に、非ッ常ォォオオに惜しい作品。
でもその根は深いような気がしますね。

【お気に入り】
③Night Gloria
②Blood For Emprise
⑦The Enchanted Ballerina
⑧Praise Of Warriors
⑤Chains Of Abyss

どれもメロディ・センスはほんと好みなのよ。

スポンサーサイト

COMMENT 0