KAMELOT with Alissa White-Gluz@恵比寿LIQUIDROOM

『 KAMELOT with special guest singer Alissa White-Gluz JAPAN TOUR 2016 』 恵比寿LIQUIDROOM (2016/5/23)



KAMELOTの来日公演に行ってきました。
以前からライブに参加することもあった、ARCH ENEMYのAlissa White-Gluz(Vo)が帯同する、スペシャル・ライブになります。
…って、Tommy Karevik(Vo)を迎えた第1弾アルバムである「SILVERTHORN」(2012)に伴う前回の来日ツアーも、Alissaと一緒だったけどな(レポは→コチラ)。因みにその後、2015年にはLOUD PARKでも来日して、そこでも共演してるけどな(レポは→コチラ)。

ヒムロックJULIAたぁんの後、そして翌々日には初期エネという位置にあったこのライブ。素晴らしく充実していた2公演と、楽しみ過ぎるネ申セトリ公演に挟まれていたこともあって、半ば消化試合のような気分で恵比寿へと向かったのは事実です。ま、それでも、KAMELOTの素晴らしい楽曲とバンドの熱演とカリズマティックなAlissaの姿を目の前にすれば、一気に興奮状態になるであろうことは予想、というか期待していました。


だが。


KAMELOTは、CD音源とライブでは印象がかなり異なります。Tommy加入後、よりそういう風に思うようになりました。
叙情性はそのままにしつつも、妖艶さ・妖しさは一気に薄らぎ、反対にグッと体感温度が上がり、熱狂的とも言ってよいフロアとの一体感を生み出す。音源のイメージ通りの音やムードを再現するという点ではちょっとベクトルは異なるものの、ファンを楽しませるという点においては、非常に秀でたライブアクトであると思いますし、その点ではRoy Khan(前任Vo)時代よりも優れているんじゃないでしょうか。

そのRoy時代ほどじゃないにせよ、やたら低音が効いていて、メロディを担当する楽器が前面に出てこないバンド・サウンドはいつも通り。Royの時はリズム隊がうるさ過ぎて、Voがあんまり聞き取れない音像に辟易したもんな。それでワンマン2回行ったら、「もういいやこのバンド」ってなった。
ついでに言うと、天井の低いこの恵比寿LIQUIDROOMだと、ブースト気味な低音(特にDr)がより目立っていたと思いますね。(前回ワンマンの)O-EASTの時も音は悪かったし、このバンド、あんまりそこらへんは期待できないのよね。せっかく緻密で美しい音楽をやってるんだから、ほんとは各楽器(とVo)のバランスまで丁寧に調整して欲しいんだけどな。

ただ、低音ウルセーな音ではあるんですけど、Casey Grillo(Dr)の凄さには毎回驚かされるし、ドレッドヘアをぶん回すSean Tibbetts(Ba)の熱く、かつファニーなパフォーマンスは、今のバンドにとってなくてはならないものでしょう。

で、そんな低音全開サウンドの中でも突き抜けてくるTommy KarevikのVo、やはりものすごく上手い。圧倒的に陰性だったRoyの真逆、それこそ「実はBackstreet Boysと掛け持ちしてます」と言っても信じかねないような陽性の爽やかさに溢れたTommyたん、身振り手振りがキビキビとして大きく、かつ(身体バランス含めて)非常に見栄えのする容姿だし、ファンとコミュニケーションを取りながら場を盛り上げる手腕も秀でている。こりゃあ理想のフロントマン像なんじゃないかとか思いますね。

今回改めて気づいたのは、KAMELOTの音楽って、美味しいフレーズや曲の核となるメロディはほとんどKey由来なのよね。いまさら?て感じですけど。
なのでOliver Palotai(Key)大活躍。Thomas Youngblood先生(Gt)は、それほど面白くはないギターを弾いて、険しいしかめっ面で(別に怒ってるわけじゃない)時折髪をブァサーッてやる役割。あ、コーラスもとってましたね。別に馬鹿にしているわけじゃないんですけど、演奏者としてはあんまり魅かれる人じゃないですね。けど、KAMELOTの名曲群は先生の才能によるところが大きいので、トーマスに感謝マジリスペクト。

注目のAlissaは、自分の出番になるとステージに登場し、ちょっと歌ったら必殺仕事人みたいにサッと引っ込む、って感じ。「Alissa White-Gluzをゲスト・シンガーに迎えて」っていうのはこのツアーの目玉だと思うし、実際その謳い文句は間違ってはいないんだけど、スペシャルな感じはあんまりしませんでしたね。
ほとんど出ずっぱりでデュエットするのか、特別なコラボでもやるのかと思ってましたが、これはいつものKAMELOTのワンマンに近い形。で、たまたま(というには豪華すぎるが)ゲストVoがAlissaだったっていう。そんな感じ。

彼女の“使い方”に意外性がゼロなんですよ。音源で彼女が歌った曲の同じ場所で同じように歌うというパターンと、Center Of The UniverseMarch Of MephistoSacrimony等、「あぁそこの箇所ではまぁ歌うよね」と事前に悟ってしまうパターン。要するに、同じような場面って、既に2013年のツアーとラウパで観てますから、というシチュエーション。
しかも、今回、衣装は黒一着で通しましたが、前回は2回もお色直ししたんだぜ?

そりゃAlissaの清濁操る歌唱は凄いし、ステージングはそれに輪を掛けて素晴らしい。そして、曲もバンドのパフォーマンスも良いし、事実フロアはすんげえ盛り上がってる。それは分かってるし、そうなるであろうことも分かってた。
でも、それ以上の、プラスアルファの部分が無かったことが残念というか、以前と全く同じ印象の(ハイクオリティな)ショウに過ぎなかったな、という点で期待外れでした。セトリも海外でやっていたものと変わりませんでしたしね。おまけに、過去曲の入れ替えも期待できそうもないバンドだし(固定されつつある過去曲は、ほんともう名曲と盛り上がる曲ばかりではあるんですけど)。あ、でもThe Great Pandemoniumはなかなかレアだったかな?
毎回来るたびに同じようなことをやってても満足できるアーティストもいるんですけどね。私にとって彼らはそうじゃなかったってことですかね。もしかしたら、彼らの(曲ではなく)演奏面にあまり魅かれていないからかもしれませんなぁ。

ワクワク感やドキドキ感をあまり感じず、デジャヴ感に満ちたワンマン。生で初めて聴く新曲があるにもかかわらず、こういう感想になることが自分でも不思議ですし、そもそも贅沢極まりない意見のようにも思えるんですが、Foreverでの引っ張りや、Tomas先生の誕生日祝いまで含めて、前回ワンマンと変わらん(笑)。あー、あれも5月だったか…。そういや前座のCyntiaのメンバーに祝ってもらって嬉しそうだったな先生w

私はもう飽きちゃったなぁ…という感想で、その代わり映えの無さに正直ガッカリしたんですが、そういった私情を別にすれば、相当ハイレベルなパフォーマンスだったとは思います。

<セットリスト>
01.Veil of Elysium
02.When The Lights Are Down
03.The Great Pandemonium
04.Center Of The Universe
05.Karma
06.Torn
07.Here's To The Fall
08.March Of Mephisto
09.Rule The World
10.Insomnia
11.Drソロ
12.Liar Liar (Wasteland Monarchy)
13.My Therapy
14.Keyソロ~Forever

ENCORE
15.Revolution
16.Manus Dei~Sacrimony (Angel of Afterlife)


このバンドは家でじっくりと音源や映像作品に耳を傾ける方が、楽しめるような気がしてきた。
ライブに足を運ぶかどうかは、次のアルバムの内容次第かな。

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COMMENT 2

かつ丼  2016, 05. 26 [Thu] 21:46

結論から言うと良かったですが前回の来日(去年のラウパ)と変わらないということに尽きます。
アルバムのダークで艶っぽい世界観と真逆のトミーがガツガツしているパフォーマンス
トーマスの丁寧すぎる気がするギタープレイ アリッサの参加(これからもして欲しい笑)
Foreverを引っ張るところ(代わりにFarewell,Ghost Opera,アリッサとツインでバラード例えばThe Hauntingとか)
次の来日はお金が有ればもしくはKarmaかEpica路線でアルバムをリリースしてからのツアーなら行くと思います。

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ヒゲ・スカイウォーカー  2016, 05. 27 [Fri] 21:51

かつ丼さん、

調べたわけじゃないですけど、メンバー個々の住んでる地域(国)もバラバラなんでしょうから、全員合わせてリハやるのもなかなか難しいとは思うんですけどね。すると、あんまり冒険するようなセトリの組み方や演出は厳しいにかな、とも。

The Hauntingは私も期待していましたね。あとAbandonedやっちゃうとか。そういう意外性が欲しかったってのはあります。
安定して活動してほしいラインナップですけど、あまり守りに入るのは嫌、という我が儘さ全開な私ですw

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