PROTEST THE HERO@渋谷club asia

PROTEST THE HERO JAPAN TOUR 2016 渋谷club asia (2016/5/13)

 ←フライヤーというか告知イメージ、かっちょいい。

カナダのごちゃまぜケイオティック・プログレッシヴ・メタル・バンド、PROTEST THE HEROのライブを観てきました。東京公演2日のうち、1日目。
いやー、これも来日してくれて/来日させてくれてありがとう案件の一つですわね。8年ぶり3度目(かな?)の来日。ファンの待望感を反映したかのように、チケットはソールドアウトでした。

私、こういった技巧系のエクストリーム・ミュージックはそこそこ好んで聴くんですけど、なかなかライブにまで足を運ぼうとは思わないんですよね。必然的にインストパートの比重が大きくなるから歌メロに自然と耳が行く人間にとってはキツいってこともあるし、情報量は多いし、そもそも曲の判別が得意じゃないし、フロアのノリやムードについてけない等々、色々な面で疲れちゃうんで(弱)。
ただ、PROTEST THE HEROの音楽はめっちゃメロディックだし、Voパートの重要さが抜きん出ているバンドなので、個人的には別格の存在。一度観ておきたいとずっと思ってました。嘘です。来日が決まったから観に行きたくなりました(笑)。


ハコに着くと、REFLECTIONSが最後の1曲をプレイ中。ドーミィで重いリフをゆっくり振り下ろす暗~い曲で、サァーッとちょっとだけ明るくなる展開があって、そのままどんなバンドだったか分からないまま終わっちゃいました。一番手のSithu Ayeは観れず。なんせ定時退社する頃にはもう演奏終了していたであろう時間帯だし。
ともあれ、転換はキビキビ、サクサク&スムーズに進行するイベントで、非常にありがたいです。下手側最後方壁際よっかかり体力温存作戦敢行。


CYCLAMEN
何度か名前は聞いたことがあるバンドですね。確かイベント招聘元はここのヴォーカルさんですよね。2014年にSikThを、昨年CYNICを呼んだのもそのREALISING Media。
始まると、凄まじい轟音にビビる。私はここ数年は耳栓しながらライブを観るのが常ですが、ほんと忘れないで良かったよ今日は。音を受けて服が揺れているのを感じるのは、あのMANOWARのライブ以来か? あそこまではデカくはなかったんですが、うるせーことうるせーこと。もうちっと抑えてほしいね。ただ、音はバカデカい(特にDr)んだけど、同時にすっげぇ良い。各楽器、明瞭に聞こえます(Voだけ時々埋もれてたが)。非常にシャープで堅い。
そして、演奏が巧過ぎる。なんだこの人知を超えたテクニカルさは。特にGtチームの運指がやばい。インパクトは相当大きかったです。Voは、各種スタイルを織り交ぜて一辺倒じゃないところと、細身&やや小柄な青年ががむしゃらにパフォーマンスしている風なところが好印象。演奏冷徹、Vo熱血。
ただ、展開が多過ぎて、かつとりとめが無いように感じるので、楽曲のハイライトがどこなのか全く分からなかったですね。すると、だんだんと演奏が右から左へとスルーしてゆく…。。超絶技巧のひけらかしに思えてくる。。。ラストにやった曲はかなりメロディが映えていると感じましたが。
一言二言ぐらいのごく短いMC(でもそれがぶっきらぼうじゃない)で繋いで、ポンポンと曲を繰り出してゆくショウ進行は、とても良かった。主役のPtHを立てるという意味でも、イベント全体を盛り上げるという意味でも、自分達の存在をアピールするという意味でも、最良のやり方だったんではないでしょうか。


PROTEST THE HERO
メンバーの容姿を把握していないため、ステージ上で作業をしている人がスタッフなのかメンバーなのか分からん。歓声が上がるかどうかのみで判断する。asiaは幕が無いから、転換中のステージが丸見えなのよね。で、いつの間にかステージにいたらしい演奏陣に加え、一際大きな歓声に迎えられたRody Walker(Vo)が登場して、ライブスタート。のっけからBloodmeat

今までとはフロアの熱量がまるで違いましたね。CYCLAMENも結構盛り上がってましたけど、比じゃない。前方に一気に人が押し寄せワチャワチャ状態になり、一時的に後ろに空きスペースできてましたし。
フロアにいる人達の年齢は割と幅広い感じでしたけど、若い人が多め。かつ、雰囲気のみの判断ですけど、音楽的嗜好もPtH好きという共通項こそあれちょっとずつバラバラな感じがする。プログレ好きとしてのアプローチだったり、エクストリーム・ミュージック好きだったり、楽器演奏者だったり…と、色々あるんでしょう的な。多くがメタル・ファンだと思いますけど、彼らの初来日は『PUNKSPRING』フェスだったりしますし、エモい人脈(なんだそれ?)というか、サビで掌掲げる系の人達も結構いましたね。
フロアの光景が、そのままこのバンドの音楽性の多様さ、間口の広さを現しているような。

音が良い。すこぶる良い。
CYCLAMENの後だと最初は随分とパンチが無いように感じたバンド・サウンドでしたが、すぐにこれは理想的な音量と音色だと気づく。出音はシャープといえばシャープなんだけど、固くも冷たくもなくって、どちらかというとウォームでオーガニック。メタルメタルしてる刺々しさを予想してたんだけど、良い意味で裏切られた、“ロックしてる”音でした。これは良い。
凄まじく難易度の高い演奏を終始繰り出してる楽器陣ですけど、そこに余裕があるからでしょうか、お仕事的な淡々としたところやスケール練習を延々と見せつけられているような自己満足的なところは一切無くて、躍動感がビシバシ伝わってくるのよね。複雑なテンポチェンジやキメをスムーズに淀みなく、あまりにも自然にキメるから、しまいにゃああんまり難しいことやってなんじゃないかという大きな誤解が自分のなかで生まれてきそうでしたけど(笑)

ステージ上、一際耳目を集めるのがRodyです。キャップ被りの陽気なマッチョ兄ちゃん。
この人凄い。CDで聴いてたのも凄かったけど、生でも同じ風に歌えてめっちゃ凄い。自由自在な歌唱っぷり過ぎて、不得意分野が無いんじゃないのかって思うくらいです。歌い上げからシャウトから、ラップ、囁き声、そして奇声まで、全てが超一流なんじゃないか? このバンドのVoパートに惹きつけられている人間(=俺だ)として、もうほんと聞き惚れましたね。
奇声が超一流ってことは筋金入りの変態なわけですけど(笑)、そういう、何をしでかすか分からない感じは常にありましたね。特にハイトーンに潜む危うさというか、「コイツ、常人じゃないな」感は彼なりの特徴というか。この場合の「危うさ」ってのはもちろん歌唱の危うさってことじゃなくてね。
立ち振る舞いを見てると、メタルバンドの人っていうよりは、陽気なハードコア畑のフロントマンって感じがしました。実力で以って納得させ、ヘンにカッコつけてないところが逆にカッコイイ。かつ、人を遠ざけるような怖さは一切無く。
そう、「コイツ、常人じゃないな」感はあるんですけど、同時に「コイツ、絶対イイ奴だわ」感も全開なんですよね。フロアが終始殺伐とせずに和やかで楽しく笑いに満ちた空間だったのは、観客に伝わっていようがいまいがMCでジョークを連発しまくる彼の屈託のない態度ゆえだったと思います。


1時間くらいの短いステージでしたけど、個人的には大満足でしたね。とにかく情報量が多いので、もうこれくらいで腹八分目以上、満腹に近いです。こういった激しく忙しい音楽の場合、己の消化力・吸収力を考えるとこれくらいでスパッと終わってくれた方が後味が良い。
…って思うのも、私が曲の判別をちゃんと出来ていないからでしょうね(笑)。

めっちゃ楽しかった。
楽しいメタル。“ファン”なエクストリーム・メタルだこりゃ。
素晴らしかったです。

<セットリスト>
01.Bloodmeat
02.Sequoia Throne
03.Clarity
04.C'est La Vie
05.Hair-Trigger
06.Nautical
07.No Stars Over Bethlehem
08.Tidal
09.Underbite
10.Yellow Teeth
11.Limb from Limb
ENCORE
12.Mist

※セトリはネットからイタダキマンモスしたものですが、合ってるかさっぱり分からねぇス。曲の判別ができないマンなのでw
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COMMENT 10

VKTRS  2016, 05. 15 [Sun] 22:13

初めまして

初めまして。同日参戦していましたのでレビュー楽しく拝見しました。

自分はあまりライヴ参戦回数が多くないので、あのモッシュやサーフにビックリしました、っていうかRodyもビビってましたよね、10年前の来日時はこんな観客じゃなかったって言っていましたし。
EncoreのMistでの無防備なサーファーが受身も取らずに落ちたのをRodyが本気で心配していたのをみて自分も「ああ、いいヤツだなぁ」って思いました。

Rodyは本当に凄かったですね。CDよりも迫力と熱量があって上手いなんて。一瞬でクリーンもスクリームも切り替えてぜんぜんブレないし、MCから一転して、なんて展開も物凄くカッコよかった。
演奏陣の方も勿論凄すぎて・・・あんなに凄いことやっているのに余裕があるのがまたすごすぎでした。

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ヒゲ・スカイウォーカー  2016, 05. 16 [Mon] 20:50

VKTRSさん、初めまして!

コメントいただき、ありがとうございます!

私自身それほどエクストリーム系のライブに足繁く通っているわけではありませんが、この日のモッシュやサーフは割と秩序があったと思います。バンドが発する空気にも影響されたところが大きいと思いますが、殺伐とした感じがそれほど無かったので。
ま、それでも私は巻き込まれたくない派ではありますが(笑)

Rody含めて、PtHにはほんと驚かされました。素晴らしいライブでしたね。参戦お疲れ様でしたm(__)m

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VKTRS  2016, 05. 18 [Wed] 01:36

To ヒゲ・スカイウォーカーさん

わざわざコメントありがとうございます。
ライヴの余韻を楽しみにまた来てみたらコメントいただいていて嬉しかったです。

あれはポジティヴな暴れ方なんですね、以後エクストリーム系のライヴに行くことがあれば気をつけるようにします(あるのかなぁ?)

他の記事もいくつか読ませていただきましたが、自分の趣味と結構重なる(歌メロ重視)ようなので、また読ませていただこうと思います。

追伸:Iced EarthはMatt Barlowが一番好きですw

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ヒゲ・スカイウォーカー  2016, 05. 18 [Wed] 20:20

VKTRSさん、

一通りコメントには返信する方針ですので、どうかお気になさらず。

ライブによっては、モッシュでも喧嘩してるようなぶつかり合いの時があるので、そういうのと比べるとこの日は割と平和だったかな、と。ほんとオマエらステージ観てないだろ!って感じる時もありますから(笑)

よろしければ、今後共宜しくお願いしますm(__)m


P.S.
IEはMattの声が一番合うというのはよく耳にしますね。私はMattもTimもStuも大好きですが、聞き始めた時期もあって、やはりMattへの思い入れはあります。ただ現VoのStuは前任2人のいいとこ取りの良さがあるので、大いに期待してます。彼が在籍していたINTO ETERNITYも好きですし。

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VKTRS  2016, 05. 20 [Fri] 19:33

では、またお邪魔させていただきます。

個人的には「ステージ観ているのか」という暴れっぷりはステージをずっと撮っているよりはある意味好感が持てるかもしれないですww

IEについてですが、Stuは多彩な歌い方ができる素晴らしいVoだと思います。
ただ、個人的にはMattのあの切なく哀愁を含んだ声質が好きすぎて…
警察官をやっているとか何かで見ましたが、勿体無いのでどこでもいいから歌ってほしいです。

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ヒゲ・スカイウォーカー  2016, 05. 20 [Fri] 20:19

VKTRSさん、

ずっと撮ってるのは論外ですなぁ。そういう人が目の前にいるパターンが最悪ですw

確かに!Mattの声は哀感ありますね。男泣きというか。派手じゃないんですけど逸材だったと思います。

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デノ・リー  2016, 05. 22 [Sun] 11:47

To ヒゲ・スカイウォーカーさん、VKTRSさん

Iced Earthのお話中、失礼いたしますw
ライヴから1週間以上たっているのに未だ興奮冷めやらずです。

私も初日参戦いたしました。但し「オマエらステージ観てんのか」のモッシュ組ですw

この手のライヴになるとどうしてもキツネ様が憑依してしまって・・・w
拳を上げて観ているだけなんて無理なんDeath。
でも観ましたよ10%くらいw・・・・・いや5%かな・・・。

失礼ですよね、彼ら頑張ってピロピロやってくれているのに見ていないなんて・・・でもPTHは分かってくれているはず「あのモッシュを観に、また日本に行こう!」ってw

ハッピーモッシュの件
私が住んでいるところ田舎なもんであまりライブを観に行くことは出来ませんが、未だ殺伐としたモッシュに出くわしたことがありませんね(私が殺伐しすぎて気づいていないだけか)みんなコケた人がいれば助けますしサーフしたい人がいればアップしますし・・・。今回のライヴで私、足を負傷しましたが見知らぬ外国人が助けてくれましたし女の子も混じってモッシュしてましたねww
今回のモッシュの光景がとくにハッピーに見えたのかな・・。
(別サイトのコメントでも今回のモッシュが話題になっていました)

セットリストの件
私だけか?"Drumhead Trial"やったんじゃないかなーと思っている人w。私だけの幻覚ライブ?w(とくに危ないクスリをやっているわけではございませんが・・・w)
1時間ちょいのライブ、曲構成も良かったと思います
やらないと思っていた"Yellow Teeth"をやってくれたし・・・。

話がバラバラですみません。頭の悪さがでてしまいましたw
疲れたのでこの辺にしておきます。

from岩手

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ヒゲ・スカイウォーカー  2016, 05. 22 [Sun] 14:58

デノ・リーさん、

コメントありがとうございますm(__)m
参戦お疲れ様でした。

モッシュ等の行為と静かに観てる側、それと撮影等のマナーについての議論や賛成・反対等の意見は、ほんとキリの無いものだと思います。それこそ「現場」毎に判断されることなのかもしれませんし。

この日の「暴れ方」はデノ・リーさんの仰るように、各人の思いやりに満ちたものだったと思いますよ。静かに観たい側も多かれ少なかれそういう状況になるのは承知しているものですし、私は不快には思いませんでした。
ほんと酷い(ように感じる)ライブも時にはありますから。

セトリについてはほんとWeb上のあったものをコピって、最後にアンコールを付け加えたくらいなんで、私にはほとんど分かってなかったりします(笑)
お役に立てず申し訳ないです。

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デノ・リー  2016, 05. 23 [Mon] 18:19

返信ありがとうございました。

「お役に立てずに申し訳ございません」なんてとんでもございません。

また楽しい記事ありましたらのぞかせて下さい。

このサイトが末永く続きますことを願っております。
改めてありがとうございました。

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ヒゲ・スカイウォーカー  2016, 05. 25 [Wed] 00:21

デノ・リーさん、

温かいお言葉をありがとうございます。
また機会がありましたら、宜しくお願いいたします。

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