sugar'N'spice「Milestone」


sugar'N'spice「Milestone」 (2016)

ツインGt編成・4人組ガールズ・ロック・バンドsugar'N'spiceが、結成10年目にリリースするミニアルバム。タワレコで買うと、手書きの全曲解説ブックが付いてきて、それが読んでるとなかなかジ~ンとクるのだ。

本作の前のシングル「東京」が2014年発売で、そこからバンド内の状況が色々変わってます。
変わってないんだけど変わってます。
サポートGtだったizumiが正式メンバーになってます。
中心人物のKYAO(Vo&Gt)が「K」という名前に変わってます。
スーパードクターなのか。

superdoctork.jpg

そして、MIE(Dr)が「ラビット M 山岸」という名前に変わってます。なんだラビットって。いったい彼女に何が起こったのかっていう変貌っぷり。

整理すると、今のシュガスパは、
 K(Vo&Gt)
 izumi(Gt)
 オクムラカナ(Ba)
 ラビット M 山岸(Dr)
という編成。
というか、メンバー名。


シュガスパは名実共にKのバンドで、それは全曲の作詞作曲を彼女が手掛けてるからってこともあるし、オリジナル・メンバーは既に彼女しか残ってないってこともあるし、彼女自身そういった類いの表明をしてるからでもあります。ただ同時に、出てくる音からは、4人のメンバーの均等な貢献を感じる「バンドらしさ」もしっかりあって、それがまたとても良いんですね。
その「バンドらしさ」は本作にもしっかりと収められていて、もしかしたら今の編成が最もその感覚が強いかもしれない。また、各楽器が生々しく録れている録音も、その印象を後押ししますね。スタジオライブを撮ったと思しき、ラストの⑦The Hybrid Age (Acoustic ver.)は、そんなバンドのチームワークの良さが窺える作りになっていて◎。

今までの作品には、勢いの中にキュートさや弾けるポップネスを感じさせるパンキッシュな曲があったり、年齢に似合わぬどっしりと腰を据えた渋~いロックがあったりしましたが、本作はやや後者寄りですかね。あくまで、「やや」ね。前シングルの東京(曲のほう)のような、“日常性”をそのまま曲に持ち込んだような感覚もある。
王道ロック的骨太さと、飾ってない等身大感。そして、哀愁は増し増し。無駄な力が入ってないんだけど、でも端々からロックさが滲み出てくる。そんなアルバム。

⑤Paradiseは、以前オフィシャルHPからの無料ダウンロードのみで配布されていた曲で、ここには再録されて収まりましたが、これなんて正に本作の作風がそのままダイレクトに現れているヴァージョンに生まれ変わってる気がしますね。
リフと歌の印象がかなり異なります。リフから煌びやかさが後退、太さと重さが増して、歌が良くも悪くも滑らかになってるかな。引っ掛かりが少ないというか。私は弾けるようなフレッシュさが魅力の前ヴァージョンの方が好きですが、「やっぱ名曲だなー」って思うことには変わりない。

1曲の中でのハイライトの設け方や盛り上げ方が上手くなったと思いますね。
①ステレオ③カリホルニウム④優しい夜明け。いずれの曲でも、シンプルな導入部から徐々に熱や哀感を帯びてゆくところが堪りません。リズム隊の押し引きの巧さは勿論あるんですが、Kの歌唱の抑揚の付け方、そしてizumiのGtが良い働きをしてますね。特にでのGtプレイは、フレーズ、トーン共に泣きまくりで素晴らしいです。


久しぶりのリリースにしてはフル・ヴォリュームじゃないし既発曲も入ってるんだけど、元々ライブ中心の活動をしているようなイメージですし、そんなにバンバンはリリースできませんわな。いずれにせよ、バンドの変わらない良い部分とゆったりとした成長を収めた、好盤だと思います。

【お気に入り】
⑤Paradise
④優しい夜明け MVは → コチラ。予想もしていなかった衝撃的な内容。
①ステレオ MVは → コチラ。

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