【 ROCK of AGES Vol.2 】@表参道GROUND

【 ROCK of AGES Vol.2 】 表参道GROUND (2016/4/23)



国内インディーズ・バンドが集まったイベント、【 ROCK of AGES Vol.2 】に行ってきました。
6バンドが出演したVol.1は、吉祥寺CLUB SEATAで今年2月に行われましたが、私は観ていません。同じ吉祥寺のクレッシェンドで六合観てましたので(レポは→コチラ)。因みに、この日のラインナップも異様にクレッシェンド臭がしますが、場所は吉祥寺じゃなくって表参道GROUND。あぁ…このハコに来るの、ラブリーのあの時以来だよ…。。

開演前に着いたら、「人少ねぇ!」って思いました(ガルネリ@豊洲をはじめ、この日も色んなイベントがありましたね)が、最終的にはゆったりとフロア半分くらいの埋まりでしたかね。
どれも観たことのある5バンドが、それぞれ40分ステージ。


ElupiA
ツインKey・ソプラノVoのシンフォニック・メタル。観るのは2回目(前回レポは→コチラ)。
曲は好きなバンドなだけに楽しみにしてましたが、どうもピリッとしなかったな。
昨年末に長身イケメソGtのLouiscaが脱退、この日はサポートを入れての(久しぶりの)ステージでした。サポートの方、元々メタル畑のギタリストじゃないってこともあるのかしら、音が妙にシャランシャランしているのと、かつ音量が小さいので、バンドの“メタル”部分の醍醐味が大幅にスポイルされてる。おまけに、リーダー・Yuvicaのシンセもあんまり聞こえないから、リズム隊の低音部と、Neneのソプラノ+Hisaのピアノの高音部に真っ二つになり、中音域がごっそり抜けている状態の出音でした。結果、推進力をまるで感じないパフォーマンスになっていた気がします。そうなると、Drも平坦に聞こえてきちゃうんだよなぁ。ラストのSlumbering Historyではかなり盛り返していただけに、残念でしたね。
また、来日記念としてプレイしたのでしょうか、NIGHTWISHEver Dreamを演奏しましたが、それが一番盛り上がるようではイカンでしょう。あと、コミック・バンドみたいな軽いノリのMCは音楽性に全く合っていないと思う。スベりまくっていたし。
新曲はサンホラ風。
<セットリスト>
1.Here We Go
2.Man In The Fire - Solemn promise
3.新曲
4.Ever Dream (NIGHTWISHカヴァー)
5.A New Page
6.Slumbering History


e:cho
エコー、YAVAI、エコー。
前回観たのは2014年の12月、…って随分久しぶりだなオイ!
同期音源をバックに演奏するスタイルで、美味しいフレーズは結構同期が担っていたりはするんですけど、そんなのかんけーねぇくらいにバンドの演奏、そしてHarukaの歌唱が素晴らしい。躍動感ありまくり。演者側が自分達だけで勝手に盛り上がってるんじゃなくて、お客さんの引き込み方がめっぽう巧い。リーダー・Y.O.U.(Ba)の喋りは面白過ぎるし、2106(Gt)がイジられる様子もサイコー。Harukaは、曲に没入して感情込めまくりで歌うことのできる人ですが、そういう内向きの凄みだけじゃなくて、フロアを自然に誘導してノせるのも上手く、フロントとしてとてもバランスの取れた人だと思います。歌っている全身からエネルギーが迸り出ているのを感じるのよね。素敵♡(惚れてまうわ)
しかし巧いバンドは音数が少なくなってもまるで不安にならないですね。それどころか、演奏者の情感がよりはっきりと伝わってくる。この場合の「巧い」ってのは、演奏は勿論、音作りや、バンド・サウンド全体の中の各パートの住み分けやら諸々を含んでのことですけど。
緩急つけて、最後のEndless storyで爆発的に盛り上がるセトリも良かった。実に素晴らしいステージでした。
<セットリスト>
1.STAND UP!
2.ここにある祈り
3.ブルーデイジー
4.silent rain
5.element
6.VOICE
7.Endless story


Voice of Divine Children
さて、先日観たばかりですが、この日も「セトリ公開・自己紹介MCタイム」からステージが始まるのでしょうか?(笑)
…って、やっぱりやりやがったぁぁああ!!ww
もうね、逆にここまで貫き通せば感心しますわ。まるでありがたくないけど。個人的な見解では、押し付け気味に自分達を知ってもらって曲に参加させるより、自然とパフォーマンスに引き込む手腕を磨いた方が良いと思うけどね。(前も書きましたが)男女ツインVoの活用のさせ方は上手いし、2人の声質/キャラの違いも曲の中で生きてるという、強力なアピール・ポイントもあることだし。
ついでに言うと、男女ツインVoのバンドで、その比率が半々なのって珍しいと思うんですよね。(音楽性の違いは置いといても)陰陽座にしろNIGHTWISHにしろAMARANTHEのクリーンVo2人にしろ、メインで歌う人ありきのツインVoスタイルだし。VoDCの場合、やはり「HIGH and MIGHTY COLORのラップ偏重じゃないVersion」に近い感じがしますね。歌メロもキャッチーで魅力的だし。


Scrambled Soul Circus
今年一発目のライブたそ。前回観たのが去年だったと知って、ちょっとびっくりしましたぽに。
この日はフロア中央辺りでステージ全体を眺めながら観ていたのですが、Re:STARTで始まった途端、このバンドは見た目が映えるなー、と再認識。長身の弦楽器隊の並び立つ様子が、実にかっちょええ。フォトジェニックですよ、こりゃ。容姿のカッコよさだけじゃなくて、やっぱミュージシャンたるもの、演奏している時/歌っている時にこそ一番輝いていてほしいわけで、Kazu、Seiya、Youskeの3人には、立ち姿や運指、ちょっとした動きが生み出す機能美というかクールさがありますわね。贅沢だよ、このバンドの絵面。勿論格好だけではなく、総合的なミュージシャンシップの高さがあるからからこそ、ステージングに説得力が生まれるんですけどね。
この日はまた、全体的に白で揃えた衣装の中、Youskeだけ黒だったってのも良かったです。この構図、不思議とバンド内での音楽的な役割をも表しているようで、彼のベース・プレイがSSCの音楽の中に男性的な力強さ(別に差別的な言い回しじゃないっす)を付加し、バンド・サウンドがヘンに浮つかないように“錘”として機能しているってのは、いつも感じていることです。
で、そういうフォトジェニックさ、これがまた、シリアスな色調のこの曲に合うのよね。明るく楽しい曲調が、このバンドの主軸だと分かってはいても。

この日、タイトル未定の新曲が披露されました。これがまたオイラ歓喜の暗く激しめの曲でした。ソングライターであるKazu(Vo&Gt)の曲説明によると、「Keyを入れずにバンド5人の音だけでやってみた曲」とのことで、同時に「ゴリゴリのハードロック」とも言ってましたね。ただ、個人的にはコレ、“ゴリゴリのハードロック”だとは思わない。リフが一曲の中を貫いていないから。それでもHR的要素は随所に感じましたが。器楽的面白さはやはり相当なものだし、同時に彼らしいメロディ・センスも健在。ブリッジのKazuオンリーのVoからHaruka嬢が加わって収斂、サビに向かってゆくところはゾクゾクするし、サビ入り直前のYouskeのBaランニングもイカす。あとね、ラブリー時代から2人のギタリストを観てきた身としては、KazuのGtソロからSeiyaのソロへとリレーするところ、そしてその際、KazuがSeiyaの方をスッと指差す仕草に震えた。その後にツインでハモったらもっと震えてたし、多分失神してたけどな。
ともあれ、この曲、めっちゃ私の好みです。終演後にその旨をKazuに伝えたら、「でしょ?」というドヤ顔で返されて、すっかり自分の音楽的嗜好が読まれているというww
ここから最強バラードShade”への流れは、今日一番涙腺にキたな。

いやー、いつも通り楽しかったし、SSCの持つ様々な要素がギュッと凝縮していたという意味ではめっちゃ充実してた40分。次回は5月14日、Octaviagraceとのツーマン(O.A.有り)ですね。
あ、慧(Dr)、さらに若返ってないか?(笑)
<セットリスト>
1.Re:START
2.ハミング♪
3.新曲
4.Shade”
5.旅立ちの唄
6.いいじゃん
7.WIND!!


WINDZOR
インディーズのメタルシーン界隈のバンドが多いこの日のラインンアップでしたが、その実、とことんメタリックなバンドは少ない。というか、この「表参道が世界一似合わないバンド」(by Kinoppy)こと、WINDZORだけです。ジャパメタの美味しいところをぶっ込んだ、濃厚な正統派HMですね。
Vo・ Kinoppyのマシンガントークっぷりが高名なこのバンドですが(笑)、この日も「絶対押したらアカン」と時間を気にしつつも随所で小爆発、フロアに爆笑とニヤニヤ笑いと温かい雰囲気を生み出していました。ただそれよりも、ベテランたる安定感が冴え渡っていたステージでしたね。特に、Ono-San(Gt)とMidorin(Key)が、アイコンタクトもせずに一糸も乱れぬユニゾンをキメるところがすげー。
歌うと意外に太い声質のKinoppyは、歌唱だけでなく、ファンのノセかたもめっぽう巧いし。「丁寧な押し売り」とでも評したくなる煽りがかなり強力です(笑)。
イベントのトリらしい、堂々として、かつ楽しいステージでした。


タイプは異なれど、ダブルHaruka(Vo)の歌唱力・表現力の高さにビビったイベントでもありましたね。
ROCK of AGESのVol.3は、8月6日(土)に吉祥寺CLUB SEATAで行われるようです(出演バンド未定)。

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