パスピエ「パスピエ Live at 日本武道館 “GOKURAKU”」

パスピエ_liveat日本武道館
パスピエ「パスピエ Live at 日本武道館 “GOKURAKU”」 (2016)

2015年12月22日に行われた、パスピエの日本武道館公演をフル収録した、ライブDVDです。2枚組に、アンコールまで含めた全24曲とオフショット映像が収められています。
当日のレポは → コチラ。

この瞬間のパスピエを余計な編集をせずに切り取った、優れた映像作品ですね。
虚飾は無し。過分なエンタメ精神の発露も無し。

「余計な編集をせずに」と書きましたが、カメラ・ワークというか編集の仕方には特徴があって、全体的に浅めの被写界深度で狭い範囲をくっきりクリアに映すような映像に仕上がっています。
このバンド、初期の頃はアー写やMVでメンバーの顔や目元を隠して、ミステリアスな雰囲気を作っていました。それが徐々にオープンになってきて、最近は色々な媒体で、顔を判別できるくらいは出しています。本作の撮り方についても別にごまかしたりする意図は感じませんが、大胡田なつき(Vo)を映すアングルだけはちょっと特殊かも、と感じます。彼女、バンドのフロントなので必然的に映る場面は多いんですが、横から撮ったり、正面からのアングルでも遠くから撮ったり、もしくは口元から下だけ映したり、アップになりそうだとわざとピントをズラしたりっていう、隠してるわけじゃないんだけど、そんな感じの編集だったりします。
それ以外の余計なエフェクトは無し。ヘンに弄ってません。当日にライブを観て感じた「等身大」というイメージ、それがすんなり映像としてパッケージされている印象です。大胡田がほんとにCDと同じ声出るんだなぁってところまで、正にそのまんま。

しかし、つくづく巧いバンドだな、と。
曲が間奏を経ると熱と広がりが一気に増しますし、なんてことないパートの裏で楽器隊がすげぇことしてたり、一瞬だけ入れるオカズがめっちゃ効果を発揮してるところを見ると、強烈にそのことを感じます。油断できない。バンドの演奏に気持ちの良い緊張感が常にある。で、緊張感と共に余裕もあるように見えるんだからすげー。

当日にはよく見えなかった部分を把握できるという、映像ならではのメリットも嬉しいですね。成田ハネダ(Key)の手元アップや、やおたくや(Dr)がコーラスを取っているところ、大胡田が気品のある独特の振り付けでマイクのシールドずるずるしてるところ、弦楽器2人もシールドずるずるしてるところ。気になりだすとずっと気になるシールド捌き(笑)。三澤勝洸(Gt)と露崎義邦(Ba)の弦楽器2人は、ワイヤレスを使ってる時もありますけどね。ステージの端っこまで動き回るって決まっている曲の時は持ち替えるんでしょうね。

楽器隊のセッションを以って、本編を前半後半で分けるような構成。
そのセッションは、クラシカルな導入部からフュージョンっぽく展開してゆく、ちょっと大人びたものでしたけど、(レポにも書いたことですが)ジャズ・ロック的な熱さを感じさせてほしかったというのが本音ですね。
セッションの後、ダンサーが参加するシアトリカルな装いを強めた2曲(つくり囃子術中ハック)を経て、チャイナタウンから照明が一気に派手に変わるところが良いですね。メンバーの動きも大きくなり、ショウがクライマックスへと向かってゆく様子が感じとれます。個人的ハイライトは、MATATABISTEPトキノワへの流れかな。
脳内戦争での(成田の)ショルキーは、小っちゃ過ぎて玩具にしか見えんですがww


ドキュメンタリー映像では、当日の様子を明け方前から本番に至るまで時系列にまとめて収録してあります。ステージ上の三角形スクリーンの組み立ての様子とか、武道館の裏側(楽屋や廊下)がこうなってるのかとか、大胡田は私服姿の方が可愛いなとかw、なかなか楽しめました。


01.電波ジャック
02.トロイメライ
03.贅沢ないいわけ
04.YES/NO
05.裏の裏
06.トーキョーシティ・アンダーグラウンド
07.蜘蛛の糸
08.名前のない鳥
09.花
10.Session (Theme:Reverie / C.Debussy)
11.つくり囃子
12.術中ハック
13.とおりゃんせ
14.チャイナタウン
15.フィーバー
16.脳内戦争
17.手加減の無い未来
18.ワールドエンド
19.シネマ
20.MATATABISTEP
21.トキノワ
22.素顔
EOCORE
23.S.S
24.最終電車


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