NoGoD「Renovate」


NoGoD「Renovate」 (2016)

メジャー5枚目となるフルアルバム。
前作「Make A New World」(2014)同様、先行シングル無しでいきなりのアルバム発売。最近はこういう手法の方がありがたいなぁ。曲の“被り”も避けられるし、先入観を持たずにフラットな気持ちで作品に対峙できるし。

1曲目の①VAMPIREが、ブラジルのパワーメタル・バンドであるHIBRIAの代表曲Tiger Punchに似ているってことが話題みたいですが、まぁサビメロがちょっとね。ちょっとだけ似てる。うん。
……と、初めて聴いた時は思ってたんですけど、繰り返し聴く度に「あぁー、こりゃタイガーパンチだわ…」って思うようになってきちゃいました。それは置いといても(置いとけなくても)、団長(Vo)のレンジの広い歌唱を活かした勇壮なパワーメタルであることは疑いなく、これは素直にカッコイイ曲。Tiger Punch自体名曲だしな!(笑) 私、パクリとか「似てる」ってことに対して、わりと寛容だったりしますし。大抵の場合は単に気づかないだけなんですけど。

のパワーメタリックな曲調やシリアスさと、アルバム・ジャケットの暗く無慈悲/無機質なイメージを合わせて考えると、「こりゃあダークな作品なのかな?ウホッ(嬉」とか思うんですけど、2曲目以降はそんなことありませんでしたね。
明るくポップな③魔法、ゴツゴツしたテクニカルさにオイオイ系掛け声を取り入れた⑤イピカイエ、シリアスにウネるヘヴィチューン⑥方舟、ポジティヴなバラード⑩光と、硬軟・明暗のバランスは取られている感じ。
私は、より多彩な色が出てくる、アルバム後半の方が好きですね。特に、爽やかメロスピの⑨カミサマの言うとおりはアルバム一の良曲だと思いました。吹っ切れた感じがとてもイイ。「メロスピ」と一口に言っても、このバンドの場合リズム隊が強力だから、飛翔感だけでなくしっかりと力強さも感じられるのがサイコーっす。

界隈屈指の演奏力を誇る楽器隊の雄弁さが随所で光っていますね。Gtが小気味良いインスト⑦時を超えて(チョーキングの入れ方イイネ!)では団員全員が大活躍だし、前作にもあったDjent的なリフの切り返しを聴かせるテクニカル・チューン⑧キラー・クラウンの存在感は大きい。この曲の激烈さはなかなかのもので、Gtソロなんてテクデス系のそれですよ。でのGtの泣かせっぷりも◎。

前作で楽曲の種類も団長の歌唱も多彩になったように感じましたが、本作でもその路線は同様でしょう。カラッとした爽やかさがある④想像グラフィティでの歌い回しが海外バンドっぽい、というか日本語なのに英語っぽく聞こえるんですけど、これは団長の表現の幅がさらに広がったと捉えていいのかな?とも。繰り返しが多くて、全然好きな曲じゃないんだけどさ(笑)
⑪桃源郷へようこそは、収録された位置(バラードの後の最終曲)と雰囲気からボーナス・トラックのようにも感じられるんですけど、この曲の詰め込み気味の歌詞を畳み掛ける様子も、(伸びやかなサビの対比があるおかげで)なかなか新鮮ですね。


私に嗜好には合わないカラッとした曲や威勢の良いアゲアゲ曲(?)、毒にも薬にもならない曲があるので、絶賛は出来ませんが、なかなか面白い作品ですね。前作の方が好きだけど。
色々出来ちゃうバンドなだけに、自然とバランスに長けた作品に仕上がりがちなのかもしれませんけど、個人的にはとことん技巧的で暗い作風に振り切ったアルバムを聴いてみたいかな。ストーリー・アルバムとか歓迎よ。

【お気に入り】
⑨カミサマの言うとおり
①VAMPIRE
⑧キラー・クラウン

この3曲に限って言えば、前作以上かも。


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