KALMAH、VREID、Ethereal Sin@柏PALOOZA

『 KALMAH JAPAN TOUR 2016 』 柏PALOOZA (2016/3/20)



フィンランドのメロディック・デスメタル・バンド、KALMAHの初来日公演に行ってきました。
マニア諸氏が待ちに待った来日ゆえ、柏公演分のチケットは発売して即効ソールドアウト。しかし、翌21日に新宿MARZでの追加公演が決まったので、観に行くことが出来た人も多かったと思います。私は1日目をそこそこ気合入れて取ったので、VIPチケットではないものの、早い整理番号で入場、フロア前方下手側の壁際にスタンバることができました(壁際じゃないと危険だからw)。

沼の住人の単独公演ではないので、「前座」が付く形のイベントです。“呼び屋バンド”であるEthereal Sinのほか、ノルウェーのブラックメタル・バンドVREID、オープニング・アクトとして神戸のメロディック・デスメタル・バンドARESの、計4組。

前日土曜日の大阪公演はハコ絡みの不備からか、進行がグダグダだったようですが、この日は転換もテキパキ、フロアは人でギュウギュウながら快適な段取りだったと思います。もしかしたら、後ろの方の人は見えづらかったかもしれませんが、ここPALOOZAはステージも天井も高めのハコなので、(翌日の)MARZよりはるかにマシなはず。
そうそう、メロデスとかフォークメタルのライブって、実は女性のお客さんが多かったりするのよね。(HR/HM内の)他ジャンルに比較しての話ですけど。


ARES (O.A.)
シングルギターのトリオ編成で、VoはBaの人が兼任していました。本気半分・冗談半分くらいで自称「ジャパニーズ・カルマー」ということでしたが、本家KALMAHに比べてKeyはうっすらと被さる程度のメロデスでした。そのKeyは同期音源で対応、Drの人じゃなくて上手にいるGtの人が操作するという、ちょっと珍しい形。Voはミャウミャウ何叫んでいるか聞き取れない系のスタイルです。
Gtが1本なのでリフとソロを同時に演奏することができないわけで、その点「メロデス」として弱く感じるところはありましたが、盛り上げようとする姿勢は好印象だったし、演奏力は高いし、ピロピロGtはインパクト有るしーということで、なかなか良かったです。ただ、美味しいフレーズをあまり繰り返さずにリズム・チェンジしちゃうところとか、Gtフレーズ自体はオオッ!ってなるんだけど、メロディとしてはそんなに印象に残らなかったり…という点は勿体ないな、と。
バンドを知ってもらおうとするアピールっぷりにはただならぬものがあり(笑)、オフィシャルHPを紹介する際に、Gt&Baが力強く声を合わせてハモりつつ「アレス!ジェイピー!ドットコム!!」って言うのには吹いたw
 →コチラ。


Ethereal Sin
安定の素晴らしさ。大変楽しめました。
デスVoやGtサウンドは細さをやや感じさせるんですけど、ソプラノやKeyを含めた全体のアンサンブルの中ではバランス良く機能しているし、楽曲の世界観を損なうほどではないので、大したマイナスではないでしょう。メロディに強みがあり、曲の中でのクライマックスの演出方法に長けているバンドなので、プラス面が大きく上回る。「もはやブラックメタルの“ブ”の字も無いです」等と言いつつ披露された新曲が強力なメロデス・チューンで、今年中に出そうな新譜への期待が高まりますね。ヴァイキング・メタル風のサビの裏から、ソプラノが後方支援気味に被せてくるところが◎でした。

彼らのことを、というかYama Darkblaze氏(Vo)のことを?呼び屋であると把握しているファンから、そしてこのバンドのライブを体験済みのファンを中心に、KALMAHを呼んでくれたことに対する感謝の声援と、温かくも熱い盛り上がりが届けられました。掛け合い漫才風MCにはいつものニヤニヤ笑いも。

<セットリスト>
1.Finem Millennium
2.Blacken The Angel Hearts
3.Kodoku
4.Thy The Ancient Wyvern
5.Age Of Asura
6.Blaze Dancing


VREID
CD1枚だけ持ってたなぁ。実際に生で観てみたら、めっちゃ硬派なブラックメタルでした。
いや、「ブラックメタル・バンド」と冠しつつも、その実、ブラックメタルにだけ寄っている音ではなかったですね。目まぐるしいリズム・チェンジとリフワークのせいで、どれか一つの印象に留まらずに、時にブラックだったり、ヴァイキングメタル的だったり、正統派H/HM風だったり、R&Rやパンキッシュな軽快さがあったりしました。
そのいずれの面を聞かせている時でも、常に感じたのは古臭くオールドスクールな雰囲気をプンプンと発していることですね。あと、Vo&リズムGt担当のStureによる、淡々としつつもダーティーな声質のVoが、とッ散らかってもおかしくなさそうなサウンド全体を不思議と纏め上げていました。
スキンヘッドリードGt・Stromのプレイがちょっとたどたどしく感じたのは残念でしたけどね。

お客さんは大きく熱狂的に盛り上がることはありませんでしたが、音を浴びることに集中している様子で、反応は好意的だったように思います。個人的には正直、段々と飽きてくる場面もあったんですけどね。まぁ少し毛色の違うバンドを観ることができたのは良かったです。
というか、小太り系DrのSteingrimが最初っから上半身裸で叩いてたんですけど、激しいドタバタ・ドラミングによって胸肉&腹肉が揺れる揺れる! ブラスト叩いてる時なんて、もうプルップルですよ! そんなStromの様子に目が釘付けになって、他のメンバーにまで注意が行かねぇ!(笑)


KALMAH
客電が落ちるとファンの待望感がそのまま吹き出したかのようにカルマー・コールが湧き起り、カーテンが開いてメンバーがスタンバっているのが目に入った途端、後方からフロア中心あたりにグワッと人が押し寄せる。これまでのアクトとは熱量が違い過ぎましたね。当たり前でしょうけど、みんな彼らを観に来たんだなー。

Kokko兄弟の弟くん、Antti(リードGt)が都合により日本ツアーには参加できず、代わりに元KIUAS(解散したっけ?)のMikko Salovaaraがリードを弾いていました。せっかくの初来日に、二枚看板の片方であるAnttiが不在なのは残念でしたが、代役Mikkoのプレイはとても良かったです。 Wolf Hoffmann(Gt/ACCEPT)を若々しくしたようなルックスで、DEANの変形ギターのネックを立ててソロを弾く姿はカッチョ良かったですね。
あ、Wolfのことを引き合いに出したのは単にスキンヘッドだったから。ゴメンw でも精悍な感じは共通するものがあると思いました。

上手いのはMikkoだけでなく、バンド全体がハイレベルでした。ライブをあんまりやらない(ここ数年は増えてはきてるようですが)バンドとは思えないほど、しっかりまとまり、各楽器のバランスも良い出音。かつ、Pekka Kokko(Vo&リズムGt)のガッチリした体格と漢臭くガッツィーなデスVo&パフォーマンスに依るところが大きかったですが、「スタジオに籠って音源制作に打ち込んでばっかいるんだよ」みたいな根暗ヲタク的ムードは皆無。
、、、、、………でもないか(笑)。Veli-Matti Kananen(Key)はなかなかインドア派っぽい感じだったな。
因みに、Keyがスゥーッと冷たい叙情を吹き込んでおり、タフさとメロディックさを両立したバンド・サウンドから北欧らしい神秘性が失われなかったのは、彼の貢献が大きいと思いますね。

冒頭からクサメロをこれでもかと執拗に繰り出しまくる楽曲のインパクトは強大で、フロアは凄まじい盛り上がりです。これまでのバンドでは発生しなかった、サークル、モッシュも頻発していましたね。

セトリは海外と一緒だったものの、各アルバムから万遍なく網羅した内容。選曲を変えないのは、サポートGtであるMikkoのことを考慮した上でのことかもしれませんし、もしかしたらIRON MAIDENのようにツアー中は変更しないバンドなのかもしれませんが、いずれにせよ、初来日にしてこの選曲は自己紹介という意味でも◎。
個人的には、One Of FailMindrustTime Takes Us AllCloned InsanityThe Blind Leaderあたりを聴きたかったですが、まぁそれは贅沢というものでしょう。

簡単な英語での掛け合いしか通じない我が国のライブ事情に精通していないからか、客にどんな反応をさせようか伝わらない場面があり、メンバー同士フィンランド語(?)で苦笑気味にやりとりする場面もありました。ただ、常ににこやかで楽しいムードは失われず、同時に最後まで盛り上がりは維持したままという、素晴らしいライブでしたね。
スピーディーなキメ曲はプレイするのは勿論、途中、じっくり聴かせるエピックな曲を挟んで、セットに起伏を作っていたのも見事。

アンコール3曲目のHeritance Of Berijaの途中でPekkaのギターの弦が切れてしまい、リズムギター無しのハンドマイクで乗り切るというレアな場面もありました。
それで終わりかと思いきや、他のバンドのJacksonのギター(あれ、どのバンドのだろ?)を借りてきて、最後にHadesをプレイしてくれました。

最高でした。
理想の初来日だったのではないでしょうか?
あまりにも、ライブ慣れ&来日慣れしたベテラン・バンドみたいだったので、逆に可愛げが無く、物足りなく感じたり(笑)。別にそっけない態度だったわけでは決してないんですけど、そんな自信ありげにどっしり構えてないで、もっと「ウヒョー!初めて日本に来れて僕ちゃんもう舞い上がってまぁぁああすッ!!」みたいなところを見せてくれよ、みたいなww
DARK MOORのRomeroたんの男泣きを見習え(笑)

Evoken de Valhall Productionさん、ありがとう!
再来日待望!

<セットリスト>
01.Hook The Monster
02.They Will Return
03.Seventh Swamphony
04.For The Revolution
05.The Groan Of Wind
06.12 Gauge
07.Dance Of The Water
08.Swamphell
09.The Black Waltz
10.Pikemaster
11.Heroes To Us
ENCORE1
12.Rust Never Sleeps
13.The Trapper
14.Heritance Of Berija
ENCORE2
15.Hades

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COMMENT 2

かつ丼  2016, 03. 21 [Mon] 23:48

予習不足でしたが満足です(笑)

2時間前ぐらいに終わりました。
滅多にライブをしないバンドとは思えないタイトなパフォーマンスでした!
やってほしい曲がかぶっていることに驚きです。
5thだけまともに聴いてない上に
3rdと最新作もネットで2〜3周しただけですが
最後の曲がライブ映えしすぎて
言葉が出ません(笑)
またの来日を希望します。
次回は、EToSとツーマンで(笑)

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ヒゲ・スカイウォーカー  2016, 03. 23 [Wed] 20:18

かつ丼さん、

お疲れ様でございました。
多くの人が驚いたパフォーマンスだったと思います。もっとヘタクソでも許してやったのに、という(笑)。これぞプロでした。
是非、再来日してほしいですね。

EToSはさらにライブ回数少ないようなので、かな~り厳しそうです。来たら歓喜しますが。

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