聖飢魔Ⅱ@日本武道館 (2/19, 2/20)

聖飢魔Ⅱ 『~地球デビュー30周年記念・期間限定再集結・大黒ミサFINAL~ 地獄の再審請求「控訴」』 日本武道館 (2016/2/19)
聖飢魔Ⅱ 『~地球デビュー30周年記念・期間限定再集結・大黒ミサFINAL~ 地獄の再審請求「上告」』 日本武道館 (2016/2/20)


期間限定再集結聖飢魔Ⅱのファイナル大黒ミサ2Daysに参拝してまいりました。2/19が「上告」、2/20が「控訴」。

このファイナルの前に行われた昨年の2本のツアーでも、参拝券争奪戦が繰り広げられましたが、この2回のミサでは全国から信者が集まることが予想される為、それ以上に厳しい争いになるのは必定。
私は、1日目のチケットはファンクラブ先行で取ることができたのですが、2日目の方が取れない取れない。一般発売にはごく少ない枚数しか回らないのでしょうし、それも瞬殺してしまうことが予想されますので、どうにか先行で手当てするのが肝要なわけですけど、まぁ取れない取れない。「厳正なる抽選の結果、残念ながらチケットをご用意することができませんでした。」という文字列を、かつてこれほど何度も目にしたことはありません。厳正なる抽選してないんじゃないかコレ?
ですが、捨てる悪魔あれば拾う悪魔あり。悪魔教の信者であれ、普段から良い子ちゃんにしてると、救いの神、いや、救いの悪魔が現れてくれるかもしれませんぜ。私はTwitterからの「友達の友達の友達」とかいう遠いつてを以って、Twitter→LINE→LINEみたいな伝書鳩のようなやり取りを経て(笑)、無事上告参拝券を手に入れることができました。本当に、「友達」にも「友達の友達」にも「友達の友達の友達」にも感謝です。因みに、その譲り主様とやりとりしてたら、ウチのブログのこと知ってたっていうナッハッハw ありがたやありがたや。

まぁそんなわけで、ミサの内容はともかく、2日間見届けることができたっていうだけで、ある種の達成感があるんですわ。もう、ミサ観てきました楽しかったワーイ、だけの日記でいいような気もしますが(両日共カメラ入っていたので、いずれ映像化するでしょうし)、一応少し書きます。当初は、2日間でガラッとセットリストを変えてくると思っていたので、この記事内でも【控訴→上告】という順で感想を書くつもりでした。でも結果、あんまり大きな違いはなかったので、まとめて記すことにします。省エネ作戦。

あらかじめ1日目の「控訴」では、2ndアルバム「THE END OF THE CENTURY」(1986)の再現を行うことが発表されていました。2日目「上告」にはそういう“テーマ”はありませんでしたが、WOWOWでミサ中継を行ったようです。
両日共、アンコール無しの二部制。途中にインターミッション(=はばかりタイム)を10分間挟んでの3時間越えのミサでした。プログレバンドでもないのに、ジャズやってるわけでも前衛音楽やってるわけでもないのに、言ってみれば広義のポップスであるはずなのに、3時間のライブで15曲に満たないってのが悪魔のミサらしいところだ。話してる時間がなげぇんだつまり。

会場暗転前に構成員による諸注意事項告知を含む前説があるのが定石で、この2日間も同様にありましたが、それが笑いを誘うようなものではなく、暗転後にショウの一部として構成されており、悪魔らしい外連味を含んだドラマティックな演出だったことが今までと異なるところでしょうか。「控訴」は真のエンターテイナーであるデーモン閣下が、そして「上告」ではなんとあの聖飢魔Ⅱの創始者であるダミアン浜田陛下が担当するという、嬉しいサプライズもありました。まぁ台詞回しに関して言えば、閣下の方が666倍は板に付いているわけですけど(笑)

私の座席は両日二階で、1日目は南エリア(つまりステージ正面)、2日目は東エリア(上手のジェイル大橋代官側から見下ろす形)でした。まったく音響の異なりそうな2日間の位置ですが、どちらも驚くほど良かった。一番影響を受けていたのはギターだと思いますし、2日目の(反対側に位置する)Sgt.ルーク篁III世参謀の音はやや小さめでしたけど、リズム隊と怪人松崎様のKeyはめっちゃクリア。

バンドのパフォーマンスについては「全席死刑」「続・全席死刑」のレポと重なる部分が多く、同様に素晴らしいものでしたので詳細は割愛しますが、聖飢魔Ⅱ聖飢魔Ⅱたらしめている要素としては、やっぱりイェ~イのおじさん(Ba)+乳首に拘る男(Dr)のコンビによるモンスター・リズム・セクションなんですよね(閣下のVoとキャラありきの話ですけど)。
聖飢魔Ⅱにはギターのリフだけで始まる曲が何曲かありますが、そこにリズム隊がドンッって入ってくる瞬間の安定感というか分厚さというか、よっしゃ!感(?)は格別です。聖飢魔Ⅱってライブでの音自体はHR/HMっぽくなくて、広義のロックと言えそうな、大らかさと柔軟さがありますけど、それはうるさくないのにずっしりした存在感のあるリズム隊に依るところが大きいでしょうね。
そんなリズム隊に、華のあるギター・チーム、そして閣下のVoを含めたバンドの総合的なレベルの高さってのは凄まじいものがあるよなぁ…。そこに徹底的に信者を楽しませようとするエンタメ精神が加わるんだから、正に悪魔に金棒。アドリヴにも臨機応変に如何様にでも合わせることのできる、松崎様のKeyの存在も大きいですね。

閣下のVoは素晴らしかったです。10万歳を超えるほどの悪魔とはいえ、以前「10万○○歳の下二桁の影響は大きい(笑)」等と仰っていたように、“年齢を感じさせない”ということはないものの、驚くほどクリアに声が伸びる。マイク捌きを含めた歌唱コントロールの妙は言わずもがなですし。
初日はややスロースタート気味で、第二部の方が良かったように感じましたが、2日目は初っ端から絶好調。バラードBAD AGAIN -美しき反逆-のラストでは、マイクを通さずにロングトーンを響かせて、大喝采を受けていました。

因みに、ギター担当の2悪魔はプレイに関してはそれほど不安感はないけど、MCはすっげぇ不安だよな(笑)。特に参謀が勢いよく煽ってる時がものすごくスリリング。今にも噛みそうだからw で、実際噛むからww
このファイナルの2公演は、初期曲が多いからでしょうか、ジェイルがソロやおいしいフレーズを弾く場面が多かったですね。

そうなんです、初期曲が多いセトリだったんです。初日は第一部が丸々「THE END OF THE CENTURY」の再現だったので必然的に半分はそういう楽曲群になるわけですけど、第二部も意外性を感じる部分はほとんど無し。2日目もそこから大きく変化のあるセトリじゃなかったし、両日で曲の“被り”も多い。つーか、8割は同じ曲じゃん。初期の曲ばかりだったというよりは、ヒネリのない、世間一般にとっての(というか信者ではない人にとっての)聖飢魔Ⅱのイメージに忠実なセトリだった、と表現する方が妥当ですかね。
はっきり言うと、選曲についてはガッカリしました。特に2日目。確実にある程度の満足は確保される楽曲群ではあるものの、同時に守りに入っているようなセトリだったし、「お!これが来るのかッ!?」って驚きがほとんど無かった。強いて言うと悪魔組曲くらいかなぁ(これも初期曲ですけど)。
その曲数の被りっぷりからして、映像作品のためのシューティング・ミサって趣きもありましたな。今後発布されるであろう作品が、2日分丸々完全収録の2枚組DVD/Blu-rayなのか、2日間のダイジェスト的なものになるのかは分かりませんが。

選曲に関してはつまらん。
ライブ・パフォーマンス、その他諸々に関しては最高。


この曲重複について一つ弁護っぽいことをしておくとすると、ステージ上の構造物をスクリーンと見立ててCGを投影する、いわゆるプロジェクションマッピングの演出があったことでしょうね。宮殿というか遺跡っぽいステージセットもそれ自体見応えありまくリングだったのですが、その立体的な構造物にピッタリ当てはまるように映像を投影する豪華さはまた壮観でした。曲に合わせて、ステンドグラス調だったり、森の奥深くに佇む旧館だったり、テトリスのような落ちゲーを模したものだったりしたそれらの映像ですが、当然「この曲にはコレ」という風に定まっているんでしょうから、別の曲での使いまわしはできません。2日間で曲をバラバラにするとそれだけ多くのCGを作らなきゃいけないし、作ったやつは1回しか使えないと勿体ないし…ということで、曲が重複することになったんじゃないかとの推測は立ちますね。
ただ、CGに限らず同じような演出をしたとしても、アイデアとスタッフの錬度によって、別曲に入れ替えることは可能じゃね?と思ったりしたりもします。少なくともMETALLICAのさいたまスーパーアリーナ公演の時はそうやってたぞ。パイロドッカンドッカン曲を、1日目はFIRE AFTER FIREで、2日目はHOLY BLOODに変えることもできたでしょうし。後述のLEDレーザー曲もまたしかり。蠟人形の館の入れ替えは厳しいでしょうけど。
WINNER!BRAND NEW SONGMASQUERADEではLEDレーザー光線による演出が綺麗だったのですが、規模的にはもっとド派手に使ってもらってもよかったかな。同じ武道館で言うと、12月に観たパスピエの時の方が豪華だった。

そんなこんなの舞台演出が色々あったので、楽曲を次々と畳み掛ける風のミサ進行ではありませんでした(元々、楽曲演奏以外の余興的時間も多いバンドですし)。極端な話をすると、バンドと照明スタッフだけでライブを進行させるならば、連続で曲を披露することもできるんでしょうけど、あれだけ凝った映像効果が曲毎に絡んでくると、そうはいかないですわな。
演出もありーの、芝居染みた余興もありーの、信者との掛け合いがありーの、という盛り沢山のミサでした。曲数は少ないものの、その分、1曲1曲の濃さや満足度はかなりのもの。選曲は置いといてね。

ミサにおける聖飢魔Ⅱというエンタメ集団の凄みってのは、「1回1回のミサを、そこでの1曲1曲を、そして一瞬一瞬を、如何に観ている信者個々にとって、特別な、その日にしかあり得ないスペシャルなものにするか」、そういう視点で考え抜いていることだと思うんですよね。
それは会場毎に少しずつ異なる掛け合いだったり、楽曲と連動したMCだったり、臨機応変なその場限りのファンとのやりとりだったりするわけです。この2日間で言えば、武道館ではステージから客席に物を投げることができないというルールがあるが故の「林檎の抽選会」(アダムの林檎)だったり、「そういう奴をどうしたらいい?」「殺せ!」のヴァリエーション違い(1日目は客席ウェーブ、2日目はアドリブを交えた複雑パターン)等々でした。
ツアーを何十本も何百本もやるバンドも凄いですが、1本1本・1曲1曲・一瞬一瞬の為にそういう工夫を凝らすバンドも凄い。アイデアと実行力、そして何より、その姿勢が。

心を動かされ、涙腺が緩んだ場面は、多々あります。
悪魔の讃美歌の凛とした美しさ。
GO AHEAD!の間奏での緊張感。
一瞬にして熱狂の頂点へと達する地獄の皇太子
エンタメの塊である悪魔組曲
殺せ!ウェーブの壮観。
雷電と綺麗な乳首をお持ちのコピバン・ドラマー氏の交流(笑)。
抽選に当たった信者の元に従者が林檎を運んでいって、それを手渡した時の温かいお祝いの歓声。
構成員の、特に代官と閣下のMC。
そして、いつ聴いても号泣せざるを得ない絶対的最終曲・EL DORADO

「上告」のラスト。
座席の位置と角度からしてよく見えなかったんですが、魔界へと続く扉の向こう側へ、和尚→代官→参謀→殿下→閣下の順に、悪魔たちは帰還してゆきました。

閣下は言いました。
「楽しい時間をありがとう」

いやいや、こちらこそ、ありがとう。
素晴らしいミサ、そして再集結でしたよ。

<2/19「控訴」セットリスト>
- 第一部 -
01.聖飢魔Ⅱミサ曲第II番「創世紀」~THE END OF THE CENTURY
02.DEMON'S NIGHT
03.悪魔の讃美歌
04.JACK THE RIPPER
05.蠟人形の館
06.怪奇植物
07.FIRE AFTER FIRE
- 第二部 -
08.GO AHEAD!
09.アダムの林檎
10.秘密の花園
11.OVERTURE~WINNER!
12.BAD AGAIN -美しき反逆-
13.BRAND NEW SONG
14.EL DORADO


<2/20「上告」セットリスト>
- 第一部 -
01.聖飢魔Ⅱミサ曲第II番「創世紀」~地獄の皇太子
02.アダムの林檎
03.秘密の花園
04.MASQUERADE
05.蠟人形の館
06.悪魔組曲 作品666番 変ニ短調
- 第二部 -
07.GO AHEAD!
08.OVERTURE~WINNER!
09.JACK THE RIPPER
10.BRAND NEW SONG
11.BAD AGAIN -美しき反逆-
12.FIRE AFTER FIRE
13.EL DORADO


「全席死刑」と「続・全席死刑」の2つのツアーで自分達の歴史を振り返ったということもあって、この“解散”(=魔界への帰還)ミサを以って、キャリア全体に渡っての終止符が打たれるかとビクビクしてましたが、そんなこともなく。ごく普通に、一区切りが付けられたという感触でしょうか。

“次”があるのか、ないのか。

次のミサがあるかどうか、つまり35周年の期間限定再集結があるかどうかは定かではありませんが、ありがたいことに聴くことのできる/見ることのできる作品は既にたくさんあります。そして、今後も発布物はあるようで、まずは4月に黒ミサ大教典(「全席死刑」TOURのミサを収めたライブ盤)と小教典(新曲2曲を収めたシングル)がリリースされるようです。何ィ!新曲ですとォ!?と驚かざるを得ませんが、タイミングがwww 「解散してからシングルが出る…、普通逆だろう」と閣下も言ってましたが…(笑)

まぁ、悪魔らしいっしょ。
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COMMENT 2

山崎パンイチ夫  2016, 02. 27 [Sat] 15:06

特に聖飢魔IIファンってワケでもないのですが、「上告」がWOWOWで生中継してたので、録画してその日の夜更けに妻と観ました。

楽しくかつ感動をおぼえる程のミサでしたが、ミサが始まって3曲ほど演奏したあたりで妻が「ほとんど歌ってないやん」と苦笑いし、私は私で「ヒゲ・スカイウォーカーさんは紅玉りんごの、青森県南部や岩手県地方での呼び名を絶叫されたのだろうか?」と気になって仕方ありませんでした。

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ヒゲ・スカイウォーカー  2016, 02. 28 [Sun] 12:01

山崎パンイチ夫さん、

奥様ナイスです(笑)
まったくもってその通り。「早くもここで林檎タイムかよ!?」と現場にいた私も思いました。そして「まん○う」って叫びました(笑)
バンドのイメージが(さらに)固定化しそうなセトリでしたが、TVで生中継する分には特徴や面白さが伝わりやすく、“分かり易い”ものだったかと思います。
(どんな放送だったか、私は見てませんけども)

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