STRATOVARIUS@新木場STUDIO COAST

STRATOVARIUS JAPAN TOUR 2016 新木場STUDIO COAST (2016/1/29)

STRATOVARIUSのライブに行ってきました。
東京公演の会場が新木場STUDIO COASTということで、来日決定時には「こりゃあなかなか攻めてきたな」と思ったものです。なんせキャパ2400人ですからね。単に2016年問題でちょうどよいライブハウスがなかっただけかもしれませんけど。あ、でもO-EASTの上ってなると、自然とこのくらいのハコになるのかしら?

開演30分ほど前に入ると、フロアの左右は柵で囲われて解放されていない。品川のステラボールも、集客に合わせてよくこういった使い方をしますわね。で、1階フロア後方部分が、PAブースを挟むような形で階段状になってバルコニーに繋がっている、というのがこの会場の特徴ですが、そこも半分くらい(以上?)閉鎖されている。
つまりはフロアが寂しく見えないようにする工夫ですが、開演前にはその絞られたエリアがほぼいっぱいになっており、東京の端っこ(ほぼ千葉県)での平日公演(しかも雨)にしては驚くほど集客できているように思えました。全体キャパの7割くらいは入っていたんですかね。単になんとなくの見た目ですけど。

もはや「現代メタルシーン最強のパワーメタル・バンド」と言っちゃってもいいような気がする彼らのライブゆえ、悪いものになる気は全くしません。出来を左右するポイントとなるのは、次の3点でしょうか。
 ・小ティモは声出るのか?
 ・セットリスト
 ・会場の音響


一番最初の点にして、歌えるメタルということではとても大きな要素であるTimo KotipeltoのVoですが、これがまた素晴らしかった。1曲目のMy Eternal Dreamを歌い出してすぐに、「今日はイイネ!」と感じました。CD通り完璧に歌えてるなんてことは、もっと若い頃でも多分なかったんでしょうから端から求めていませんが(笑)、これは2013年のLOUD PARKの時よりも良いんじゃないか?
声に張りがあるし、ギリギリ・ハイトーンの一歩手前あたりの声が楽に出てる気がする。加えて、細かな視線で隅から隅まで目を配り、大きなアクションで観客を掌握し、最前列のファンとは歌いながら握手を交わし、ペットボトルの水をポンポンフロアに放り投げてやり、MCでは分かり易い英語と「ゲンキー?」みたいな簡単な日本語でフレンドリーにコミュニケーションをとる、そんな鉄壁のフロントマンっぷりなんだから、もうこれ以上何を望むんだってことですわ。(事前のセトリチェックをしていなかったので)まさかやるとは思わなかったPhoenixの、サビ前のブレイクで一斉にバンザイさせて一体感を生むところなんて流石です。

楽器陣はやっぱり鉄壁。シーン屈指のテクニカル集団ですが、彼らの場合、機械的に正確なプレイをするっていうタイプじゃなくて(そういう演奏もできるんでしょうけど)、かなり遊びがある。各曲、2番のヴァースなんてアドリヴみたいなフレーズだったり、しまいにゃ弾くべきところを弾かなかったりと、ほんと自由。それでもキメのフレーズ等での締めるべきところは確実に締めてくるから、逆にその自由自在さが凄みを帯びて伝わってくるというかね。
あ、「遊びがある」ってのは弦楽器2人とJens Johanson(Key)のことね。Rolf Pilve(Dr)の場合は、遊びがなくて正確無比なプレイをするんだけど、同時に堅苦しさを感じさせないという、驚異のバランス。この人ね、めちゃめちゃ凄いわ。叩き方からしてワイルドかつ性急な感じで超好み。

全体の音像もくっきりクリアでしたね。同期音源と楽器隊とヴォーカルのそれぞれの配分も申し分なかったです。
ただ1点、いや、2点だけ言及しておくと、Matias Kupiainen(Gt)のギターはトラブり気味で(特に序盤)もったいなかったかな。埋もれてあまり聞こえない時があったかと思いきや、ソロではめっちゃ抜けてきたりと、(演奏が、じゃなくて音響が)不安定でした。
あとは、JensのKeyの音色が近年チャラくなる傾向にあって、そのピコピコした響きが邪魔に感じる時もありましたね。音量も割とデカめな人なんで。
そんなこんなで、バンドの中では最もMatiasに注目して観たかった私としては、その点だけちと不満でした。ただ出音が不安定でもその妙技ってのはビンビン伝わってくるもので、もうね、その流麗かつふてぶてしさをも感じるマジカル・タッチに悶絶ですわ。
むをおおおおお!
クピ!
クピ!
クピアイネェェェエエエン!!

と叫ばざる得ない。弾いてる姿もすげー好みだし。
Lauri Porra(Ba)はイケメソ。


名曲佳曲だらけのバンドゆえ、セトリには満足もし、また「あれやってほしい、これやってほしい」という“幸せな不満”が出るものですが、約6割の曲が大ティモ体制時のものというのはちょっと意外でしたかね。ただ、それらを並べてみると、やらなけりゃ暴動モノのキラーチューンから意外性のある選曲まで、納得感はあるんですけど。
というかね、短すぎるんだよなセットが!
正直、1時間半で終了するとは思っていませんでした。2時間はやるだろうな、と…。むむむ…。。ラウパの時と変わらない曲数じゃないの。
ちと調べてみると、海外でのセトリをそのまんま持ってきているようで、このJAPAN TOUR用の特別趣向は無かったようですね。せめて2~3曲追加してほしかったなぁ。この日はバンドとしての今年初のステージだったようですし、安パイなセットを選んだのかしら?
まぁ個人的には、ストラト最強楽曲のAgainst The Windを聴くことができたから、その他の些末な事はもうどうでもいいやって気持ちにもなってるんですけどね(笑)。感涙。

大ティモ曲はキャッチーかつストレートで、問答無用のマジックがあるんですけど、現行ラインナップになってからの曲の方が味わいがあって、おまけに器楽的聴き処が多いのよね。特にMatiasが作った曲。
新譜「ETERNAL」からの大作Lost Sagaはその極致で、この曲の間奏からの展開はそれはもう凄まじかった。器楽面でのこの日のハイライトでしょうね。脳内ですげーすげー連呼してましたよ。完全にプログレメタルの領域に踏み込んでいながら、パワーメタルとしての熱く分かり易いカタルシスも感じるという。
つーか、Rolfなにそのヘンテコな動き。

現行ストラトの場合、このメンバーで演奏すると旧曲(=大ティモ曲)でも新鮮に響くというのは、付け加えておきたいところですね。特にMatiasの神業GtとRolfのDrがもたらすものが大きく、楽曲を新解釈で甦らせているかのように感じます。
今の編成が最強のメンバーが揃っていると思うこと。そして、このラインナップが演奏すると昔の曲が化けること。この2点を合わせて考えると、「ELEMENTS PT.2」までの楽曲に絞ったツアーと、「POLARIS」以降に絞ったツアーと、その両方を観てみたいとかいう気持ちがムクムクと湧き上がって来たりします。


アンコールの最後、ラストは勿論、Hunting High And Lowでした。当然のように観客との掛け合いはアリで。
お客さん「アイアムハンティン、ハイアンロー!」
小ティモ「いいねいいねぇ。俺は今のままでも十分満足だけど、さて、イェンスが何て言うかな…?」

みたいな茶b…、いや、、お約束のやりとりが毎度のことながらサイコーです(笑)
この曲での大合唱を聞くと、いつも思うんですよね。
トルキ聞こえてるか…、この大歓声が?
って。
「作った本人はどっか行っちゃっても(別に存命だし、音楽活動はやっているが/笑)、楽曲は生き続けるんだよなぁ」ってことにも思いを馳せちゃたりして、涙するんだ。


楽曲で聞かせられる(=メロディの美しさ)し、
個々の技巧で魅せられる(=ミュージシャンシップの高さ)し、
かつ、その技巧が楽曲をレベルアップさせていることを感じ取れるという、
理想のライブの形でした。
不満点はあれど、それを軽く上回る素晴らしさがあった。

オイシー!
(小ティモ、新たな名台詞誕生)

<セットリスト>
01.My Eternal Dream
02.Eagleheart
03.Phoenix
04.Lost Without A Trace
05.S.O.S.
06.Baソロ~Paradise
07.Against The Wind
08.Lost Saga
09.Keyソロ~Black Diamond
10.Unbreakable
ENCORE
11.Shine In The Dark
12.Hunting High And Low

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COMMENT 4

山崎パンイチ夫  2016, 02. 02 [Tue] 15:10

1/30(土)大阪公演in梅田クアトロに行ってきました。

彼らのアルバムを3枚程度しか聴いてない自分ですが、メロディがスッと頭に入る質の高い楽曲の数々とバンドメンバーの高いショーマンシップのおかげで終始笑顔で楽しめ、Hunting High and Lowなんて初めて聴くクセに昔から知ってんゼッ的なノリで謳歌しちゃいました。
演奏陣の素晴らしさは言うまでも無く、小ティモの歌唱も素晴らしかったですね。個人的には何の違和感も無かったです。
STRATOVARIUS初体験かつ海外バンドのライヴ参戦は8年ぶりでしたが「いや~、メタルって、本当に素晴らしいですね(水野晴郎)」そう思わせてくれる、大満足のライヴでした。

TVで少しだけ耳にして以来気になってたUnbreakableを聴けたのが収穫で。終演後に即NEMESIS買って帰りました。
STRATOVARIUSの泥沼にズブズブ漬かっていく予感…。

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DD  2016, 02. 02 [Tue] 21:18

 12曲とはいえ結構濃い内容ですね、長い曲もかなりあるし。(6,7曲ですよね、数えたところでは)

 それで過去の曲ももしかしたら欧州最強のリズム隊に、クピアイネンが奏でるG.とイェンスのkey.が乗るという、満足しない人はいないでしょう(ただ、そちらがあげたような2つの違う方式のliveもみたい気も)

 歴史が長いだけに、どこかの時期でbestの選曲(全時代で)のliveをやってDVD収録してほしいものです、演奏levelが数段上がってるはずなので。

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ヒゲ・スカイウォーカー  2016, 02. 03 [Wed] 19:59

山崎パンイチ夫さん、

久しぶりのメタル・ライブ参戦、お疲れ様でした。
ライブでは現行ラインナップが最強だと思うので、観ていただけて良かったです(notマワシモノ)。逆に言うとパワーメタル系で彼らを超えるとなるとなかなか難しいものがあるので、(ライブ鑑賞目線的)ハードルが一気に上がってしまったかもしれませんね(笑)

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ヒゲ・スカイウォーカー  2016, 02. 03 [Wed] 20:02

DDさん、

あれも聴きたいこれも聴きたい物足りない、っていうのを抜きにすれば、相当充実度の高いライブだったと思います。しかし、大阪&名古屋では曲数が増えたのがジェラシーです…(笑)

仰る通り、現行ラインナップでのシューティング・ライブ的なのやつ、やってほしいですね!強く同意いたします!

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