AMORPHIS@渋谷TSUTAYA O-EAST

AMORPHIS JAPAN TOUR 2016 渋谷TSUTAYA O-EAST (2016/1/27)

AMORPHISのワンマン公演に行ってきました。彼らのライブを観るのは、2014年の『LOUD & METAL ATTACK 特別公演』以来かな。

開演30分前くらいにハコに着くと、まだまだ空いていて6割くらいの入り? その後は平日公演らしくぞくぞくとお客さんが入場してきて、最終的には8~9割入ってたように思いました。
ステージ後方には、新譜「UNDER THE RED CLOUD」のアートワークである、2匹の蛇が絡み合うバックドロップが掲げられています。装飾はそれくらいで、あとはシンプルなステージ・セットですね。

定刻少し過ぎ、アルバムの順番通り、タイトル・トラックのUnder The Red Cloudからスタートです。後方下手側にJan Rechberger(Dr)、上手側にSanteri Kallio(Key)。フロントは、下手からTomi Koivusaari(Gt) → Niclas Etelävuori(Ba) → Tomi Joutsen(Vo) → Esa Holopainen(Gt)、という配置です。
音がめっちゃクリアだ。各楽器のバランスも良好。このバンドの最大の武器であるメロディ、それがくっきりと浮かび上がってくる音像が美味しいです。ゴツゴツした不作法さやジャキジャキしたエッジは無く、(言い方はアレですが)パンチに欠ける演奏をするバンドですので、「うぉ!俺めっちゃメタル聴いてるぅ!」みたいな興奮はないものの、アモさんの場合はこれでいいのです。メランコリーに耽溺しに来たんだ、私たちは。

私はO-EASTだと、後方のPA卓のすぐ上手寄りの場所で観ることが多いんですが、この日もそうでした。なので、(反対側の)KoivusaariのリズムGtはやや聴き取りにくかった(音量も小さめだった?)んですが、EsaのリードGtはすんげぇ綺麗に聞こえました。蕩ける甘いトーンが絶品です。よくもまぁこれだけ次から次へとキラー・フレーズが溢れ出してくるもんだわ…。この人、世界一美味しいフレーズばかり弾いてるギタリストなんじゃないのか? もし私の来世がギターならば、Esaに弾かれるギターになりたいですよね(笑)。大切に扱ってくれそうだし。 ←
そして、Esaと巧みに主導権交代をしながら、楽曲のイメージを決定づけるSanteriの鍵盤。メインテーマ・メロディをKeyが担っていたと思ったら、曲のクライマックス部分ではGtがそれをちょいアレンジした形で奏でたりと、この「メロディの鬼」2名による絡み合いは聴き応え抜群です。
AMORPHISの楽曲の場合、Keyが醸し出す空気感でなんとなくメランコリック&メロディックに仕上げてるんじゃなくて、歌と演奏が明確にメランコリックでメロディックなラインをなぞっているんですよね。だから、このバンドの作曲者(Esa、Santeri、Tomi Koivusaari)は凄い。それだけのフレーズをまるで枯れることのないような無尽蔵さで生み出してきてるんだから。

フィジカル面や技巧の高さで語られるタイプのバンドではないですが、Tomi Joutsenのヴォーカリストとして、そしてフロントマンとしてのレベルの高さはやはり秀でていますね。
トレードマークだったドレッドヘアはやめたので見た目のインパクトは減じましたが、『ナウシカ』か『ラピュタ』に出てきそうな空飛ぶ乗り物っぽい造形というか、サイバー・パンキッシュな(?)見た目の特製マイクを使い、大きな身振りとフレンドリーな語り口で場を掌握する様子はとても頼もしいです。
大体においてこの人、クリーンVoもグロゥルも、そしてふつーの喋り声も、響きが良過ぎなんだよな。私の最も好きな歌い手の一人ですよ。もし私の来世がマイクならば、Tomiに歌わ(ry
ただ、この日のJoutsen、彼にしては完璧な調子じゃなかったような気がしました。クリーンVoの伸びがイマイチだったような…。十分上手かったんだけど、ほんとはもっと凄いでしょあなた?、という感じ。


セトリは、最新作から中心に、そのまわりに「ECLIPSE」(2006)以降の名曲を散りばめたもの。まぁいつも通りっちゃあ、いつも通りの安定感ですね。スペシャル的に「TALES FROM THOUSAND LAKES」(1994)と「ELEGY」(1996)からの曲を織り交ぜるのも同様。今回は、みんな大好きOn Rich And Poorと、まさかのDrowned Maidでした。
こうやって新旧の楽曲が並ぶと感じることですが、古い曲はしつこいくらいにキメのフレーズを繰り返すんですよね(笑)。そのメイン・メロが強力だからこそ飽きずに聴けるし、当時から色褪せずに強烈な印象を保っているんですが、近作の曲の方が楽曲展開が自然でこなれてるし、成熟していますね。

フロアの温かい盛り上がりが良い感じです。暴れるような音楽性じゃないので皆さん出音に耳を傾けている様子ですが、バンドが煽らずとも自然発生的に手拍子が起きたり、サビメロやテーマ・メロが合唱になったりするくらいには熱い。
ただ、その熱さや反射的なノリはいいんだけど、画一的に反応するだけじゃなくてムードは読もうぜ、と思う場面もありましたね。っつーか、Silent Watersで元気よく手拍子しないでくれぇ!ww 曲のムードぶち壊しじゃないの! まぁそれでも、LOUD PARK 07で聴いた時にスタンド席に座りながら嗚咽したことが、鮮やかに思い出されてウルウルきちゃいましたけどね。これは至高の名曲。歌詞も泣けるんだよなぁ。


名曲多過ぎる。
Joutsen好き過ぎる。
そんないつもの感想。

トータル1時間半くらいでしたかね。
私は疲労困憊の体で観ていたのでこのくらいのヴォリュームでいっぱいいっぱいでしたが、来日を待ち焦がれていたファンからすると、もうちょっと長めにやってほしかったでしょうね。
あと、ちょっと安定し過ぎてる感じもします。前回のアコースティック・ギグの方が、バンドの懐の深さがはっきりと出ていたし、実験的で貪欲な姿勢も垣間見れて、面白かったなー。今回のような新作中心のライブだとしても、セトリの中の過去曲をもう少し変えてくれれば新鮮さは保てるんじゃないかしら。(もうMy Kanteleは外してくれても構わないっス/笑)
まぁここ数年はコンスタントに来日してくれているからこその、贅沢な注文ですけどね。

<セットリスト>
01.Under The Red Cloud
02.Sacrifice
03.Bad Blood
04.You Need
05.The Wanderer
06.On Rich And Poor
07.Drowned Maid
08.Enemy At The Gates
09.The Four Wise Ones
10.Silent Waters
11.My Kantele
12.House Of Sleep
13.Hopeless Days
ENCORE
14.Death Of A King
15.Silver Bride
16.The Smoke

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