浜田麻里「Mission」

浜田麻里_mission
浜田麻里「Mission」 (2016)

25作目。
作風的にも人脈的にも、前作「Legenda」(2012)のほぼ延長線上にある作品で、同様に素晴らしい出来栄えです。

前作で作曲者に名を連ねていた若井望(←DESTINIA的な彼)が、今回は作曲/Gt&Key演奏に留まらず、「Total sound direction」というクレジットで全面的に関わっています。プロデュースは浜田本人ですので、共同プロデューサー的な位置付けでしょうか? インタビューを読んでいても、浜田から若井への信頼感が伝わってきますね。どういう作風にしようかというヴィジョンや、自己プロデュース能力の高さについては堅固なものがあるんでしょうから、王道・正統派HR/HMからブレずに質を突き詰める若井とのコンビはピッタリ合っているような気もします。

そのコラボが功を奏したのか定かではありませんが、どっしりと安定感のある、威厳溢れまくりングな一枚に仕上がっているんじゃないかと。
「メタリックであること」と「暗く荘厳であること」。前作はこの2点を意識したような作風だったように捉えていますが、大枠では変わらずとも、(一部楽曲を除いて)そこからもっと柔和で開放的な方向にシフトしているようにも感じます。特別気張らなくても凄みは伝わる人だし、バック・バンドにもそういう演奏陣が揃っているから、この方向性は好きですね。派手でメタリックな曲だと必然的にクセのある歌唱になりがちだから、それが苦手な私には好都合な作風でもあります。

因みに演奏陣をザッと列記しておくと、
高崎晃(Gt)、増崎孝司(Gt)、寺沢功一(Ba)、増田隆宣(Key)、松崎雄一(Key)、宮脇“JOE”知史(Dr)、Michael Landau(Gt)、Leland Sklar(Ba)、Gregg Bissonette(Dr)、Billy Sheehan(Ba)、厚見玲衣(Key)…etc…。勿論、若井望も。
って何なんだこの豪華さは!?
作詞は、全曲浜田本人。作曲者の内訳は、浜田×3曲、浜田と若井の共作×3曲、浜田とAqui Eguchiの共作×1曲、岸井将×3曲、増田ちゃん×1曲、となっています。

真っ当過ぎたり王道過ぎてヒネリが無いゆえにあんまり面白く感じない曲もありますが、そういう曲でも全体的にリズム隊の低音は効いていますし、器楽的な聴き応えは相当あります。また、最初に聴いた時は地味だなと思った曲が、歌唱&演奏の巧みさとアレンジの妙によってジワジワと響いてきたりと、油断ならない奥深さに驚かされる作品でもあります。
タイトル・トラックの②Dystopiaはその最右翼の曲で、徐々に盛り上がっていってラストなんてものすごいド迫力と荘厳さの中で締めくくられます。増田ちゃんのKeyとタッカンのGtが暴れ回ってて良いですね。
まぁ、演奏は全曲、
 Michael Landau(Gt)
 Leland Sklar(Ba)
 Gregg Bissonette(Dr)
 増田隆宣(Key)
のメンツでもいいような気がしますけど。

「一部楽曲」と記したメタル度数高めの楽曲は、③Superior⑦Rainbow After A Stormです。
前者は、ゴツゴツした演奏の上で厚見玲衣のKeyがええ仕事してまっせなシンフォ調のスピード・チューン。歌唱も攻めてるんだけど、必要以上に生々しくなくて大らかな響きがあるところが好きです。この曲はお気に入り。
後者は、本作を聴いた多くの人がベスト・チューンに挙げそうなストームッ!な異色の疾走メタルチューン。もろにジャパメタですな。彼女のストームッ!なクセのある歌唱が全面開放ストームッ!しているので、私は苦手なんですけど。聴いてると毎回サビのストームッ!のところで吹き出しちゃうのよね。やり過ぎだろwwwって。あと、JOEのDrがバタバタと忙しなくって威厳に欠けるので、その点もマイナス。一発で増田ちゃんと分かるオルガンは◎でストームッ!

本作の「柔和」「開放的」というイメージを決定づけているのが、8曲目以降のアルバム終盤にかけての楽曲群です。
古臭さと野暮ったさが懐かしさを掻き立てる(褒めてる)ポップ・チューン⑧In Your Hands、サビに向かって上昇&広がってゆく曲調がダイナミックな⑨Carpe Diem、凛とした気品と哀愁メロの⑩Beautiful Misunderstanding、増田ちゃんによる泣っき泣きのバラード⑪Orionと、どれもが素晴らしい出来です。
ちょっと落ち着き過ぎか?って感じもしますが、Voの歌唱力・表現力を存分に味わえるところが良いし、HR/HMを求めるなら前作を聴けばいいかな、と。


前作収録の増田ちゃぁぁああん!!なRansei-Conscientiaほど響いてくる曲はありませんでしたが、総合的には本作の方が好きかな。
あと、2つの記事を比較すると、「麻里様」というマンセーな呼称から「浜田」というぶっきらぼうな表記に変貌していますが、まぁ気になさんな(笑)。ラウパを経たらこうなっちゃったんだよ。

【お気に入り】
⑪Orion
②Dystopia
⑩Beautiful Misunderstanding
③Superior
⑨Carpe Diem
⑧In Your Hands


初回生産の特典音源として、別ディスクにObsidianという穏やかなバラードが収録されています。

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COMMENT 2

かつ丼  2016, 02. 18 [Thu] 23:35

 この作品意外と評判よさそうなのと高崎さん、厚見さん参加(特に後者)という理由で購入しようか迷ってます(笑)。
バラエティも豊かそうなのでハマれば飽きない作品になりそうですし
 あと4月のメイデンと5月の摩天楼オペラに行かれる予定なんですね
メイデンは残念ながら見えるかわからないサイド席になってしまいましたが
オペラはアルバムの満足度が前作と同じぐらいでまぁまぁぐらいにしか思っているので
現在、考え中です。
2/14日にも観ましたがそのライブで1曲しか地球の収録曲を演奏していないのでライブ映えを考えると迷いますが...
 長文、失礼しました。

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ヒゲ・スカイウォーカー  2016, 02. 22 [Mon] 19:57

かつ丼さん、

返事が遅くなってしまいましたm(__)m

ゲスト陣はタッカン&厚見に限らず、それほど激しい自己主張はしていない(許されていない?/笑)ですが、全体的に演奏は充実していますので、浜田麻里の音楽に抵抗が無いのならば、演奏陣目当てでもイケると思います。

メイデンのサイド席、私は最初から候補にはしなかったんですが、どうなんでしょう、視界の確保ができるかどうかはステージセットの組み方にも寄るんでしょうね。私は2Fスタンド席です。

オペラはもうすぐ記事をアップいたします。

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