KAMIJO@Zepp DiverCity Tokyo

KAMIJO 『World Tour 2015 -20th ANNIVERSARY BEST- Grand Finale』 Zepp DiverCity Tokyo (2015/12/28)

20151228_kamijo_grandfinale.jpg

KAMIJOフィナーレってきました。
今年、音楽活動20周年を記念したベスト・アルバムをリリースしました(再録ベストの感想は→コチラ)が、そのアルバムに伴うツアー(海外公演もあり)の最終公演です。

この公演の大きな目玉としてあらかじめ発表されていたのは、かつてKamijoが在籍していた、そして再録ベストでも取り上げたバンドである、LAREINENEW SODMYVersailles、それぞれの時代のメンバーがゲスト出演するということ。
…でしたが、公演の数日前に「Versailles復活の儀式を執り行うぜ!」的発表が駆け巡り、そのインパクトの巨大さが全てを飲み込んで、もはや12/28はKamijoのライブなんじゃなくて薔薇の末裔集会なんじゃないのかと誤解し始めるような勢いですよ奥さん旦那さんバンギャさん。

Versaillesの復活。
それが期間限定的なものなのか、新譜制作等の将来を見据えたバンド活動なのかは置いといて、この5人がいずれ合流するのは不思議でもなんでもない空気はありました。Kamijoの音源制作への参加しかり、ステージへのゲスト出演しかり。クソッ、すげぇ仲良いじゃねぇか!
ただ、MASASHI(Ba)とYUKI(Dr)がJupiterから脱退するというニュースによって、一気に暗雲が立ち込めてきましたのが11月。こりゃVersaillesの活動再開は難しくなったな、と。

そんな状況下での「復活の儀式」の敢行ですが、さてさて、どうやることやら。


会場であるZepp DiverCity Tokyoはスタンディングでも椅子アリでも対応するハコですが、この日は指定席制。ただ、その指定席チケットが発売と同時に速攻売り切れてしまったため、後からフロア後方の立ち見エリアが開放されることになりました。私は運良く、発売日に指定席券を手に入れることができました。場所は、後方上手側の一番端っこ。右隣はすぐ扉、という位置。
入場するとステージセットがなかなか豪華でビビります。スクリーンの下、高くなった壇上からステージへと階段が降りてきており、その階段を挟むように2基のDrセットが配置されています。階段はそのままステージを突っ切り、フロアへとせり出した花道へと続いていました。花道はかなり長くて、ほぼ会場を左右に分断するくらいの大きさ。うん、こんだけ場所を潰して、かつ椅子席なので、そりゃあソールドしますわな。集客数よりツアーファイナル、しかもKamijo自身の歴史を振り返るような公演に相応しい、豪華な舞台を揃えることを優先したステージセットですね。スペシャルな公演の為、当然のように映像収録用のカメラが入っており、下手側前方にはクレーンもありました。

客電が落ちると、スクリーンにはまるで一篇の映画のような作り込まれた映像が流され、KAMIJO独特の世界のストーリーやこれから演奏される楽曲の舞台設定等が紹介され、Vive le Roiのコーラスが興奮を煽る。
…んですが、フロアの多くの占める女性ファンは割と冷静というか、嬌声みたいなものはあまり上げないんですね。まだKamijo本人が登場していないからかもしれませんけど。物販で売っているのか、サイリュームのように赤く光る薔薇が何本も掲げられ、フロアが真っ赤に染まります。これ、サイリュームほど眩しくなくて特にステージを観る邪魔にはなりませんね(光物は嫌いなんですよ派)。

まずは「チームKAMIJO」が登場して、第一楽章「Presto」を演奏し始めます。そしてKamijo様は開口一番、
「いくゾォ!!↑↑(語尾上げ&ひっくり返り裏声)
キタ━━(☆∀☆)━━!!!
もう最高です。わざとやってるのか自然とそうなっちゃうのか分からない、その素っ頓狂にひっくり返る裏声が至高です。本人はめっちゃ煽ってるんでしょうけど、それを聞いてるコチラは脱力してニヤニヤしてしまいます。むしろ「これでこそ我らがKamijo兄貴だ!」と別に意味でアガります。このシャウト一閃でチケット代の元は取ったな。

その流れのまま、「SYMPHONY OF THE VAMPIRE」を曲順通り、完全再現。
うぉおおおお、のっけから(俺的)ハイライトぉ!!
愛し方もまだ知らない耽美主義者なんですぅ!!
(意味不明)
やっぱこのミニアルバム最高ですよ。楽曲が強力過ぎるし、バラエティに富んでるんだけど統一感のあるムードが素晴らしい。観客がその世界観に没入できるように、背後のスクリーンにはストーリー仕立ての例のMVが流されてます。

そして、
フロアが咲いておる!
お花畑や!

咲きっつーんですか、手扇子っつーんですか、普段あまりお目に掛からない文化が花開いております。文明開化です。
(男性客も一部咲いてる。正直なところ、男にはやめてほしい/笑)
会場の多くが同じタイミングで同じ動きをしているのはなかなか面白いもんですね。目障りにならなければ。私の隣の席のお嬢さんもドレッシーに着飾った人で、そういう動きを盛んにやってるわけですけど、こちらに配慮してくれたのか元々そういう(どういう?)性格の方なのか動きがデカくなく、気にはならなかったです。


ショウの進行は、「チームKAMIJO」のステージの間に「チームNEW SODMY」と「チームLAREINE」のステージが挿入され、【現在→ 過去 → 現在 → 過去】といった具合に交互に進行してゆく構成。それぞれのステージは、件の映画予告篇的映像と大仰なメンバー紹介タイムで連結されます。

NEW SODMYLAREINEの演奏にそれほど現役感が無かったのは仕方ないことなんでしょう。無難といえば無難な、できるだけ瑕疵を少なく収めようという印象のステージ。
少し驚いたのは、それぞれのバンドがかなり違う音楽性を志向していたってことでしょうか。どちらもKamijoがメイン・ソングライターだったのかどうか不明(調べてない)ですが、ダークでニュー・ウェーブ寄り、ちとインダストリアル調なNEW SODMY、明るめでメルヘンチック&ファンタジックなLAREINE、そしてシンフォニックなソロとそれがHR/HMに接近したVersailles、どれも驚くほど感触は違う。でも、Kamijoらしいメロディ使いは共通している。
再録曲以外は聴いたことのない2バンドですが、個人的にはNEW SODMYの音は少々厳しかったですね。眠くなってきちゃった(笑)。一際歓声が大きかったLAREINE(ライブ全編通して曲が始まる時とかは割と静かなんですけど、メンバー登場時にはかなり嬌声は上がってた)は、ちょっと明るすぎるものの、メロディはなかなか好みでした。Gt・MAYUの、サステイン効きまくりのソロはすげぇ好みの音でしたね。バッキングは全然好きじゃなかったけど。
2バンドの演奏中は、バックのスクリーンでそれぞれの時代のライブ風景やMV映像や写真が流されました。時の流れ is 甘い and 残酷。門外漢としてはあまりにも古臭い映像に恥ずかしくなっちゃいましたが、ずっと追いかけてるファンはジ~ンときたんではないでしょうか。とても良い演出だったと思います。つーか、アー写どれがKamijoか分からん(笑)
しかしImperial Concerto冬東京が聴きたかった…。再録した曲だから、この場でやらなくても今後ソロのレパートリーに加わって来るのかもしれませんけど。

翻って、“現役”たるKAMIJOバンド。
想像よりも同期音源で鳴らしているシンフォ部分の装飾が強い。かと言ってKamijoの声が埋もれたり、バンド演奏が弱いということもなかったですね。バンド演奏は、「無難」といった感じ。それほどメタリックではない。ただ、個々のメンバーは巧いと思うんですが、個人的にはどうもチグハグというか、全体的には違和感を感じるバンド・サウンドでした。
Drの真央樹は山本恭司の息子らしく、YouTubeにはお父さんと共演してる映像を始め、かなりの本数の動画が上がっています。それを聴くとめちゃくちゃ巧いんですが、ここではスタイルが合っていないのか、やたらポコポコパシャンパシャンうるさく聞こえたし、他の楽器や同期とリズムが噛み合っていないのか、Drばかり目立っていて邪魔に感じたんですよね。本来はフュージョン寄りのスタイルの人だと思う。
で、あと、リードGtのMeku。彼のプレイも私の感性には合いませんでした。どうも、もたるというか溜めてるというか、プレイがねっとりとし過ぎで、一瞬テンポが遅れるんですよね。音の抜けやトーンは良かったんですが、テンポ感が気持ち悪い。あと、Versaillesの曲を弾く場面もありましたが、その時にHIZAKIリスペクトがまるで感じられないからムカついた。特にAristocrat's Symphonyでのそれは怒り心頭でしたわ。
このバンドメンバーでいる限り、今後のソロ公演に足を運ぶのはちょっと躊躇ってしまうなぁ…。私にとっては「弱い」というより、「気持ち悪い」音。


しかし主役であるKamijo兄貴、最高です。
何が最高って、やはり煽りが最高(笑)。その素っ頓狂な裏声でそんな何回も連続で煽ったりメンバー・コ-ルしないでwww腹筋がwwww
…みたいな感じです。煽り一一発でも強力無比なのに、それを連発するからもう大変。いちいち全部語尾が裏返ってますからねw
彼の連発煽りを聞く度に「なんで俺、ここにいるんだろう?/笑」って気持ちが湧きあがるんですけど、いざ曲になるとうぉぉおお!!って興奮しちゃうんですよね。
誠実な人柄が滲んでるような真摯なMCもまた素晴らしい。…と思えば、いきなり「昨日凄いことを思いついたんだ」「例えば山奥の温泉に行って、そこにはこのステージのスモークのような湯気が立ち込めているんだ」「それがパッと晴れて、そこにマッパのKamijoがいたらどうする?」とか言い始めるもんだから、何言ってんだこの人???…と(爆)

え、肝心のヴォーカルですか?(笑)
まぁ、そこそこですね。調子っぱずれな場面もかなり有り。
でも私は割と兄貴の歌唱には寛容な方だし、曲の場面場面での声の使い方にかけてはツボを得てるしで、結構満足でした。何より、3時間超ほぼ歌いっぱなしなのに、終盤まで疲れや声の枯れがほとんど見受けられなかったのはびっくりしました(煽りは最初から裏返ってるけど/笑)。映像流しタイムを挟むもののそれは衣装をチェンジする時間に充てられてるでしょうし、楽器隊のソロ回し等は無くほぼ出ずっぱり。ほんと凄いわこの人。
メロディ・メイカー、アレンジャーとしても秀でた人ですが、ファンを楽しませようとするエンターテイナーとしても一流だと思いますね。ちと世界観が濃厚過ぎて、取っ付き易さに乏しい気はしますが。あと、ちょっと変人w


さて、セット終盤。
Kamijoその人を表す、「神=GOD + 城=PALACE」たるGod Palaceから「復活の儀式」的ムードが漂い始めます。この曲のドラマティック極まりない曲構成もさりながら、途中でソロバンドのリズム隊がMASASHIとYUKIにチェンジした時にはほんと興奮しましたね。で、そのままギターチームも交替してチームVersailles完成か!?…と思いきや、次のASCENDEAD MASTERではHIZAKI&TERUが登場する代わりに(?)リズム隊が引っ込むという。
2人が花道の突端部分から登場した時には、
むをおおおおお!HIZAKIたぁぁああん!!
ってなりましたが、なんだこれはJupiterチーム、一緒に演奏しないのは大人の事情か?等と、要らぬ詮索が頭をよぎったりもしました。
Aristocrat's Symphonyこそ薔薇の末裔楽団フル編成で聴きたかった曲ですが、ここでも再びGtチーム⇔リズム隊チェンジ態勢で行われました。

Versaillesの曲を聴いて改めて感じたことですけど、ソロの楽曲に比べると随分と装飾が少なくメタリックなんだな、と。あくまで比較したらという話ですけど。やはりギター・オリエンテッドな音楽という風に感じます。
ソロ・バンドの時に「うわ、ツインリード合ってねぇ!」って思ったけど、HIZAKIとTERUがもっと合ってなくて吹きそうになったのは秘密です(笑)。まぁリハ不足かもしれないし、そもそも最初の方はHIZAIKIのGtの音響が安定していなかったんで、そのせいかもしれませんけど。
でもね、ぴったり演奏が合わなくてもチームVersaillesには圧倒的に華がある。見た目じゃなくて(だけじゃなくて)、音自体に。そしてステージでの動きにも。観ていてワクワクするもんな。HIZAKIたぁんの動きを真似したいくらいだ(笑)。華やかなのは、リズム隊もしかりで、MASASHIが弦を掻き毟る様子も、YUKIの量感があって粒の大きなアタック音も映える。
やっぱこのバンド大好きだわー。


そして遂に「復活の儀式」のお時間です。スクリーンには、この儀式の間だけカメラ撮影を許可する旨のムービーが流れ、同時にYouTubeではこの模様が全世界同時生放送されたはず。
長々と尺をとった映像の後に、「We are! Versailles!」コールの下、一人ずつメンバーが登場して、これまたじっくりねっとりと薔薇一輪を花道の突端に設えた祭壇へと献花する儀式が執り行われる。“エターナルメンバー”であるasmine Youも勿論スクリーンに登場。彼が在籍した歴史とその死を決して忘れることなく、でも引き摺ってはいない、そんなVersaillesの有様は素敵だと思いますね。
そして5人(6人)が揃って演奏されたのは、The Revenant Choir

2016年6月にショウケース・ギグ、8月7日舞浜アンフィシアターにて完全復活ライブを行い、その後に世界ツアーという、今後の薔薇の末裔としての日程も発表され、期間限定のお祭り的復活ではないことが明らかになりました。MASASHIとYUKIを含むメンバー全員からそれぞれ言葉があったんですけど、2人はJupiterからは脱退するけどVersaillesとしては一緒に活動するんだな、という印象でした。Versailles再始動が決まって、それ1本に専念したいのか、それとも似た音楽性のバンド2つに所属しているよりは違う方面に活動を広げたいのか。Kamijoソロは並行して活動してゆくようだけど、Jupiterはどうなるのか。


「復活の儀式」の後、最後にソロ編成でこの世で一番美しい薔薇よRoyal Bloodを演奏して終了。
カーテンコールには全出演者が登壇し、全員が一言ずつ挨拶したんですけど、各自ルックスと声とのイメージの乖離っぷりが夥しいです(笑)。特にHIZAKIたぁんはあの容姿と格好でいて、かなり漢らしい声をお持ちなんだから喋んなくてもいいよw

アンコールも無く、アタマからケツまで徹底的に考え抜かれ、演出されたショウ。Kamijoの拘り、そして今までの20年間の音楽活動の歴史がこの3時間に凝縮されているようで、とても素晴らしかったです。
こういう公演が開催できること自体が凄いですね。ライブの規模の話ではなく、音楽活動を20年間続けてきたこと、その節目にこうやってかつてのメンバーが集まってくれること。Kamijoの人柄ゆえのことなんでしょうね。

<セットリスト>
【KAMIJO】
01.Vive le Roi
- SYMPHONY OF THE VAMPIRE -
 02.第一楽章「Presto」
 03.第二楽章「Sacrifice of Allegro」
 04.第三楽章「Royal Tercet」
 05.第四楽章「Dying-Table」
 06.第五楽章「Sonata」
 07.第六楽章「満月のアダージョ」
 08.第七楽章「Throne」

【NEW SODMY】
09.Phantom
10.Audrey
11.Cat Walk

【KAMIJO】
12.BASTILLE
13.サンクチュアリ
14.闇夜のライオン
15.Romantique

【LAREINE】
16.Lillie Charlotte
17.フィエルテの海と共に消ゆ
18.Fiancailles
19.Metamorphose
20.再会の花

【Versailles】(メンバーはソロとVersailles入れ替わり立ち替わり)
21.God Palace -Method of Inheritance-
22.ASCENDEAD MASTER
23.Aristocrat's Symphony
24.The Revenant Choir (Versaillesフルメンバー)

【KAMIJO】
25.この世で一番美しい薔薇よ
26.Royal Blood


素晴らしいライブだっただけに、(詳しくは述べませんが)照明・カメラ・会場のスタッフの低レベルさに呆れかえる場面があったのが残念極まりない。

スポンサーサイト

COMMENT 0